保育のコラム

保育士の仕事内容や1日のスケジュールは?仕事時間はどれぐらい?

2020/06/22

保育士の働き方は「早番」「中番」「遅番」というシフト制で1日の実働は8時間です。

保育士さんの一般的な仕事内容は「開園〜お昼」「お昼〜夕方」「夕方〜閉園」までの3パートに分けられます。

「開園〜お昼」までは開園準備、開園、朝の会、カリキュラムに沿った活動、お昼の準備というスケジュールで進めていくことが多いです。

早朝保育や延長保育、24時間保育士をやっている保育園もあるので、厳密には園によってやっている仕事内容は変わってきます。

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保育士を目指している方の中には、実際の保育士がどのようなスケジュールで仕事をしているのか、いまひとつ分からないという方も多いのではないでしょうか。

保育士として働きたい方にとって、スケジュールや仕事内容は気になるところですよね。

また、保育士は待遇の悪さなどで離職率が高いとも言われています。

保育士のやりがいや大変さ、もしも辞めたいと思った時にはどうすれば良いのかなど、保育士をこれから考える方にとって知っておきたいことも含めてご紹介します。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

保育士の仕事内容

保育士は仕事内容は、子どもの保育はもちろん、保護者対応、地域住民との保育交流などの役割など多岐に渡ります。

どのような仕事を担当するかは、保育園によってや役職によっても異なりますが、ここからは保育士の中心である子どもの保育についてご紹介します。

一口に子どもの保育といっても、担当するクラスの年齢によって仕事内容は異なります。

それぞれの年齢でどのような仕事をしているかについて、下記表にまとめてみます。

年齢

仕事内容

0歳~1歳

基本的な生活習慣(睡眠・食事・排泄)の介助

生活リズムを整えるよう促す

2歳

基本的な生活習慣(睡眠・食事・排泄)の介助

トイレトレーニング

3歳~5歳

生活習慣の基本的な自立を促す

集団生活を通じて社会性を身につけられるようにする

共通

遊びを通じて、心身の発達を促す

衛生環境を整え、事故や怪我のないように安全配慮する

0歳から3歳くらいまでは、生活においての介助は必須です。

3歳以降はより社会性を身につけられるようにするために、自分でできる着替えや食事などの生活習慣の自立を目指します。

保育園という社会生活の中で、心身ともに成長する環境を一人ひとりに合わせて作り上げていくのが保育士の仕事です。

保育士の仕事については以下の記事にもまとめてありますのでこちらも合わせて確認してみてください。

>>「保育士の仕事内容や仕事の種類について教えてください。」の記事を見る

保育士の仕事時間はどれぐらい?

正職員として働く保育士の勤務時間は、1日(実働)8時間が基本です。

しかし、延長保育や24時間保育などを行っている保育所が多いため、子どもを預かる時間は8時間より長いことがほとんどです。

そのような保育所では基本的にシフト制を採用しており、「早番」「中番」「遅番」といった、勤務時間をずらした勤務体制が取られています。

それぞれのシフトの基本勤務は下記のような場合が多いです。

・早番:7時30分~16時30分頃まで

・中番:8時30分~17時30分頃まで

・遅番:9時30分~子どもが帰るまで

保育所によって、シフトは週替わりだったり年間固定だったりするため、勤務先を探す際は必ず確認しましょう。

また、土日についても開園しているかどうかで休日も異なります。

土日勤務がある保育園の場合、土日専門の保育士を雇用している場合もありますが、シフト制で月に何度か土日出勤がある場合などがあります。

保育士は、シフト制で子どもを預かるため、保育士同士が連携を取り合って保育にあたる必要があります。

1日の業務をスムーズに進めるためには、情報の伝達や引き継ぎ作業などをしっかりと行うことが重要です。

保育士の仕事時間については、下記の記事にも詳しくまとめていますのでこちらも確認してみてください。

>>「保育士の仕事時間はどれぐらいでしょうか?残業や持ち帰り仕事はありますか?」の記事を見る

どんなスケジュールで1日仕事をしているの?

保育士の一日のスケジュールは大きく3つのパートで分かれます。

・開園からお昼まで

・お昼から~夕方まで

・夕方から閉園まで

開園~お昼までのスケジュール

まずは朝の登園に向けて、準備を行います。

朝は保護者も急いで送り届けてくることが多く、非常にバタバタと忙しい仕事始まりになります。

子どもたちの登園後は、朝の遊びの時間です。

お散歩に行ったり、制作を行ったり、園庭遊びを楽しんだり、思いっきり体を動かして、お腹をすかせ、給食をしっかり食べるようにします。

また、体を動かすことで午睡も熟睡することができるので、睡眠もしっかりとれるようになります。

具体的には下記のような仕事になります。

仕事内容

詳細

開園準備

出勤したら、まず開園準備を行います。部屋の掃除や換気、設備のチェック、その日のスケジュール確認などを済ませておきます。

早朝保育を行っている場合は、子どもたちを迎え入れます。

開園

通常保育の子どもたちを迎え入れ、保護者から体調などに関する伝言を確認します。

朝の会

登園が完了したら朝の会を行い、朝の挨拶や出席確認、体操などをします。連絡がなく欠席している子どもがいる場合は、保護者へ電話連絡をします。

カリキュラムに沿った活動

外遊びやお散歩など、カリキュラムに沿った活動を行います。おもちゃの正しい扱い方を教えたり、楽しく遊べるようサポートしたりします。

危険がないよう常に安全確認をすることも大切です。

お昼の準備

お昼の時間が近付いたら、排泄や手洗い、うがいなどの援助を行い、お昼ごはんの準備をします。また、給食の配膳や、エプロン、お手拭きなどの準備をしておきます。

お昼から夕方のスケジュール

昼食の時間から午後にかけて、事務仕事も増えてくる時間です。

特に午睡の時間は子どもたちの睡眠を見守りながら、連絡帳を記入したり、当番以外の保育士が職員会議を行うこともあります。

また、外部との打ち合わせを行うなど、子どもたちが起きている時にはできないことを主に行うことが多いです。

具体的には下記のような仕事になります。

仕事内容

詳細

昼食

子どもたちの様子を見守りながら、ご飯を食べない子どものフォローや、箸の持ち方、正しい姿勢などを指導します。

昼食を食べ終わったら後片付けを行います

お昼寝

排泄の補助を行ったら、布団を敷いてお昼寝の準備をします。その後、絵本の読み聞かせなどを行い、落ち着いて眠りにつけるよう促します。保育所によっては、ここで保育士が交代で昼食をとることもあります。

子どもが眠っている時間は連絡帳や保育日誌を書いたり、職員会議を行ったりします。

おやつ・自由遊び

子どもたちを起こしたら着替えの補助を行い、おやつを食べさせます。その後は、室内や園内で自由遊びをさせ、保護者のお迎えを待ちます。

夕方から夜のスケジュール

夕方以降は、降園する子どもたちをお見送りします。

保護者もお迎えの時は朝ほどの忙しさはないので、伝達事項などがあればゆっくり話すこともできます。

逆に保護者からも気になることの相談があることもありますので、しっかりと相談に乗るようにしましょう。

また、翌日の開園準備がスムーズにいくように清掃や片付けなどもしっかりと行います。

具体的には下記のような仕事になります。

仕事内容

詳細

降園

お迎えが来たら保護者に連絡ノートを渡し、その日の様子や連絡事項などを伝えます。子どもたちを見送ったら保育終了です。

延長保育

年齢やクラスに関係なく、1つの部屋に集まって遊びながらお迎えを待ちます。その間に別の保育士は、空いた部屋の掃除などを済ませておきます。

退勤

子どもたちが全員降園したら、清掃や片付け、戸締まりなどを行って退勤します。

保育士の仕事場は保育園だけじゃない!

今や保育士の活躍する仕事場は保育園だけに限られていません。

保育士の基本的な仕事は「子どもが心身ともに発達するための介助」です。

専門性も高い仕事になりますので、様々な施設で保育士の活躍が求められています。

一部例をあげても、下記のように多彩な施設で活躍しています。

>>「保育士の資格が活かせる保育園以外の仕事の種類と就職先」の記事を見る

>>「保育士資格や幼稚園教諭の免許が活かせる仕事にはどんなものがありますか?」の記事を見る

保育士の仕事は雇用形態もさまざま

保育園の仕事は、仕事内容も多彩ですが、雇用形態もさまざまです。

家庭の事情などで仕事を続けられない場合などでも、雇用形態を変えることで保育士の仕事をやり続けることが容易で、キャリアを継続することができます。

最近ではパートやアルバイト、派遣という雇用形態だけでなく、短時間勤務、シェアタイム派遣などよりフレキシブルに働ける仕組みが誕生しており、より働きやすい環境を選べるようになっています。

保育士の仕事のやりがいと大変さ

とある保育士の言葉で、保育士ならではのやりがいについて下記のようなコメントがありました。

「子どもの成長を実感する運動会や発表会、卒園式など、号泣することもあります。仕事で感動の涙を流せるのは、保育士以外にないと思います。」

保育士のやりがいは、何と言っても子どもたちの笑顔が見られること、成長を見守ることができる仕事だということです。

純粋で、希望がいっぱいの子どもたちの成長を一番近くで見守り続けることができることは、他には変えがたいやりがいになります。

一方、大変なこともたくさんあります。

保育士が転職する理由は大きく分けて次の5種類に分けられます。

・働き方への不満

・収入などお金関係への不満

・保育士の大変さへの不満

・結婚や育児など

・人間関係への不満

- 出典:「保育士等確保対策検討会」第3回公開資料「保育士等に関する現状」

やりがいは多いものの、待遇や収入などについての不満は少なくなく、大変だと感じることが多いのも事実です。

もし保育士の仕事を辞めたいと思ったら?

もし保育士の仕事に行きたくない、辞めたいと思った時には、まずは冷静に考えてみることが必要です。

ただ、せっかくなった保育士の仕事を辞めたいとまで考えているからには、少し追い詰められていることも考えられるため、2つの方法をお勧めします。

・仕事を少し休んでみる

・周囲の信頼できる人に相談してみる

仕事を休むことに抵抗がある方も多いかもしれませんが、保育士自身が心身ともに健康状態でなければ、子どもの心身の発達を支援することなどできるのでしょうか。

なぜ保育士を辞めたいとまで考えているのか、保育士を辞めたいのか、今の保育園を辞めたいのかなど冷静に考える機会を作ってみてください。

また、信頼できる人がいれば積極的に相談してみましょう。

第三者に相談することで冷静になれることもありますし、問題を整理して考えることができます。

また、有効なアドバイスなどがあるかもしれません。

衝動的に動きたくなることもあるかもしれませんが、まずは心を落ち着けて冷静に考えるように努めてみてください。

辞めたくなった時の参考に次の2つの記事もご紹介します。

>>「保育士の仕事に行きたくない時の対処法を教えてください。」の記事を見る

>>「保育士の仕事を辞めたいと思ったら、どう行動するのが正解なのでしょうか?」の記事を見る

保育士の仕事は魅力がいっぱい!

近年結婚や子育てによって一度保育現場を離れた保育士が、子どもの成長とともに再び保育士に復帰するケースや、今まで別業界で仕事をしてきた人が子育てのひと段落を期に社会の役に立ちたいと保育士資格の取得を目指すというケースが増えてきています。

確かに子どもの命を預かる仕事ですし、子どもはなかなか思うように動いてはくれませんし、肉体労働も多いので非常に大変です。

しかし同時に待機児童の増加や、保育士不足の今、社会に今一番求められている存在こそが保育士と言っても過言ではありませんし、その分社会貢献度の大きな魅力たっぷりな仕事と言えます。

さらにはそれを後押しするかのように国が主導した保育士の労働環境や勤務状況、年収などが大きく改善されてきています。

もし保育士という仕事に少しでも興味を持ったのであれば、挑戦してみても良いかもしれません。

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