保育のコラム

保育士資格や幼稚園教諭の免許が活かせる仕事にはどんなものがありますか?

2020/12/07

保育士資格や幼稚園教諭の免許が活かせる仕事にはどんなものがありますか?

保育士って保育園以外に働ける場所はあるのでしょうか?私はダブルライセンスで、保育士資格と幼稚園教諭免許を持っているのですが、それらが活かせる仕事って、他にどんな場所がありますか?

年々保育サービスは多様化してきていますので、実は保育園以外にも保育士資格や幼稚園教諭免許が活かせる職種はたくさん存在します。

代表的なものを紹介しますね!

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

認定こども園

認定こども園という施設の名前を聞いたことはありますか?

従来の幼稚園が保育時間を延長して、幼保一体型になった施設ですよね。

そうです。

幼稚園と保育園の機能を合わせ持った「幼保連携型」が一番認知されていますが、その他にも認可幼稚園が保育園の機能を兼ね備えた「幼稚園型」、認可保育園が幼稚園の機能を兼ね備えた「保育所型」、幼稚園でも保育園でもなく認可もない教育・保育施設が認定こども園として機能する「地方裁量型」など、いろんなタイプの認定こども園があります。

これまで文部科学省と厚生労働省と管轄が別れていた分野を一体化して、子どもにとって最適な環境を作ることができるため、今非常にニーズが高い施設となっています。

認定こども園では、保育士資格と幼稚園教諭資格両方を持っていることが望ましいとされています。

今は特例措置があり、片方の資格を持っている人はもう片方の資格を得るのが少し緩和されていますが、まだまだ両方持っている人が多いとは言えません。

両方持っているのであれば、ぜひ認定こども園を検討してみてはいかがでしょうか。

院内保育施設

院内保育施設も保育園以外の転職先として人気です。

それは、どんな仕事なのですか?

院内保育所とは、病院に付属する保育所のことで、病院で働く医療従事者の子どもを院内で保育することです。

入所できる対象者が病院に勤める保護者のいる子どもだけなので、比較的小規模保育であることが多いです。

基本的には保育園の保育士と同じような仕事をしますが、保護者が近くで働いているので、急な呼び出しなどにも比較的すぐに対応してくれたりします。

また、行事やイベントは比較的少なめなので、準備やそれに伴う会議なども少なめです。

病棟保育施設

院内保育と同様に、病棟保育施設も保育園以外の人気の転職先です。

どんなお仕事ですか?院内保育施設とはどう違うのですか?

院内保育施設は病院に勤める方の子どもを預かる仕事ですが、病棟保育士は病気やケガで入院した子ども患者を保育するお仕事です。

なるほど。でも、病気やケガで入院した子どもの保育となると…看護師の資格や医療知識なども必要なのではないですか?

いいえ、資格や医療知識は必要ありません。ただし、子ども達の体調には配慮が必要ですので、医師や看護師と連携しながら保育していく必要があります。

病気やケガをした子どもたちなので、体を使った保育はありませんが、心のケアをしてあげることが中心の保育です。不安と隣り合わせの子どもたちを支えるやりがいのある仕事です。

学童保育施設

近年数が増えている学童保育施設も、保育士資格や幼稚園教諭免許が活かせるとして人気です。

学童ですか。

はい。2015年に学童保育施設には「放課後児童支援員」の設置が義務付けられ、保育士の資格保有者は「放課後児童支援員」の受験資格があるため、歓迎されています。

小学生と幼児では、対応が違うような気もして不安もあるのですが...。

そうですね。

幼児と違うのは、生活に関する介助が少ないことでしょう。

小学生ともなれば、食事もトイレも自分でできます。

遊びも子どもたちだけで完結することも多いでしょう。

学童保育では自主性や社会性を伸ばしてあげることが大切なので、「保育」という観点では違うかもしれませんが、保育園とは違ったやりがいがあると人気の職場です。明日香でも学童保育施設の求人を掲載しているので、こちらも合わせてご覧ください。

企業内保育所

企業内保育所も保育園以外の転職先としては人気の職場です。

企業内保育所ですか?

そうです。認可外保育園の1種で、企業内または近隣に設置された企業で働く子どもを預かる施設の事です。

最近では政府も力を入れて助成金を投入するなど、その数が年々増えてきています。

給料や待遇は良いのですか?

企業内保育所の運営母体は企業です。そのため給料や待遇は企業によって変わります。ですが、企業内保育所を設置する企業というのは大企業や新進気鋭のベンチャー企業が多い傾向があります。そのため、お給料は比較的高くなる傾向があります。

仕事内容は基本的に保育園と同じですが、小規模園が多く、比較的新設の保育所がどんどん開設されていっています。オープニングから入りたいという方や、比較的業務負担が少ない保育所が良いという方、給料が良い保育所に行きたいという方には良いかもしれませんね。

企業内保育所、とても私にあってそうですね。

託児所(企業、商業施設、病院など)

商業施設や企業の託児施設なども保育士資格や幼稚園教諭免許を活かせる職場の1つです。

どんな仕事なのですか?

企業がイベントを開くときや、商業施設で保護者の方がお買い物中などに、一時的にお預かりする施設での保育です。

保育園のように計画的に保育する必要はありませんが、お預かりするのが数時間なので、出来るだけ早めに打ち解けられる人が向いているでしょう。

外遊びなどは基本的にはないですし、時間も決まっているので残業などもありません。絵本を読んだり手遊びをしたり、ゲームをしたりなどが中心で、子どもと目一杯遊んであげると喜んでもらえます。

保育園の保育士のように長期にわたる成長を見届けることはできませんが、毎日新しい子どもたちを受け入れて、新鮮な楽しさが魅力の職場です。

楽しそうですね。

ただ、イベント時なので、正職員としての雇用というよりは、派遣や契約社員など非正規雇用の求人が多い傾向があります。

児童養護施設や児童厚生施設

保育士資格は児童養護施設や児童厚生施設でも活躍します。

あまりイメージはないですが、どんな仕事なのですか?

様々な理由で家庭で養育が困難になった子ども達を養育する施設です。

保育園では保育士は「先生」だと思いますが、児童養護施設などでは「母親」としての役割も担います。

中には親の虐待や親との死別など、心に傷をおった子どもも含まれますので、心のケアをしながら、ゆっくりと自立に向けた手助けをする仕事になります。

仕事は24時間体制で、慣れるまでは体が辛いかもしれませんが、その分お給料も高い傾向があります。

やりがいは大きいでしょうね。もう少し詳しく知りたいのですが...。

次の記事で詳しく解説しているので、ぜひ、こちらを参考にしてみてください。

乳児院

乳児院も保育士資格が活かせる職場の一つです。

乳児院は0歳から2歳のお子さんが基本です。

その後3歳以降は児童養護施設に移るというのが一般的です。

では仕事内容は同じということでしょうか?

そうですね。

乳児院に預けられる子どもたちは、まだ自分で何かを判断したり、動いたりすることができません。

そのため、保育者として愛情をたっぷり注ぎ、我が子のごとく育ててあげることが必要です。

ベビーシッター

ベビーシッターも保育士資格や幼稚園教諭資格を活かせる職種の1つです。

保育士からベビーシッターになる人はいるのですか?

保育士の資格がなくてもベビーシッターができるというのを聞いて、保育士は少ないのかなと思ったのですが。

たくさんいらっしゃいますよ。現に明日香でもたくさんの保育士資格や幼稚園教諭免許取得者の方がベビーシッターとして活躍していらっしゃいます。

確かにベビーシッターは保育士の資格などがなくてもできる仕事です。

しかし、保護者側から見ると、大切な我が子を付きっきりで預けるわけですから、「保育のプロであり、資格保有者である保育士に預けたい」という気持ちは強い訳です。保育士資格があるだけで、時給も高いことが多いので、保育士資格をお持ちの方は優遇されていることがわかると思います。

保育園のように集団保育ではないので、一人ひとりの子どもに向き合いたいという方や、非正規雇用がメインの職種なので、自分のライフスタイルに合わせて仕事をしていきたい方、または副業で保育士とベビーシッターを兼務したい方などに人気です。

保育ママ

ベビーシッターとよく混同されがちですが、保育ママも保育士資格や幼稚園教諭免許などを活かせる職場の一つです。

保育ママは、主に自宅など、自分が指定した場所にて継続的に保育するお仕事です。ベビーシッターは主にお子さまの家にお伺いし、保育を行うという点が大きな違いです。

保育ママのほとんどが今は行政への登録になっており、指定された児童が割り当てられる形になるので、集客などの心配がないというメリットがあります。

なるほど、ベビーシッター以外にそういう選択肢もあるんですね。

はい。ただ、ベビーシッターとは違い、待機児童の増加で一対一の保育をするということは少なくなっています。

預かる子どもの人数は各自治体によって規定されていますが、一対三くらいになることが多いようですね。

ただ、保育ママも家庭的保育をするという意味では、かなりご家庭やお子さまとの距離は近いです。

保育士関連の企業(人材紹介、人材派遣、保育園運営など)

少し特殊ではありますが、保育士関連の企業に就職するというのも、保育士資格や幼稚園教諭免許を活かせる選択と言えます。

そういう選択肢もあるんですね。

はい。例えば、私たち明日香のような保育専門の人材紹介、人材派遣の会社や、保育園運営会社、また赤ちゃん関連の情報発信をされているような会社や、赤ちゃん関連の商品やサービスを行っている会社などでは、保育士資格や幼稚園教諭、はたまたこれまでの保育士や幼稚園教諭としての経験が活かすことができます。

例えば明日香であれば、保育士の仕事を理解しているからこそ、その裏側で保育士さんたちがいかに働きやすい環境を作るかということに力を注げるというわけです。

ちなみに私も元保育士です。

私は、保育士として残念ながら自分が思ったような適性はありませんでしたが、その経験を生かして、適性ある先生に保育の現場で活躍してほしいなと思って仕事をしています。

そう考えると、保育園以外にもすごく選択肢が広がりますね。

他にもある!保育士資格と幼稚園教諭免許が活かせる職種!

保育園でずっと仕事をしてきたから、転職と言うと別の保育園になるのかなぁなんて、少し視野が狭くなってしまっていたみたいです。保育園以外にも保育士資格や幼稚園免許が活かせる場所はたくさんあるんですね。

そうですね。ここに挙げたのは一例なので、他にも探せば、まだまだ資格が活かせる職場はありますよ。

少子化と言われる時代ではありますが、個々の個性やライフスタイルを重視する時代の中で、画一的に保育園に預ける時代も終わりました。

保育士資格が活かせる新しい職種や職場は年々増加しており、院内保育施設や企業内保育園も待機児童増加などの影響で増えてきています。

保育関連と言っても、それぞれ職種によって働き方や仕事内容が異なるので、自分のライフスタイルや目標とするキャリアなどを考えて、検討してみましょう!

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