保育士として働くのが辛い、でも保育士としては働き続けたい!保育士の悩みの解決方法とは?
2021/04/05









子ども達の笑顔と、成長を支援する保育士の仕事はやりがいに溢れています。
しかし、厚生労働省「保育士の現状と主な取組」では、保育士の離職率は「9.3%」となっています。
また退職者のうち、5割以上は同じ業界内で転職していることがわかっています。
つまり、「保育士の仕事は好きだけど、今の環境では続けられない」という悩みを抱えた保育士が多くいるのです。
保育士の仕事が好きなのに、働くのが辛い悩みとは、一体どんなものなのでしょうか。
今回は、保育士の抱える悩みや、その解決方法について詳しくご紹介します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士が抱えがちな悩みとは?
「子供が好き」「子供の成長を支援したい」と希望を持って保育士になったのに、なぜ保育園で働くことが辛くて悩むようになってしまったのでしょうか。
これには、保育士ならではのある共通点があります。
ここからは、保育士が抱える悩みを10分野に分けて解説していきます。
給料が仕事量に見合っていない
東京都福祉局「令和4年東京都保育士実態調査」では、保育士の退職意向の理由として、「給料が安い」が6割以上となっており、不満が高いことがわかります。
しかし、保育士の9割が女性という前提でみると、その年収は日本の女性の平均年収よりも92万円高いのです(国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」)。
ただ、保育士は労働時間も責任も、一般企業の総合職と同じと言っても過言ではありません。
女性の平均年収より高いとはいえ、仕事量や責任を考えた場合、割に合わないと不満を持つケースが多いです。
仕事量が多すぎる・・・
保育士には、たくさんの仕事があります。
中でも、負担になるのが書類作成と言われています。
日案、月案、年間計画、行事計画、個人記録、健康記録など。
書式はとても細かく、手間がかかる書類を、国の指針によって作成することが義務付けられています。
しかも、手書きなどのアナログ作業がたくさんある保育園もあります。
「子供ともっと遊んであげたい」
「手間をかけたかわいい壁面を作ってあげたい」
「子供の様子をもっと保護者に伝えたい」
そのように思う保育士にとって、書類作成に時間が取られることは、とても苦痛に感じるでしょう。
労働時間が長すぎる・・・
保育士の仕事は、基本的に「早番」「中番」「遅番」のシフト制が多いです。
6時ごろから始まる早番の場合は、15時〜16時ごろに帰宅できますが、トラブルが起こればこの限りではありません。
また、保護者に保育の様子を話したり、クラス便りを作成したり、ついつい労働時間が長くなることもあります。
遅番の場合は、保護者のお迎えが遅れると、子どもを置いて帰宅することはできません。
戸締りや片付けが思うように進まないと、帰宅時間が遅くなることもあります。
保育士の仕事は、人を相手にする仕事だけに、時間通りに終了というわけにはいかず、長時間労働につながってしまうのです。
職場の人間関係が悪くて疲れる
保育士の約9割以上は女性です。
そのため、人間関係が複雑になりやすいと言えます。
女性特有のグループ化やマウンティング、妬みなど、女性の職場にありがちな問題といえるでしょう。
しかも、人間関係の悩みは、相談してもなかなか改善できないもの。
一時的に愚痴を聞いてもらうなどのストレス解消はできますが、根本的な問題解決には至りません。
保育園は、閉鎖的な職場になりやすく、人間関係の問題で悩む人はとても多くいます。
保育士として向いてないのだろうか・・・
「自分は保育士に向いていないのかな…」
「あの時声をかけないなんて、ひどい保育士だ…」
「ピアノ伴奏を間違えてしまって保育士失格だ…」
保育士として働く中で、ときに自信を失うこともあるのではないでしょうか。
実際に保育士としての適性があるのかどうかを悩む人はとても多いです。
しかし、悩みを真剣に考えている人は、保育士の仕事にしっかり向き合っている人でもあります。
まずは冷静に考えることで、自ずと答えが出てくるでしょう。
詳しくは、過去の記事「保育士に向いている人・向いていない人の特徴は?保育士の適性について」をご覧ください。
精神的にも体力的にも辛い
保育士の仕事は、精神的にも肉体的にもハードです。
子どもの突飛な行動に気を配り、安全を確保しなければなりません。
お散歩中は、自動車や自転車とのすれ違いなど、気を抜くことは許されない状況です。
また、抱っこやおんぶ、かけっこなど、子供たちと一緒になって遊ぶには、かなり体力が必要です。
このように精神的、肉体的に疲れる保育士の仕事を今後も続けていけるのか悩む人は多いです。
保護者対応などに疲れる
保護者への対応は、保育士にとって非常に気を遣う部分ではないでしょうか。
最近では、モンスターペアレンツと言われるクレーマーに近いレベルの要求をする親もいます。
ほかにも、保護者の間で起きたトラブルを、保育園に仲裁を依頼してくるケースもあります。
中には、どんな働きかけをしても反応が薄く、心を開いてくれない保護者もいるでしょう。
このような保護者との対応に疲れ果てて悩む保育士はとても多いです。
子育て・家事との両立が難しい・・・

保育士の仕事と家庭との両立に悩む人は多いです。
近年、仕事と家庭を両立しやすい環境が整ってきたとはいえ、まだまだ悩みの多い問題です。
「みんなやってるよ」
「両立が大変なのは保育士だけじゃない」
そんな言葉に心が折れそうになることもあるでしょう。
自分の子を預け、ほかの子の面倒を見るという心情的な辛さは保育士ならではです。
詳しくは、「保育士と子育ては両立できるの?育児と保育士を両立したい方に適した働き方」の記事をご覧ください。
妊娠・出産で産休や育休を取れるのか?
保育士として働くなかで、ライフプランの中に出産を考えている人も多いでしょう。
近年は、保育業界も産休・育休の制度が整ってきています。
しかし、実際にはやっていけるのか不安になって退職するケースも少なくありません。
「実家から遠いので、仕事との両立は無理だ…」
「勤務先の保育園は、妊娠を歓迎するムードではない…」
そんな不安から、産休・育休を取ること自体に悩むケースも増えています。
詳しくは、過去の記事「保育士は産休や育休は取れるの?保育士が知っておくべき産休・育休の基礎知識」をご覧ください。
結婚生活と両立が難しい・・・
男性の家事参加が増えたとはいえ、まだまだ女性が担当することが多いのが現状です。
結婚とともに居住地が変わり、職場への通勤が困難になることもあります。
パートナーの転勤で引っ越しするなど、自分の意思とは関係なく保育園を離れなければならないこともあるでしょう。
新しい人間関係や、園の雰囲気など、全く違う環境に行くことは簡単ではありません。
このような結婚生活と両立させる問題を、誰にも相談できずに悩む保育士も多いのです。
こういった悩みはどうやって解決したらいいの?
悩みの解決方法のひとつに、周りの人に相談するという解決策があります。
しかし、相談相手は誰でもいいわけではありません。
実は、同じような悩みや辛さを持つ人に相談することが効果的だと言われています。
同じ悩みを持つ人は共感性が高く、理解も深いので問題解決につながりやすいのです。
相手の悩みを聞くことで、自分だけではない、という安心感にもつながります。
相手の悩みを解決できたときは、人の役に立ったと前向きな気持ちになれるでしょう。
周りに気軽に相談できる人はいますか?
あなたの周りに保育士としての悩みを抱えている人はいますか?
同僚や学校などの同期など、心から信頼できる人に相談できる人がいたら、ぜひ相談してみましょう。
お互いに今の立場を理解しあい、前向きな結論が出せるでしょう。
ほかにも、第三者の立場からアドバイスできる保育専門のキャリアコンサルタントがオススメです。
第三者のキャリアコンサルタントに相談した方が良い理由とは?

キャリアコンサルタントと聞いて、どんなイメージがあるでしょうか。
キャリアコンサルタントは、転職先を斡旋するイメージが強いかもしれません。
確かに、多くは人材紹介会社や人材派遣会社に所属し、職業斡旋をしています。
しかし、本来の業務は斡旋ではありません。
相談者のこれまでのキャリアや悩みを整理し、今後のキャリアについて相談できる人です。
保育専門のキャリアコンサルタントは、保育士業界のことを熟知しており、保育士の悩みの解決策を知っています。
つまり、悩みに共感してくれた上で、解決方法を提示してくれる存在です。
第3者だからこそ、知り合いに言えない本音を話しやすい面もあります。
保育の仕事に悩みがあるのは当然。
身近で相談する人がいない場合、キャリアコンサルトという選択肢も視野に入れてみてください。
カテゴリ
保育士キャリア
ずっと保育士は、保育のお仕事を始めたい、転職・復職したい方にライフステージにあった保育のお仕事をご紹介したい。そして保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援し続けたい、という想いでサービスを運営しています。
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子ども達の笑顔と、成長を支援する保育士の仕事はやりがいに溢れています。
しかし、厚生労働省「保育士の現状と主な取組」では、保育士の離職率は「9.3%」となっています。
また退職者のうち、5割以上は同じ業界内で転職していることがわかっています。
つまり、「保育士の仕事は好きだけど、今の環境では続けられない」という悩みを抱えた保育士が多くいるのです。
保育士の仕事が好きなのに、働くのが辛い悩みとは、一体どんなものなのでしょうか。
今回は、保育士の抱える悩みや、その解決方法について詳しくご紹介します。

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
保育士が抱えがちな悩みとは?
「子供が好き」「子供の成長を支援したい」と希望を持って保育士になったのに、なぜ保育園で働くことが辛くて悩むようになってしまったのでしょうか。
これには、保育士ならではのある共通点があります。
ここからは、保育士が抱える悩みを10分野に分けて解説していきます。
給料が仕事量に見合っていない
東京都福祉局「令和4年東京都保育士実態調査」では、保育士の退職意向の理由として、「給料が安い」が6割以上となっており、不満が高いことがわかります。
しかし、保育士の9割が女性という前提でみると、その年収は日本の女性の平均年収よりも92万円高いのです(国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」)。
ただ、保育士は労働時間も責任も、一般企業の総合職と同じと言っても過言ではありません。
女性の平均年収より高いとはいえ、仕事量や責任を考えた場合、割に合わないと不満を持つケースが多いです。
仕事量が多すぎる・・・
保育士には、たくさんの仕事があります。
中でも、負担になるのが書類作成と言われています。
日案、月案、年間計画、行事計画、個人記録、健康記録など。
書式はとても細かく、手間がかかる書類を、国の指針によって作成することが義務付けられています。
しかも、手書きなどのアナログ作業がたくさんある保育園もあります。
「子供ともっと遊んであげたい」
「手間をかけたかわいい壁面を作ってあげたい」
「子供の様子をもっと保護者に伝えたい」
そのように思う保育士にとって、書類作成に時間が取られることは、とても苦痛に感じるでしょう。
労働時間が長すぎる・・・
保育士の仕事は、基本的に「早番」「中番」「遅番」のシフト制が多いです。
6時ごろから始まる早番の場合は、15時〜16時ごろに帰宅できますが、トラブルが起こればこの限りではありません。
また、保護者に保育の様子を話したり、クラス便りを作成したり、ついつい労働時間が長くなることもあります。
遅番の場合は、保護者のお迎えが遅れると、子どもを置いて帰宅することはできません。
戸締りや片付けが思うように進まないと、帰宅時間が遅くなることもあります。
保育士の仕事は、人を相手にする仕事だけに、時間通りに終了というわけにはいかず、長時間労働につながってしまうのです。
職場の人間関係が悪くて疲れる
保育士の約9割以上は女性です。
そのため、人間関係が複雑になりやすいと言えます。
女性特有のグループ化やマウンティング、妬みなど、女性の職場にありがちな問題といえるでしょう。
しかも、人間関係の悩みは、相談してもなかなか改善できないもの。
一時的に愚痴を聞いてもらうなどのストレス解消はできますが、根本的な問題解決には至りません。
保育園は、閉鎖的な職場になりやすく、人間関係の問題で悩む人はとても多くいます。
保育士として向いてないのだろうか・・・
「自分は保育士に向いていないのかな…」
「あの時声をかけないなんて、ひどい保育士だ…」
「ピアノ伴奏を間違えてしまって保育士失格だ…」
保育士として働く中で、ときに自信を失うこともあるのではないでしょうか。
実際に保育士としての適性があるのかどうかを悩む人はとても多いです。
しかし、悩みを真剣に考えている人は、保育士の仕事にしっかり向き合っている人でもあります。
まずは冷静に考えることで、自ずと答えが出てくるでしょう。
詳しくは、過去の記事「保育士に向いている人・向いていない人の特徴は?保育士の適性について」をご覧ください。
精神的にも体力的にも辛い
保育士の仕事は、精神的にも肉体的にもハードです。
子どもの突飛な行動に気を配り、安全を確保しなければなりません。
お散歩中は、自動車や自転車とのすれ違いなど、気を抜くことは許されない状況です。
また、抱っこやおんぶ、かけっこなど、子供たちと一緒になって遊ぶには、かなり体力が必要です。
このように精神的、肉体的に疲れる保育士の仕事を今後も続けていけるのか悩む人は多いです。
保護者対応などに疲れる
保護者への対応は、保育士にとって非常に気を遣う部分ではないでしょうか。
最近では、モンスターペアレンツと言われるクレーマーに近いレベルの要求をする親もいます。
ほかにも、保護者の間で起きたトラブルを、保育園に仲裁を依頼してくるケースもあります。
中には、どんな働きかけをしても反応が薄く、心を開いてくれない保護者もいるでしょう。
このような保護者との対応に疲れ果てて悩む保育士はとても多いです。
子育て・家事との両立が難しい・・・
保育士の仕事と家庭との両立に悩む人は多いです。
近年、仕事と家庭を両立しやすい環境が整ってきたとはいえ、まだまだ悩みの多い問題です。
「みんなやってるよ」
「両立が大変なのは保育士だけじゃない」
そんな言葉に心が折れそうになることもあるでしょう。
自分の子を預け、ほかの子の面倒を見るという心情的な辛さは保育士ならではです。
詳しくは、「保育士と子育ては両立できるの?育児と保育士を両立したい方に適した働き方」の記事をご覧ください。
妊娠・出産で産休や育休を取れるのか?
保育士として働くなかで、ライフプランの中に出産を考えている人も多いでしょう。
近年は、保育業界も産休・育休の制度が整ってきています。
しかし、実際にはやっていけるのか不安になって退職するケースも少なくありません。
「実家から遠いので、仕事との両立は無理だ…」
「勤務先の保育園は、妊娠を歓迎するムードではない…」
そんな不安から、産休・育休を取ること自体に悩むケースも増えています。
詳しくは、過去の記事「保育士は産休や育休は取れるの?保育士が知っておくべき産休・育休の基礎知識」をご覧ください。
結婚生活と両立が難しい・・・
男性の家事参加が増えたとはいえ、まだまだ女性が担当することが多いのが現状です。
結婚とともに居住地が変わり、職場への通勤が困難になることもあります。
パートナーの転勤で引っ越しするなど、自分の意思とは関係なく保育園を離れなければならないこともあるでしょう。
新しい人間関係や、園の雰囲気など、全く違う環境に行くことは簡単ではありません。
このような結婚生活と両立させる問題を、誰にも相談できずに悩む保育士も多いのです。
こういった悩みはどうやって解決したらいいの?
悩みの解決方法のひとつに、周りの人に相談するという解決策があります。
しかし、相談相手は誰でもいいわけではありません。
実は、同じような悩みや辛さを持つ人に相談することが効果的だと言われています。
同じ悩みを持つ人は共感性が高く、理解も深いので問題解決につながりやすいのです。
相手の悩みを聞くことで、自分だけではない、という安心感にもつながります。
相手の悩みを解決できたときは、人の役に立ったと前向きな気持ちになれるでしょう。
周りに気軽に相談できる人はいますか?
あなたの周りに保育士としての悩みを抱えている人はいますか?
同僚や学校などの同期など、心から信頼できる人に相談できる人がいたら、ぜひ相談してみましょう。
お互いに今の立場を理解しあい、前向きな結論が出せるでしょう。
ほかにも、第三者の立場からアドバイスできる保育専門のキャリアコンサルタントがオススメです。
第三者のキャリアコンサルタントに相談した方が良い理由とは?
キャリアコンサルタントと聞いて、どんなイメージがあるでしょうか。
キャリアコンサルタントは、転職先を斡旋するイメージが強いかもしれません。
確かに、多くは人材紹介会社や人材派遣会社に所属し、職業斡旋をしています。
しかし、本来の業務は斡旋ではありません。
相談者のこれまでのキャリアや悩みを整理し、今後のキャリアについて相談できる人です。
保育専門のキャリアコンサルタントは、保育士業界のことを熟知しており、保育士の悩みの解決策を知っています。
つまり、悩みに共感してくれた上で、解決方法を提示してくれる存在です。
第3者だからこそ、知り合いに言えない本音を話しやすい面もあります。
保育の仕事に悩みがあるのは当然。
身近で相談する人がいない場合、キャリアコンサルトという選択肢も視野に入れてみてください。