保育のコラム

保育士の退職金はいくらもらえる?相場や計算方法について

2017/10/05

保育士の退職金

 

どの職種であっても、退職金がいくらもらえるか、というのは気になりますよね。保育士の場合、勤め先によっては退職金が支給されない場合もあるため、職場探しの際にはあらかじめ意識して調べておくと良いでしょう。今回は、保育士の退職金の相場や計算方法についてお伝えします。

 

 

 

保育士の退職金は公立・私立によって異なる

 

 

 

退職金の計算方法

 

一口に保育士と言っても、勤め先の保育園が公立・私立のどちらであるかによって、退職金の計算方法は大きく異なります。それぞれの退職金事情について知っておくと、就職や転職で職場選びをする際に1つの判断基準となるでしょう。

 

公立保育園の退職金の計算方法は?

 

公立保育園で働く保育士は地方公務員として扱われるため、退職金制度については保育園が所属する自治体の条例によって定められています。

退職金の計算方法については、以下の通りです。

 

退職金=基本額+調整額

 

 基本額=退職日給料月額×退職理由別・勤続年数別支給率

 調整額=調整月額のうち、額が多いものから60月分の額を合計した額

 

基本額は勤続年数が長いほど高くなりますが、退職理由によって支給率が変わります。

 

「自己都合」は最も支給率が低くなり、「定年・勧奨」「整理退職」の順で支給率は高くなります。また、勤続年数1年以上であることが支給対象の条件です。

 

私立保育園の場合の計算方法は?

 

私立保育園で働く保育士の退職金は、それぞれの保育園の就業規則にしたがって定められます。私立保育園における退職金の支給は法律や条例で定められておらず、職場によっては退職金が発生しないケースもあります。

退職金が定められている場合でも、就業規則を確認しなければ退職金の計算はできません。

 

私立保育園が退職手当共済制度に加入している場合

 

私立保育園が福祉医療機構の「退職手当共済制度」に加入している場合は、加入要件を満たしていれば退職金を受け取れます。非正規職員であっても、勤続年数(被共済職員期間)が1年以上であり、就業規則で定められた正規職員の所定労働時間に対して3分の2以上の労働時間であれば、加入要件を満たすため退職金を受け取れます。

 

退職手当共済制度における支給額は、福祉医療機構の公式ホームページで計算シミュレーションができます。例えば、退職前6カ月間の給料が約16万円で、共済契約に加入してから3年以上4年未満に普通退職をした場合、退職金は259,200円です。

 

実際の金額とは異なる場合がありますが、あくまで目安として計算してみてはいかがでしょうか?

 

 

保育士の退職金の支給日はいつ?

 

 

 

保育士の退職金の支給日は、公立保育園の場合は「職員の退職手当に関する条例」、私立保育園の場合は「就業規則」によって定められています。

 

退職後は次の収入源が見つかるまでに意外とお金が掛かるものです。一般的に1~3カ月程度で支給されると考えられますが、必要な場合は支給日を確認しておきましょう。

 

 

保育士の退職金の相場はいくらぐらい?

 

 

 

保育士の退職金の相場

 

保育園の退職金の相場は、勤め先によって異なります。

 

勤め先が公立保育園の場合は、自治体によっても差がありますが1,200万~2,800万円程度といわれています。

 

勤め先が私立保育園で、「退職手当共済制度」に加入している場合の支給額の相場は100万円前後のようです。

 

これまでご紹介した通り、条件によって差が大きいため、全体の相場を出すのは難しいといえます。自分が該当しそうな条件を当てはめて計算シミュレーションを行うことで大体の支給額を出すことはできるため、他業種の平均と比較してみても良いかもしれません。

 

 

 

おわりに

 

 

 

保育士の退職金は、公立・私立によって計算方法が異なります。市町村の条例によって退職金が定められている公立の保育園と、それぞれの保育園の就業規則によって退職金が定められる私立の保育園。私立の場合は退職金の支給が必須ではないため、注意が必要です。

 

 

今後、保育士としての就職・転職を考えるなら、退職金の情報もチェックしておくことをおすすめします。

 

公立・私立のどちらであっても長く働き続けた方が支給額は高くなるのが一般的です。また、一般企業と同じく勤続年数3年以上から退職金の対象となるケースも少なくありません。職場選びの際は長い目で見て判断できるといいですね。

 

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