保育のコラム

保育士資格があれば幼稚園教諭免許を取りやすくなる「幼保特例制度」とは

2017/10/05

「幼保特例制度」とは

 

皆さんは「幼保特例制度」という制度をご存じですか?この制度を利用すれば、保育士資格を所持し、かつ実務経験がある場合、幼稚園教諭の普通免許が取りやすくなります。すでに保育士として働いていて、その上でこれから幼稚園教諭の免許取得を目指すのであれば、この制度を利用しない手はありません。

 

また、「幼保特例制度」は逆のパターンでも適用されるため、幼稚園教諭の免許をお持ちの方が保育士資格を取る際にも役立ちます。

今回は、保育や幼児教育の現場で働く方にとって耳寄りな「幼保特例制度」についてご紹介します。

 

 

幼保特例制度とは

 

 

 

幼保特例制度の概要幼保特例制度とは、一体どのような制度なのでしょうか?また、どのような方にとってメリットがあるのでしょうか?

 

 

幼保特例制度の概要

 

幼保特例制度とは、保育士資格を所持し、一定の勤務経験をお持ちの方が、簡単に幼稚園教諭免許を取得できる制度のことです。

具体的には、保育士資格を保持していることと、3年かつ4,320時間以上の実務経験があることが条件です。条件に当てはまる方が大学で指定の8単位を修得することで、幼稚園教諭免許を取得することができます。

 

ただし、こちらの制度には期限があります。平成29年1月時点では平成32年3月31日で終了すると定められているため、できるだけ早めに幼稚園教諭免許を取得し、今後のキャリアの幅を広げたいですね。

 

 

また冒頭でもお話しした通り、この幼保持例制度を活用して、幼稚園教諭免許を所持している方が保育士資格を取得することも可能です。

 

 

どうして幼保特例制度があるの?

 

幼保特例制度は、幼稚園と保育園の一体型である「幼保連携型認定こども園」という新たな教育施設の開始に先立って用意された制度です。

幼保連携型認定こども園の職員となるためには、原則として幼稚園教諭免許と保育士資格の両方を所持していなければいけません。そのため、スムーズに認定こども園への移行ができるように、幼保特例制度によって両方の資格を取れるよう促しているのです。

 

これまでに保育士として働いてきた経験のある方にとっては、活躍の場を広げるチャンスとなる制度だと言えます。

 

 

 

幼保特例制度で幼稚園教諭免許を取得するには

 

 

 

幼稚園教諭免許を取得するここでは、保育士資格を持つ方が幼保特例制度によって幼稚園教諭免許を取得する流れについてお伝えします。

 

新たな資格取得をお考えの保育士さんや、将来的に幼稚園教諭やこども園で働く保育教諭を目指そうという方はぜひ参考にしてください。

 

幼稚園教諭免許を取得する流れ

 

保育士資格を持つ方が幼保特例制度によって幼稚園教諭免許を取得するのであれば、まずは職場で自分の在籍年数と勤務時間を確認しましょう。3年でかつ4,320時間以上の実務経験がなければ、制度を利用できません。

 

確認が取れたら、大学で必要な8単位を修得しましょう。通信制大学でも単位の修得が可能ですから、保育士として働きながら資格を目指す方は通信制大学を利用すると良いでしょう。

 

 

単位の修得後は、各都道府県教育委員会の教育職員検定を受けましょう。検定に合格すれば、晴れて幼稚園教諭免許状が授与されるという流れです。

 

 

現在保育士として働いていなくても対象になるの?

 

現在は保育士として働いていない場合でも、保育士資格を所持しており、過去に3年でかつ4,320時間以上の実務経験があれば、幼保特例制度の対象となります。

かつて保育士として働いた経験があり今後の復帰を検討しているなら、幼稚園教諭免許を手に入れることで、再就職先の幅が広がります。

 

 

いくつかの保育園で働いていた場合は?

 

 

複数の施設で働いていた場合でも、それぞれの施設での勤務時間を合計して3年かつ4,320時間を満たしているのであれば、制度を利用できます。ただし、実務証明書はそれぞれの施設で発行してもらう必要があるため、事前に発行しておきましょう。

せっかくこれまで働いたキャリアがあるのであれば、ぜひ利用したいですね。

 

 

おわりに

 

 

 

今回は、保育士資格があれば幼稚園教諭免許を取りやすくなる幼保特例制度についてお伝えしました。

 

保育士のキャリアアップに魅力的な幼保特例制度ですが、上記にもある通り、こちらの制度には期限があります。平成29年1月時点では平成32年3月31日に終了すると定められているため、制度が有効なうちに幼稚園教諭免許を取得し活用できると良いですね。

保育士資格に加えて幼稚園教諭免許も取得できれば、認定こども園で保育教諭として働くことができるなど、仕事の幅がさらに広がるでしょう。キャリアアップを目指して転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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