保育のコラム

保育士の年度途中での転職は可能!?転職に影響はでないの?

2020/12/07

人間関係がきつく、今の園で仕事を続ける自信がなくなり、転職を考えています。しかし担任も持っていますし、年度末までは辞めてはいけないのかと考えると本当にしんどいです。年度途中の退職ってどうしてもダメなんでしょうか?。

大変でしたね。

保育士の仕事、特に担任等を受け持っている場合、年度途中の退職についてはありえないとお考えの保育士も多いと思います。

ただ、そのことで心や体を壊しては元も子もありませんよね。

えっ辞めても大丈夫なのですか?

退職自体はいつでもできますよ。 ただ、担任である以上、子どもたちとの関わりがあると思います。特に年長児など卒園児を受け持つクラスの担任となると、保育園からだけでなく、保護者からの期待も強いでしょう。 ただ、先ほどもお伝えした通り、あなたの体と心が壊れてしまっては取り返しがつきません。 そういった退職理由であれば、決して年度途中で退職するからと言って非難があるとは思えません。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

保育士の年度途中の転職がNGと言われる理由

そもそも保育士の年度途中の転職がNGと言われることには、いくつかの理由があります。

その一つが担任であることです。

担任というのは通常4月から3月まで同じクラスを担当します。子どもたちにとって「先生」は特別であり、保護者の次に身近で、信頼できる存在です。心の成長を急速に遂げる子どもたちにとって、先生が途中でいなくなることについてやはり心配があるのは当然です。

「責任感」という言葉を使われてしまうこともあり、辞めることが許されないことのように感じられる方も多いのではないでしょうか。実際に担任が年度途中で退職する場合に保護者とトラブルになるなどの報道がなされたこともありました。

そしてもう一つの理由が雇用形態です。正職員であれば雇用の定めはありませんが、契約社員や派遣社員などは一定の期間で雇用契約を結んでいます。途中解約ができないわけではありませんが、契約期間満了まで勤めるべきとお考えになる方は多いことからNGと言われることが多いです。

そうですよね。契約上とかというより、責任感とか、そういうものとして言われていることが多いと感じてはいました。

保育士の年度途中の転職は可能!

保育士が年度途中での退職するというのは、法律的な問題はありません。

先ほどもお伝えしたように、心情的な事情などが理由です。

ほっとしました。

年度途中で辞めることはできないと思い込んでいましたが、そうでもないんですね。年度途中で辞めることで、デメリットになること今後特にないのですか?

デメリットはないわけではないです。

特に再就職の場合です。次も同じように保育士として転職したいと考えた場合、必ず年度途中で退職した理由を聞かれると考えてください。

その際に、相手を納得させるだけの理由が説明できなければ、採用する保育園からすると「また同じように年度途中でやめてしまうかもしれない」と思われてしまっても仕方ありません。

保育士業界自体が年度途中での退職に対してネガティブな印象を持っていることを前提に考えなければならないということは、認識しておきましょう。

年度途中で保育園を退職する際の流れ

では、具体的に年度途中で退職したいと思った時、どのようにすれば良いのでしょうか?

まずは上司に対し退職の意思を伝えます。最低でも2週間前、できれば1ヶ月前までには伝えましょう。

また、後任を採用する、引継ぎをご自身の手でしっかり行いたいなどの希望があれば2ヶ月前くらいからでも良いです。

その後、退職に伴う事務手続き等行います。人事部や人事を担当する方から連絡があると思いますので、それに従えば大丈夫です。

なるほど。意外と直前でも良いのですね。

法律上は2週間前までの退職意向は受け取らなければならない義務が雇用側(保育園)にはありますので、意外と直近でも大丈夫です。

ただ、やはりせっかく一度はお世話になった職場なので、私としては最低でも1ヶ月前までには伝えたほうが円満に退職しているケースを多く見ます。

でも、実際退職を言い出すと引き止められそうで、なかなか言い出せないのですが...

そうですよね。年度途中での退職の場合、ほとんどの方が引き止めや説得などをされることが多いと思います。

その場合は、次のように対処してみてください。

退職できないと言われてしまった場合

退職できないと言われたり、退職願いを拒否される場合には多くの場合、保育園側があなたの要望を全て聞くと言われてしまうことがあります。

どういうことですか?

例えば、退職理由が「給料が安い」の場合は、では来月以降は給料を〇〇万円アップします、とか、「役職にチャレンジしたいから」というと次年度のポストを約束してくれたりなどです。

この場合、退職理由を全てなくされてしまうので、退職意向を取り下げざる得ない状況に持っていかれてしまうこともあるのです。

確かに。どうすれば良いですか?

退職理由を聞かれた際に、明確な不満やネガティブな要素を伝えないことがまずは大事でしょう。

例えば、家族の意向であることや引越し、出産、介護などの理由であれば、保育園側ではどうしようもありません。

なるほど。そういうことですね。

また、心情的な問題で訴えてくることもあります。

「子どもたちのことを考えて、あと数ヶ月で今の担任業務が終わるから年度末まで」などと言われると保育士さんの多くの方が心にひびきます。

ですが、年度途中まででやめなければならないとまで決意したあなたの決意はおそらく並大抵な考えではないと思います。

法律的には年度途中の退職は何の問題もないことを念頭に、ご自身の気持ちを固めて退職交渉に望むことも必要です。

年度途中での退職は転職に影響ある?

年度途中で退職って転職の際に何か悪い影響とかがあったりするんでしょうか?

例えば年度途中で退職してしまうと転職しにくいとか・・・。

先ほども触れましたが、影響がないわけではありません。 保育士として次の職場に面接に行った時、やはり年度途中での退職については聞かれることはあると考えてください。

どのようにすれば良いのでしょうか?

やめなくてはならなかった理由、例えば子育てなどであれば、お子さんがすでに手を離れたこと、今は仕事との両立に何の問題もないことを伝えれば良いでしょう。

この質問には正しい回答というのはありません。

ただ、あなたにとって年度途中での退職が正統性のあるもので、それが相手に伝われば、懸念は払拭できるでしょう。

退職理由と次の転職理由については、個別ケースのことが多いので、誰かに相談しながら進めるというのが一番良い方法だと思います。

年度途中で転職がしたい場合には、相談もおすすめ!

相談というのは、誰にどのようにすれば良いのでしょうか?

年度途中の転職は保育園にお勤めの同僚などには相談しにくいこともありますので、まずは第三者の専門家に相談してみるのがおすすめです。

私たちのような保育士専門のキャリアコンサルタントは、様々な保育士の転職ケースをみています。

その際、どのようにするとお互いに円満な退職が可能であるかや、次の良い転職先が見つかるかなどの膨大な経験があります。

相談内容は守秘義務がありますので、他に漏れる恐れもありませんし、ぜひご安心して相談なさってください。

ありがとうございます!細かい事情もありますので、ぜひ相談に乗ってください!

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