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「保育」のお役立ちコラム

公務員保育士の試験内容とは?年齢制限や難易度、おすすめの勉強方法は?

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待機児童問題を解決するために、必要とされている保育士。

 現在、公立の保育園よりも私立の保育園の方が多く開設されていますが、待遇面から公立の保育園で働きたいと思っている方もいらっしゃるかと思います。


 公立の保育園に勤務するには公務員保育士試験に合格する必要があります。


本記事では、公務員保育士試験について、その難易度や倍率から、具体的な試験内容、勉強方法などについて詳しくご紹介いたします。


公務員保育士になる方法


公務員保育士になるには、まず自治体の実施する公務員試験に合格する必要があります。公務員保育士は公務員の扱いではありますが、国家公務員試験に合格する必要はありません。


公務員試験に合格した方は、その地域の採用候補者名簿に1年間登録され、保育園や児童福祉施設、養護施設などからの採用の申し出を待ちます。

配属先が決定したら晴れて公務員保育士です。


残念ながらどこの施設にも配属が決まらず、登録有効期限である1年間を過ぎてしまった場合には、再度採用試験を受けることとなります。


つまり、公務員保育士試験に合格しても、就職できないケースもあると言うことです。

 


公務員保育士試験とは?


公務員保育士試験とは、公務員の保育士になるには、各自治体が行っている保育士採用試験のことです。

受験資格や選考方法、試験内容は、各自治体によって違います。

 公務員保育士を目指す方は、市役所や出張所などで問い合わせて自分の地域の情報を確認しておきましょう。

 公務員保育士は、キャリアパスも安定しているほか、給与や福利厚生もしっかりした印象が強いため、人気です。

 では、気になる応募資格や難易度、倍率について、詳しく見ていくことにしましょう。


受験資格は?


公務員保育士試験の受験資格は、各自治体によって異なります。


多くの場合、現在保育士資格を持っている、または次年度4月までに保育士資格取得見込みであることが大前提となっています。


その他、年齢についても「30歳まで」の年齢制限や「市内に居住している者」の居住制限などの制限も多くの自治体が設定している受験資格です。

 ただし、自治体によっては年齢制限を35歳までとしていたり、居住に関しての制限がない場合もありますので、各自治体の応募受付窓口(区役所や市役所など)に事前に問い合わせをしておくと良いでしょう。


難易度や倍率はどれくらい?


給与や福利厚生など待遇面からも人気が高いため、多くの人が受験します。そのため、公務員試験の難易度はとても高くなります。


平成27年度の公務員試験 試験結果一覧(保育)によると、倍率は1.9倍〜20.5倍まで自治体によって様々です。

【参照元:平成27年度公務員試験試験結果一覧(保育)】


高い倍率の地区を具体的に見ると、川崎市では、受験者82名のうち、一次合格者は13名、最終合格者は4名の倍率20.5倍、つまり応募者の中20人に1人の合格者という狭き門になっています。


また、補充の要員を必要としていない地域では、公務員保育士試験自体の実施をしていない場合もあるため、ご自身が希望する地域では、その年の受験自体ができないこともあります。


年齢制限や応募資格を考慮すると、希望の地域で公務員保育士試験に合格することはとても難易度が高いといえるでしょう。


募集時期は?


公務員保育士試験の募集時期は多くの場合、6〜8月ごろに実施しているようですが、こちらも各自治体によって異なります。


3月に募集をかけ、4月に試験を行うところもあれば、8月に募集をかけ、9月に試験を行うところもあります。


希望の自治体の募集については、ホームページをこまめにチェックしたり、直接窓口に確認をするなど募集を見逃さないように早めに動くことが大切です。


公務員保育士試験の試験内容とは?


 

公務員保育士試験の試験内容について、詳しくは後ほど説明しますが、大きく分けて筆記の一次試験と実技や面接・体力を測る二次試験があります。


自治体によっては公務員保育士試験の三次試験が行われることもありますので、希望する自治体の試験スケジュールや内容は事前に確認が必要です。




公務員保育士試験の一次試験の内容


公務員保育士試験の一次試験には教養試験と専門試験があります。


多くの場合、選択式の問題ですが、作文を出題する自治体もあるようです。


それぞれの試験について、内容を詳しく見ていきましょう。


教養試験


教養試験は高校卒業程度の一般知識に関する問題が出題されます。


具体的には、能力を測る問題から4分野、知識を測る問題から3分野とする試験が多いようです。


能力を測る分野では以下の観点から出題されます。


表1:能力を測る分野で問われる事

文章の理解力

現代文や英文、古文の問題から内容把握や空間補助、

文章整序などの力を問われます。

数的推理力

確率や図形、速さや濃度を等問題から数的理解力を問われます。

判断推理力

暗号や文章から規則性を判断しるなどの判断推理力を問われます。

資料解釈力

資料や数字、図形を見ながらの解釈が可能かが問われます。


知識を測る分野では以下の観点から出題されます。


いづれも中学〜高校程度の内容や時事問題などが含まれます。


表2:知識を測る分野で問われる事

社会科学

政治・経済・社会

人文科学

日本史・世界史・地理・国語・思想・文学・芸術

自然科学

数学・物理・化学・生物・地学


範囲が広いので、基礎知識をしっかりと学び、過去問題などで出題の確率が高そうな内容を把握すると勉強しやすくなるでしょう。


専門試験


専門試験では保育士専門分野で学んだ内容が出題されます。


保育士試験などで出題される分野を、もう一度確認し直しましょう。


表3:保育士試験分野

 1.  保育原理

 2.  教育原理及び社会的養護
 3.  児童家庭福祉
 4.  社会福祉
 5.  保育の心理学 
 6.  子どもの保健 
 7.  子どもの食と栄養
 8.  保育実習理論

ただし、保育とあまり関連のない内容が出題されるケースもあります。


過去問などで対策することも忘れないようにしましょう。



公務員保育士試験の二次試験内容


公務員保育士試験の二次試験では主に面接、実技試験、体力試験などを実施します。


ここではそれぞれの試験の内容や対策を確認していきます。


また、この3項目以外にも最近では、適正試験や小論文(作文)などが追加される場合もありますので、試験を受ける自治体の過去問題などは必ずチェックしましょう。


面接


保育士は子どもやその保護者と対面して接する仕事なので、面接での対応は非常に重視されます。


どの自治体でも一番重視しているのが面接だと言っても過言ではありません。


面接は自治体によっても異なりますが、個別面接、集団面接、集団討論などの形式がとられます。


いずれの場合においても、面接でのポイントは次の5個を意識してください。


  1. 清潔感はあるか
  2. 姿勢や表情は明るく誰にでも好感が持てるか
  3. 業務に必要とする表現力は十分か
  4. 話に一貫性があるか
  5. 問われたことへ的確に返答できるかどうか

具体的な質問としては、次のようなことが聞かれます。


・志望動機
・保育士という仕事に対する職業観
・自己PR
・「こういう場面では、どのように対応するか」などの実技質問


面接では緊張もあるので、言いたいことがまとまっていないと実力の発揮ができません。


まずは想定される質問を考え、答えを準備しておくことが必要です。


「なぜ公務員保育士になりたいのか」「理想の保育士とはどのようなものか」「自分が公務員保育士として働くならどんなことができるか」など、ハキハキと笑顔で答えられるように練習をしましょう。


どの答えにも正解はありません。

「自分の言葉で」しっかりと考え具体的な思いを伝えられることが面接の基本です。


なお、居住地以外での受験の場合は「なぜこの自治体で保育士をしたいのか」などといったことも聞かれます。


あなたの熱意がしっかりと伝わるように、準備しておくことが大切です。


実技試験


実技試験ではピアノや絵本の読み聞かせなどの実技がみられます。


内容は自治体によっても異なりますので、過去問などは必ずチェックしましょう。


具体的には次のような試験方法があります。


表4:実技試験の内容

音楽

・ピアノ

(課題曲をあらかじめ指定されるケースや初見、自由曲など様々なケースがあります)

・弾き歌い

・手遊び歌

言語

・読み聞かせ

・素話

造形

・絵画制作

・工作


いずれのケースにおいても、限られた時間の中で最後までやりきり、終わらせることは重要です。


実技試験では、保育士としての雰囲気や実力が問われます。


ここでも笑顔でハキハキと、課題をこなすだけでなく導入の声かけなども意識し、たとえ目の前に子どもたちがいなくても、「子どもを楽しませること」を意識して取り組むと良いでしょう。


体力試験


公務員保育士試験の体力試験では一般的な体力測定が行われます。


測定項目は自治体によって異なりますが、握力や踏み台昇降、前屈、背筋力、反復横跳びなど、保育士として勤務するに堪える体力があるかどうかを判定します。


面接対策や実技対策で忙しい二次試験前ですが、気分転換に体を動かすなど体力の保持も意識しましょう。


公務員保育士試験の体力試験で最も重要なことは、力を出し切ることです。


緊張でガチガチになっていると、運動能力は下がります。


肩の力を抜き、リラックスして試験に臨みましょう。


公務員保育士試験の勉強方法


公務員保育士試験の勉強方法としては次の2つがあります。


・参考書で勉強

・塾や予備校に通って勉強


それぞれについて詳しく説明します。


参考書の選び方


公務員保育士になるための専門図書がいくつかあります。


公務員保育士に必要な一般知識や専門知識が網羅されているので一通り確認しておくと良いでしょう。


その上で、各自治体には出題の傾向があります。


数的推理力を重視する自治体もあれば、文章の理解力を重視する自治体もあり、その傾向は千差万別です。


少なくとも過去3年、できれば5年分の過去問題を解き、その自治体の傾向を理解した上で集中してその分野の参考書を選んで勉強すると効率的です。


勉強する塾や予備校ってあるの?


大手予備校などの公務員を目指すコースなどで、公務員保育士試験の一次試験対策〜面接対策などをしているところもあります。


コースはおよそ6ヶ月程度が一般的で、通学制もあれば、通信講座もあります。


それぞれの予備校で、対策や合格率、サポート体制、料金などが異なりますので、問い合わせて直接聞いてみるのも良いでしょう。


予備校や塾などに通うメリットは「情報」です。


過去問題を取り寄せたり、情報収集を行う時間を短縮できるため、限りある試験勉強の時間の中で、正確な情報を手に入れることができます。


また、希望の自治体に合格した公務員保育士の先輩の体験談を聞くことができたり、ともに公務員保育士を目指す仲間もできるかもしれません。


互いに情報共有しながら勉強ができるのは、心強いでしょう。


公務員保育士以外にも保育士の働き方は多様化


 非常に狭き門の公務員保育士ですが、そのための試験は、保育士として働くために必要な知識や技術を見直しながら、幅広く取り組むことになります。


公務員保育士試験合格が叶い、希望通り就業ができることが喜ばしいのはもちろんですが、たとえ公務員保育士試験に落ちたとしても保育士としてのキャリアが閉ざされることはありません。


国の政策により、保育所の民営化が自治体裁量にて進んでおり、将来的に保育所を全て民営化することを公表している自治体も多数あります。


公立保育所で働くことになった後、自分の働く自治体の公立保育所が無くなった場合、公務員でいるならば、全く別の職種で働らかなくてはなりませんし、保育士として働き続けるには、私立保育園へ転職も考えなければならないでしょう。


昨今の私立保育園では株式会社の参入により、意欲や能力重視の評価体制に見直され、待遇面の改善も積極的に行われています。


私立保育園は、時代に合わせた柔軟な保育内容を提供しており、ご自身の理想とする保育を実現しやすい環境とも言えます。


知識や技術を高めることは、公務員保育士試験に役立つだけでなく、保育士として今後働く上では必要不可欠なご自身のスキルアップと捉え、コツコツと努力することは決して無駄にはなりません。


公務員保育士には公務員保育士の良い面がたくさんありますが、「公務員保育士」にのみこだわることなく、保育士としてどのように働きたいのかをしっかりと考え、価値観を明確にすると良いでしょう。

 

>>合わせてこちらもご覧ください。

「公立と私立の保育園は何が違う?保育士の立場から見たそれぞれの違いとは」 


2018.02.02
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