保育のコラム

保育士になるのに年齢制限はある?保育士資格や求人の年齢制限

2020/12/11

近年、保育士を目指す人が増えています。

また、それに合わせて資格取得を目指す人が増えてきました。

保育士は国家資格であり、非常に将来性の高い資格と言われています。

今回は保育士の資格取得に際し、知っておきたい年齢制限や、キャリアアップ、そもそも就職はあるのかどうかなど年齢層ごとに抱えている不安を解消するため、年齢別にポイントを絞ってまとめました。

せっかく資格取得するならば長く保育の仕事に関わっていけるよう、今からチャレンジする方に向けて解説します。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

保育士の年齢層の割合は?

東京都の保育士登録者(書換え登録等を含む)全員15,358名を対象に行った調査によると、保育士として登録している人の59.4%と半数以上は30代以下であるものの、50代、60代までの各年代に幅広く分布していることがわかります。

保育士実態調査

ー 引用元:東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査」

40代以上の保育士については、かつては保母と呼ばれ、平成11年以降に登録変更が必要となりました。

保母免許を持っていれば自動で切り替えることが可能ですが、すでに保母として活動していなかった方々が登録書き換えを行っていない可能性もあります。

保育士になるのに年齢制限はあるの?

保育士はエネルギー溢れる子どもと遊ぶための体力、気力が必要な仕事です。

仕事自体に年齢制限などはあるのでしょうか?

ここからはケース別に年齢についての制限を確認していきます。

保育士資格取得の年齢制限

全都道府県知事から保育士資格の「指定試験機関」の指定を受けている全国保育士養成協議会の発表によると、保育士資格取得の際に上限年齢は定められていません。

ただし、保育士の資格取得には、保育士養成学校を卒業するか受験資格がいくつか規定されています。

おおよそが下限設定として20歳以上の方が受験可能となっています。

詳しい受験資格については、全国保育士養成協議会のホームページをご確認ください。

※1:参考元:一般社団法人全国保育士養成協議会「受験資格」

保育士養成施設入学の年齢制限

現在、指定保育士養成施設は主に4年制大学・短期大学・専門学校があります。

いずれの場合も必要なカリキュラムを学び、一定の成績を抑えたものが保育士資格を取得できるというものです。

指定保育士養成施設は学習施設なので、年齢の上限制限はありません。

ただし、多くの養成施設の受験資格は、高校卒業もしくは同程度の学力が証明されていることなどの規定がありますので、概ね18歳以上と考えてよいでしょう。

職業訓練校入学の年齢制限

職業訓練校とは、各都道府県が設置し、実際の授業等は短期大学や専門学校で行います。

ハローワークで訓練生の募集があり、雇用保険等に入っていた方であれば学費が無料などの措置を受けることができます。

各自治体で多少違いはありますが、概ね高校卒業、もしくはそれに準じる学歴がある方が対象になりますので、年齢は18歳以上が対象になります。

またこちらも年齢に上限制限はありません。

求人の年齢制限

保育士資格を取得しても、その後保育園の出している求人に応募して採用されなければ実際に保育士として働けません。

実は、現在は求人には一部特例を除いて年齢制限は原則禁止となっています。

但し、現実には書類選考等で保育園内で規定を設けているところも多く、本音では年齢制限がある場合もあります。

これについては応募してみないとわからないですし、不採用の理由が年齢だったかはわかりませんが、おおよその目安として下記のような年齢層を求めた求人が多い傾向です。

担任(正職員)

20代〜30代位

主任・園長(正職員)

40代〜

保育補助(パート・契約社員)

年齢不問

保育補助(派遣社員)

年齢不問

公務員試験の年齢制限

公立保育園で正職員として働く公務員保育士になるためには、保育士資格の他に、公務員試験に合格しなければなりません。

この公務員試験を受けるための年齢制限については、自治体によっても多少の差はありますが30歳までとしている自治体が多いのが現状です。

年代別の保育士就職事情

基本的にどのような年代でも保育士になることは可能ですが、年代によって新しく保育士資格をとって就職する上での注意点や求人探しのコツが異なります。

ここからは保育士を目指す人の就職事情を年代別にまとめてみます。

30代から保育士を目指す場合

30代から新しく保育士資格を取り、保育士として働き始める方も増えています。

ご自身の育児経験を活かしたい、手に職をつけたいなどの理由がありますが、実際の転職事情としてはかなり明るいです。

まず30代から保育士を目指す人については、基本的社会人としての経験があり、保育経験はなくても、保護者対応など安心してお任せできるという期待があります。

また、30代から改めて保育士資格を取得するという方は保育士になってやりたいことの目的が明確で、保育の仕事を吸収する強い意志があります。

30代はキャリア形成においてまだまだ若手とされます。

そのため、ご本人の意志さえあれば主任や園長などの幹部候補としてキャリアを積むこともできますし、一方で家庭との両立を考えた保育補助などでもぜひ経験を積んで欲しいと考える保育園も多いです。

ご自身が保育士になってどんなキャリアを形成したいかよくまとめた上で求人を探すことで、理想のキャリアを掴める年代です。

詳しくはこちらの記事も参考にして見てください。

30代で転職したい保育士必見!30代で良い転職先を見つけるコツとは?

40代から保育士を目指す場合

40代から保育士を目指す場合も30代と同様社会人としての経験、ご自身の育児経験などはプラスになります。

保育園はある程度閉ざされた社会です。

そのため、保護者対応や近隣対応など、社会人としての立ち振る舞い、経験を持っていることは大きな強みと言えるでしょう。

但し、保育士として保育の経験は少ないということは自覚が必要です。

自分より若い保育士の下で保育の経験を積まなければならないということについては、謙虚になる必要があります。

この辺りが現在いる保育士との相性を含めて採用されるかどうかの鍵になるところはありますが、現在は保育士不足もあり、社会人経験豊かな40代の保育士を採用したいという保育園は多々あります。

求人を探すときには、保育園に所属する保育士の年齢構成などを考え、ご自身が何をできるのかということを伝えることで採用に結びつくでしょう。

詳しくはこちらの記事も参考にして見てください。

40代でも保育士として転職・復職・就職は可能?新たに資格取得はできる?

50代から保育士を目指す場合

50代から保育士を目指す場合、採用する側が心配することは2点です。

・体力面の不安

・人間関係の不安

体力面に関しては、やはり20代、30代の保育士とは異なります。

子どもたちを抱っこしたり、一緒に駆け回ったりなど、大変なことも多々あるでしょう。

この辺りの不安が解消されると保育園も安心して採用できます。

ただ、パートやアルバイトなど保育補助的な仕事である場合、体力面の心配よりも、これまでの人生経験や気遣いなど50代だからこそできる気配りで重宝されることもよくあります。

詳しくはこちらの記事も参考にして見てください。

https://www.g-asuka.co.jp/column/50snurseryteacher.html

60代から保育士を目指す場合

60代から未経験で保育士の正職員になることは、難しいことも多いです。

正職員の場合、定年を設けている保育園も多く、60歳、もしくは65歳を上限としている保育園では少し厳しいかもしれません。

しかし、パートやアルバイトであれば年齢不問などのケースも多いです。

パートやアルバイトの場合は短時間勤務も可能ですし、60代となり体力面にも多少不安がある方も安心して勤務できるのではと考えられます。

詳しくはこちらの記事も参考にして見てください。

60代でも保育士として働くことは可能?60歳以上からの復職や資格取得のすすめ

保育士に年齢制限は原則無い!

保育士に年齢制限は原則無い!

保育士になろうと考えたとき、資格取得には年齢制限はありません。

保育士養成学校を卒業しなくても、独学で国家資格取得が可能な保育士は、年代問わず資格を取れます。

しかし一方で、保育士として勤務したいと考えたとき、年齢による採用の制限は多少ある可能性はあると考えた方が良いでしょう。

ただ、保育士の資格は保育園以外でも活かすことができます。

ベビーシッターなどは保育士資格は必要ありませんが、保育士の資格を持ったシッターは保護者から歓迎されますし、資格を持っていることで時給も高いです。

ベビーシッターには年齢制限はありませんので、70代でもまだまだ現役で活躍される方もいらっしゃいます。

保育の仕事は専門スキルであると同時に人生経験を経て子どもたちに伝えることができる素晴らしい仕事です。

様々なバックボーンを持った方が保育士の資格を取得し活躍できる場が広がっています。

 

保育士求人_記事下バナー

 

カテゴリ
保育士キャリア
保育士・幼稚園教諭・ベビーシッターの求人専門サービス「ずっと保育士」