うつ病になる前に!知っておいて欲しい保育士のストレス要因
2021/03/10

「仕事に行きたくない…」
「毎日ぼんやりして頭が回らない…」
「やらなきゃと思うことができない…」
などのお悩みはありませんか?
実は、保育士のような献身的に人を助ける仕事をする人に「うつ病」の人が増えています。
相手のため、子どものためと、自分を犠牲にしがちな保育士ですが、うつ病になると社会生活がままならなくなることもあります。
そこで今回は、保育士とうつ病について詳しく解説します。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそもうつ病ってどんな病気?
現代人にとって、うつ病は非常に身近な病気となりました。
とはいえ、うつ病とは一体どんな病気なのでしょうか?
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「こころの情報サイト」というサイトでは、うつ病とは下記のように定義されています。
「一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている状態」
参考:国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「こころの情報サイト」
うつ病の主な原因とは?
うつ病の発症原因は、まだ正確にはわかっていません。
感情や意欲を担う脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。
うつ病の背景には、精神的・身体的ストレスなどが指摘されることが多いです。
一方で、結婚や進学、就職、引越しなどの嬉しい出来事の後に発症することもあるようです。
なお、身体の病気や内科の治療薬が原因で、うつ状態が生じることもあるので注意が必要です。
うつ病になるとどんな症状が出るの?
うつ病にかかると、一日中気分が落ち込む、何をしても楽しめない、といった自覚症状があります。
気分が落ち込む原因が思い当たらないことも珍しくありません。
また、原因と思われる問題を解決しても、一向に気分が回復せず、日常の生活に支障が生じることがあります。
うつ状態では、物事の捉え方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまうのです。
そして、普段なら乗り越えられるような問題も非常につらく感じる悪循環が起きてしまいます。
ほかにも、イライラしたり、焦る気持ちも出てきます。
重症になると、「死んでしまいたいほど辛い」気持ちが現れることもあります。
もし、うつ病かなと思ったら早めに専門家に相談しましょう。
保育士にはうつ病が多い職業
保育士は、うつ病になる人が多いと言われています。
とある調査によると、うつ病と診断されたことがある方が30%弱もいました。
病院には受診していないものの、自覚症状がある人を含めると、50%がうつ病に悩んでいるという結果もあります。
もともと保育士には、子ども好きや、お世話をしたい心優しい人、生真面目な人が多いです。
そのため、ストレスに対して真面目に取り組みすぎて、うつ状態になってしまうことがあります。
では、実際にどのような場面でストレスがかかり「きつい」と感じてしまうのでしょうか。
保育士業務を「精神的にきつい」と感じる保育士が多い

保育士がうつ病を発症する原因の多くが、仕事のストレスと言われます。
保育士の仕事は、単に子供と遊べばいいというものではありません。
対人業務、事務業務など、幅広く兼務する必要があります。
そのため、全てが並行業務となり、精神的にきついと感じてしまうのです。
保育士が抱える4つのストレス要因
保育士が抱えるストレス要因は大きく分類すると4つに分けられます。
1、子どもを預かることへの責任
2、職場の人間関係
3、保護者との信頼関係
4、残業や持ち帰り業務
ここからは、保育士が抱えるストレス要因について、具体的に解説します。
子どもを預かることへの責任
保育士の仕事は、常に気を張った状態にあります。
保育士は、子どもの成長を支援しながら、命を預かる仕事でもあります。
子どもたちの予測不能な行動を先回りしていかなければなりません。
場合によっては、すぐに手助けせず、見守ることで成長を促す必要もあるでしょう。
大切な子どもを預かることは、保育士のやりがいでもあり、同時に大きなストレスにもなっています。
職場の人間関係
保育士の職場は、女性社会と言えます。
外部業者の出入りはほとんどなく、保育士も外出や出張はほとんどありません。
そのため、常に閉ざされた人間関係の中で仕事が進みます。
女性社会は、うまく回っているときはよいですが、一旦こじれると関係が一気に崩れやすくなります。
女性特有のマウンティングや嫉妬、理不尽な感情が渦巻く中での業務。
そして、それを子どもたちに見せないための配慮が、大きなストレスを呼び込みます。
実際、保育士の転職や退職のきっかけは、職場の人間関係が要因となることが少なくありません。
人間関係のストレスは、自分だけではコントロールが難しく、出口が見えないストレスに苛まれてしまうのです。
保護者との信頼関係
保育園に子どもを預ける保護者の多くは忙しく、送迎のわずかな時間しかコミュニケーションが取れません。
そのなかで、連絡帳のやり取りだけで信頼関係を築くのは大変なことです。
最近では、モンスターペアレントと言われるクレーマーのような保護者も一部に存在しています。
どんなに心を尽くしても信頼関係を築けない場合、精神的に大きなストレスになるでしょう。
残業や持ち帰り業務
ストレスや精神的負担を軽減するために必要なことは休息です。
休息は何も長期休暇だけではありません。
・毎日ゆっくりと湯船に浸かる
・友人とご飯を食べに行く
・気を抜いて何もしない時間を作る
・睡眠時間をたっぷりと確保する
など日常にできることはたくさんあります。
しかし、保育業界は、残業による長時間労働、持ち帰り業務などが慢性化しています。
そのため、日々のちょっとした休息時間が奪われ、ストレスを緩和できなくなってしまうのです。
ストレスを解消できない状態が長期化すると、精神的に追い込まれて危険な状態となります。
ストレスを感じたら一人で抱え込まず、自分をいたわろう!

保育士にとって、うつ病は他人事ではありません。
頑張ってしまう人ほどかかると言われるうつ病は、どんな人にも突然訪れる病気です。
そして、その原因の一つがストレスです。
いままで解説してきたように、ストレス原因について思い当たる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、現在ストレスを感じているのであれば、一人で抱え込まずに身近な人に相談して、自分を追い込まないようにしましょう。
一人で解決できない問題も、第三者の意見で一気に解決することもあります。
ほかにも、環境を変えるといった変化を起こすこともよいでしょう。
日ごろから自分のストレス状態を計測し、自分自身を労るように心がけたいですね。
カテゴリ
保育士ライフ
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などのお悩みはありませんか?
実は、保育士のような献身的に人を助ける仕事をする人に「うつ病」の人が増えています。
相手のため、子どものためと、自分を犠牲にしがちな保育士ですが、うつ病になると社会生活がままならなくなることもあります。
そこで今回は、保育士とうつ病について詳しく解説します。

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
そもそもうつ病ってどんな病気?
現代人にとって、うつ病は非常に身近な病気となりました。
とはいえ、うつ病とは一体どんな病気なのでしょうか?
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「こころの情報サイト」というサイトでは、うつ病とは下記のように定義されています。
「一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている状態」
参考:国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所「こころの情報サイト」
うつ病の主な原因とは?
うつ病の発症原因は、まだ正確にはわかっていません。
感情や意欲を担う脳の働きに何らかの不調が生じているものと考えられています。
うつ病の背景には、精神的・身体的ストレスなどが指摘されることが多いです。
一方で、結婚や進学、就職、引越しなどの嬉しい出来事の後に発症することもあるようです。
なお、身体の病気や内科の治療薬が原因で、うつ状態が生じることもあるので注意が必要です。
うつ病になるとどんな症状が出るの?
うつ病にかかると、一日中気分が落ち込む、何をしても楽しめない、といった自覚症状があります。
気分が落ち込む原因が思い当たらないことも珍しくありません。
また、原因と思われる問題を解決しても、一向に気分が回復せず、日常の生活に支障が生じることがあります。
うつ状態では、物事の捉え方が否定的になり、自分がダメな人間だと感じてしまうのです。
そして、普段なら乗り越えられるような問題も非常につらく感じる悪循環が起きてしまいます。
ほかにも、イライラしたり、焦る気持ちも出てきます。
重症になると、「死んでしまいたいほど辛い」気持ちが現れることもあります。
もし、うつ病かなと思ったら早めに専門家に相談しましょう。
保育士にはうつ病が多い職業
保育士は、うつ病になる人が多いと言われています。
とある調査によると、うつ病と診断されたことがある方が30%弱もいました。
病院には受診していないものの、自覚症状がある人を含めると、50%がうつ病に悩んでいるという結果もあります。
もともと保育士には、子ども好きや、お世話をしたい心優しい人、生真面目な人が多いです。
そのため、ストレスに対して真面目に取り組みすぎて、うつ状態になってしまうことがあります。
では、実際にどのような場面でストレスがかかり「きつい」と感じてしまうのでしょうか。
保育士業務を「精神的にきつい」と感じる保育士が多い
保育士がうつ病を発症する原因の多くが、仕事のストレスと言われます。
保育士の仕事は、単に子供と遊べばいいというものではありません。
対人業務、事務業務など、幅広く兼務する必要があります。
そのため、全てが並行業務となり、精神的にきついと感じてしまうのです。
保育士が抱える4つのストレス要因
保育士が抱えるストレス要因は大きく分類すると4つに分けられます。
1、子どもを預かることへの責任
2、職場の人間関係
3、保護者との信頼関係
4、残業や持ち帰り業務
ここからは、保育士が抱えるストレス要因について、具体的に解説します。
子どもを預かることへの責任
保育士の仕事は、常に気を張った状態にあります。
保育士は、子どもの成長を支援しながら、命を預かる仕事でもあります。
子どもたちの予測不能な行動を先回りしていかなければなりません。
場合によっては、すぐに手助けせず、見守ることで成長を促す必要もあるでしょう。
大切な子どもを預かることは、保育士のやりがいでもあり、同時に大きなストレスにもなっています。
職場の人間関係
保育士の職場は、女性社会と言えます。
外部業者の出入りはほとんどなく、保育士も外出や出張はほとんどありません。
そのため、常に閉ざされた人間関係の中で仕事が進みます。
女性社会は、うまく回っているときはよいですが、一旦こじれると関係が一気に崩れやすくなります。
女性特有のマウンティングや嫉妬、理不尽な感情が渦巻く中での業務。
そして、それを子どもたちに見せないための配慮が、大きなストレスを呼び込みます。
実際、保育士の転職や退職のきっかけは、職場の人間関係が要因となることが少なくありません。
人間関係のストレスは、自分だけではコントロールが難しく、出口が見えないストレスに苛まれてしまうのです。
保護者との信頼関係
保育園に子どもを預ける保護者の多くは忙しく、送迎のわずかな時間しかコミュニケーションが取れません。
そのなかで、連絡帳のやり取りだけで信頼関係を築くのは大変なことです。
最近では、モンスターペアレントと言われるクレーマーのような保護者も一部に存在しています。
どんなに心を尽くしても信頼関係を築けない場合、精神的に大きなストレスになるでしょう。
残業や持ち帰り業務
ストレスや精神的負担を軽減するために必要なことは休息です。
休息は何も長期休暇だけではありません。
・毎日ゆっくりと湯船に浸かる
・友人とご飯を食べに行く
・気を抜いて何もしない時間を作る
・睡眠時間をたっぷりと確保する
など日常にできることはたくさんあります。
しかし、保育業界は、残業による長時間労働、持ち帰り業務などが慢性化しています。
そのため、日々のちょっとした休息時間が奪われ、ストレスを緩和できなくなってしまうのです。
ストレスを解消できない状態が長期化すると、精神的に追い込まれて危険な状態となります。
ストレスを感じたら一人で抱え込まず、自分をいたわろう!
保育士にとって、うつ病は他人事ではありません。
頑張ってしまう人ほどかかると言われるうつ病は、どんな人にも突然訪れる病気です。
そして、その原因の一つがストレスです。
いままで解説してきたように、ストレス原因について思い当たる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
もし、現在ストレスを感じているのであれば、一人で抱え込まずに身近な人に相談して、自分を追い込まないようにしましょう。
一人で解決できない問題も、第三者の意見で一気に解決することもあります。
ほかにも、環境を変えるといった変化を起こすこともよいでしょう。
日ごろから自分のストレス状態を計測し、自分自身を労るように心がけたいですね。