保育士として派遣で働くと手取りはいくら?リアルな給料事情を解説
	2025/04/30
	
        
            「保育士として派遣で働くと、実際どのくらいの給料がもらえるの?」「手取りはどれくらい?」保育士の働き方として派遣を検討する際、最も気になるのがこの「お金」の問題ではないでしょうか。
近年、多様な働き方として注目を集める保育士派遣ですが、給与面での実態については具体的な情報を得る機会が少ないのが現状です。本コラムでは、保育士派遣の給料の仕組みから一般的な相場、手取り額の計算方法、さらには給料アップのコツまで、お金に関する疑問を徹底的に解説します。
キャリアプランを考える上で欠かせない「収入」の面から、派遣という選択肢を考えてみましょう。
 
保育士派遣の一般的な給料相場
保育士として派遣で働く際の給料は地域や経験によって大きく異なります。ここでは実際の相場感や、どのような要素が時給に影響するのかを詳しく解説します。
 
地域別の時給相場
保育士の時給は地域によって差があり、特に都市部と地方では大きな開きがあります。人口密度や保育需要の違いが時給に反映されるため、エリアごとの相場を把握しておくことが重要です。
保育士派遣の時給は、地域によって大きく異なります。一般的な相場は以下の通りです。
 
地域
 
未経験者
 
経験者
 
ベテラン(5年以上)
 
都市部(東京・大阪・名古屋など)
 
1,400円〜1,600円
 
1,600円〜2,000円
 
1,800円〜2,200円
 
地方都市
 
1,200円〜1,400円
 
1,400円〜1,700円
 
1,600円〜1,900円
 
 
これらは2025年4月時点の一般的な相場であり、派遣会社や具体的な案件によって変動します。特に都市部では保育士不足が深刻なため、高時給の案件も増えています。
 
経験・スキルによる違い
保育士としてのキャリアやスキルは時給に直結します。単に保育士資格を持っているだけでなく、どのような経験やスキルを持っているかによって、時給に大きな差が生まれることを理解しましょう。
保育士としての経験年数やスキルによっても、時給は大きく変わります。
 
- 基本的な保育業務のみ:標準的な時給
- 特別なスキルを持つ場合:+100円〜300円程度 
 - 英語などの語学力
- 障がい児保育の経験
- リトミックや音楽指導のスキル
- 食育や栄養に関する資格
- 主任や園長経験
 
 
また、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭免許も併せて持っている場合は、より高い時給が期待できる場合もあります。
 
勤務形態による違い
同じ保育士でも、勤務する時間帯や曜日によって時給は変動します。特に保育園が人手を必要とする時間帯や曜日は、割増時給が設定されていることが多いため、自分のライフスタイルに合わせた勤務形態を選ぶことで、効率よく収入を得ることができます。
勤務形態によっても時給は異なります。
 
- フルタイム(週5日・8時間勤務):基本時給
- 短時間パート(週3〜4日・4〜6時間勤務):基本時給と同等か、やや低め
- 早朝・夕方のみ(朝7時〜9時、夕方16時〜19時など):基本時給+100円〜200円程度
- 土日勤務:基本時給+100円〜300円程度
 
特に人手不足が顕著な時間帯(早朝・夕方)や、勤務希望者が少ない曜日(土日祝)は、割増時給が設定されていることが多いです。
 
手取り額はいくらになる?詳細シミュレーション
時給が高くても、実際に手元に残るのはいくらなのか、気になるところです。ここでは派遣保育士として働いた場合の手取り額について、控除項目の詳細や具体的なシミュレーションを通して解説します。
 
給与から差し引かれるもの
派遣で働く場合、時給×勤務時間で計算される総支給額から、様々な項目が差し引かれます。ここでは、手取り額を計算する上で知っておくべき主な控除項目について解説します。
 
- 所得税・住民税
 - 給与所得に対して課税されます
- 所得税は源泉徴収、住民税は前年の所得に基づいて計算
- 配偶者控除や扶養控除などの各種控除が適用される場合、税負担が軽減されます
 
- 社会保険料
 - 健康保険料(給与の約5%程度)
- 厚生年金保険料(給与の約9.15%程度)
- 介護保険料(40歳以上の場合、給与の約1.8%程度)
 
- 雇用保険料
 - 給与の約0.5%程度
 
 
社会保険の加入条件は、一般的に「週20時間以上勤務」「月額賃金8.8万円以上」「2ヶ月を超える雇用見込み」などの条件を満たす場合となります。条件を満たす場合は、派遣会社を通じて社会保険に加入することになります。
 
雇用形態別の手取り比較:派遣・正社員・パート
派遣保育士の収入を正確に理解するためには、他の雇用形態との比較が役立ちます。ここでは、同じような勤務時間で働いた場合の派遣・正社員・パートの手取り額を比較し、それぞれの特徴を解説します。
派遣保育士の手取り額を理解するために、同じ勤務時間で働いた場合の正社員・パートとの比較を見てみましょう。
 
雇用形態
 
月収(概算)
 
社会保険料等
 
所得税・住民税
 
手取り額
 
特徴
 
派遣(フルタイム)
 
32万円
 
約5.1万円
 
約1.6万円
 
約25.3万円
 
時給制・残業代別途
 
正社員
 
28万円
 
約4.5万円
 
約1.4万円
 
約22.1万円
 
賞与あり・福利厚生充実
 
パート
 
20万円
 
約3.2万円
 
約0.6万円
 
約16.2万円
 
時給制・残業少なめ
 
※正社員の場合、年間で考えると賞与(ボーナス)が加わるため、年収ベースでは派遣よりも高くなる場合があります。
 
様々なケースでの手取りシミュレーション
派遣保育士の手取り額は勤務条件によって大きく変わります。ここでは、いくつかの典型的なケースを取り上げ、具体的な手取り額をシミュレーションしてみましょう。自分の希望する働き方に近いケースを参考にしてください。
 
ケース1:都市部でフルタイム派遣(経験5年)
- 時給:1,900円
- 勤務:週5日・8時間/日・月22日勤務
- 月収:1,900円 × 8時間 × 22日 = 334,400円
- 社会保険料:約53,500円
- 所得税・住民税:約16,700円
- 手取り額:約264,200円
 
ケース2:地方都市で短時間派遣(経験2年)
- 時給:1,500円
- 勤務:週3日・6時間/日・月13日勤務
- 月収:1,500円 × 6時間 × 13日 = 117,000円
- 社会保険料:約18,700円
- 所得税・住民税:約3,500円
- 手取り額:約94,800円
 
ケース3:都市部で早朝・夕方のみ勤務(経験3年)
- 時給:1,800円(基本)+ 200円(早朝・夕方手当)= 2,000円
- 勤務:週5日・4時間/日(朝2時間・夕2時間)・月22日勤務
- 月収:2,000円 × 4時間 × 22日 = 176,000円
- 社会保険料:約28,200円
- 所得税・住民税:約5,300円
- 手取り額:約142,500円
 
ケース4:配偶者の扶養を考慮した働き方
- 時給:1,600円
- 勤務:週3日・5時間/日・月13日勤務
- 月収:1,600円 × 5時間 × 13日 = 104,000円
- 社会保険料:条件による(下記参照)
- 所得税:基礎控除内であれば最小限
- 住民税:所得に応じて課税
- 手取り額:社会保険の加入状況により異なる
 
 
重要:社会保険の加入に関する注意点
配偶者の扶養内で働く場合でも、以下の条件をすべて満たす場合は社会保険への加入義務が生じます。
 
- 勤務先が「社会保険適用事業所」である
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(年収106万円以上)
- 2か月を超える雇用見込みがある
- 学生ではない
 
つまり、「扶養内で働く」ことと「社会保険に加入しない」ことは必ずしも一致しません。配偶者の健康保険の扶養範囲内(年収130万円未満)であっても、上記条件を満たせば社会保険に加入する必要があります。
派遣会社を通じて働く場合、これらの条件を満たすと派遣会社を通じて社会保険に加入することになります。詳細は派遣会社に確認することをおすすめします。
 
手取り額を増やすポイント
派遣保育士として働く際、同じ勤務時間でもより多くの手取り額を得るための方法があります。ここでは、税金や社会保険料の負担を考慮しながら、効率よく収入を増やすためのポイントを紹介します。
 
1. 所得控除を最大限活用する
- 配偶者控除・扶養控除:配偶者や扶養家族がいる場合は必ず申告しましょう
- 社会保険料控除:支払った社会保険料は全額所得控除の対象となります
- 医療費控除:年間の医療費が10万円を超える場合は確定申告で控除を受けられます
- 生命保険料控除:生命保険や個人年金保険に加入している場合も控除の対象です
 
2. 時給アップを狙う
- 特別なスキルを磨く:英語やリトミックなどの特殊スキルで時給アップ
- 高時給の時間帯を選ぶ:早朝・夕方や土日勤務など、割増時給の設定がある時間帯を選ぶ
- 経験を積む:経験年数に応じて時給が上がる派遣会社を選ぶ
 
3. 働き方と社会保険を考慮する
- 長期的視点での判断:社会保険に加入すると手取りは減りますが、将来の年金や医療保険を考えると加入するメリットも大きい
- 勤務時間の調整:社会保険の加入条件(週20時間以上など)を踏まえ、自分の状況に合わせた勤務時間を検討する
- 年間収入の計画:税金や各種保険料の負担が変わる収入ラインを意識した年間の勤務計画を立てる
 
注意点: 社会保険の加入条件を満たす場合、配偶者の扶養内であっても社会保険に加入する必要があります。自分の収入と社会保障のバランスを考慮し、最適な働き方を選びましょう。
 
4. 確定申告を活用する
- 経費計上:仕事に必要な書籍や研修費、通勤費などを経費として計上できる場合があります
- ふるさと納税の活用:ふるさと納税を利用して税負担を軽減するとともに、返礼品も受け取れます
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用:将来の年金を準備しながら、所得控除も受けられます
 
保育士派遣の給料事情まとめ
ここまで様々な角度から派遣保育士の給料事情を見てきました。最後に、派遣保育士の収入面での特徴と、キャリア選択の際のポイントをまとめましょう。
保育士派遣の給料は、地域や経験、スキルによって大きく異なりますが、一般的には時給1,400円〜2,000円程度となっています。手取り額は社会保険や税金が差し引かれるため、フルタイムで働いた場合の月収は約20万円〜25万円程度となることが多いでしょう。
給料面だけを考えると、短期的には派遣の方が高い場合もありますが、長期的なキャリアや安定性も含めて総合的に判断することが大切です。また、給料以外の勤務時間の融通性や多様な経験ができるというメリットも、金銭的な価値に換算できない大きな利点と言えるでしょう。
株式会社明日香の「ずっと保育士」では、保育士一人ひとりのスキルや経験、希望条件に合わせた最適な職場をご紹介しています。給料面だけでなく、勤務環境や将来のキャリアも見据えたサポートを行っておりますので、派遣での働き方をご検討の際はぜひご相談ください。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としており、具体的な条件や待遇は派遣会社や派遣先によって異なります。実際に派遣として働く際は、詳細な条件を確認の上、ご判断ください。社会保険や税金の制度は変更される場合がありますので、最新の情報を確認することをおすすめします。
 
 
 
 
      
  
    カテゴリ
              保育士ライフ
          
		
		
		
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「保育士として派遣で働くと、実際どのくらいの給料がもらえるの?」「手取りはどれくらい?」保育士の働き方として派遣を検討する際、最も気になるのがこの「お金」の問題ではないでしょうか。
近年、多様な働き方として注目を集める保育士派遣ですが、給与面での実態については具体的な情報を得る機会が少ないのが現状です。本コラムでは、保育士派遣の給料の仕組みから一般的な相場、手取り額の計算方法、さらには給料アップのコツまで、お金に関する疑問を徹底的に解説します。
キャリアプランを考える上で欠かせない「収入」の面から、派遣という選択肢を考えてみましょう。
保育士派遣の一般的な給料相場
保育士として派遣で働く際の給料は地域や経験によって大きく異なります。ここでは実際の相場感や、どのような要素が時給に影響するのかを詳しく解説します。
地域別の時給相場
保育士の時給は地域によって差があり、特に都市部と地方では大きな開きがあります。人口密度や保育需要の違いが時給に反映されるため、エリアごとの相場を把握しておくことが重要です。
保育士派遣の時給は、地域によって大きく異なります。一般的な相場は以下の通りです。
| 地域 | 未経験者 | 経験者 | ベテラン(5年以上) | 
| 都市部(東京・大阪・名古屋など) | 1,400円〜1,600円 | 1,600円〜2,000円 | 1,800円〜2,200円 | 
| 地方都市 | 1,200円〜1,400円 | 1,400円〜1,700円 | 1,600円〜1,900円 | 
これらは2025年4月時点の一般的な相場であり、派遣会社や具体的な案件によって変動します。特に都市部では保育士不足が深刻なため、高時給の案件も増えています。
経験・スキルによる違い
保育士としてのキャリアやスキルは時給に直結します。単に保育士資格を持っているだけでなく、どのような経験やスキルを持っているかによって、時給に大きな差が生まれることを理解しましょう。
保育士としての経験年数やスキルによっても、時給は大きく変わります。
- 基本的な保育業務のみ:標準的な時給
- 特別なスキルを持つ場合:+100円〜300円程度 - 英語などの語学力
- 障がい児保育の経験
- リトミックや音楽指導のスキル
- 食育や栄養に関する資格
- 主任や園長経験
 
 
また、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭免許も併せて持っている場合は、より高い時給が期待できる場合もあります。
勤務形態による違い
同じ保育士でも、勤務する時間帯や曜日によって時給は変動します。特に保育園が人手を必要とする時間帯や曜日は、割増時給が設定されていることが多いため、自分のライフスタイルに合わせた勤務形態を選ぶことで、効率よく収入を得ることができます。
勤務形態によっても時給は異なります。
- フルタイム(週5日・8時間勤務):基本時給
- 短時間パート(週3〜4日・4〜6時間勤務):基本時給と同等か、やや低め
- 早朝・夕方のみ(朝7時〜9時、夕方16時〜19時など):基本時給+100円〜200円程度
- 土日勤務:基本時給+100円〜300円程度
特に人手不足が顕著な時間帯(早朝・夕方)や、勤務希望者が少ない曜日(土日祝)は、割増時給が設定されていることが多いです。
手取り額はいくらになる?詳細シミュレーション
時給が高くても、実際に手元に残るのはいくらなのか、気になるところです。ここでは派遣保育士として働いた場合の手取り額について、控除項目の詳細や具体的なシミュレーションを通して解説します。
給与から差し引かれるもの
派遣で働く場合、時給×勤務時間で計算される総支給額から、様々な項目が差し引かれます。ここでは、手取り額を計算する上で知っておくべき主な控除項目について解説します。
- 所得税・住民税- 給与所得に対して課税されます
- 所得税は源泉徴収、住民税は前年の所得に基づいて計算
- 配偶者控除や扶養控除などの各種控除が適用される場合、税負担が軽減されます
 
- 社会保険料- 健康保険料(給与の約5%程度)
- 厚生年金保険料(給与の約9.15%程度)
- 介護保険料(40歳以上の場合、給与の約1.8%程度)
 
- 雇用保険料- 給与の約0.5%程度
 
社会保険の加入条件は、一般的に「週20時間以上勤務」「月額賃金8.8万円以上」「2ヶ月を超える雇用見込み」などの条件を満たす場合となります。条件を満たす場合は、派遣会社を通じて社会保険に加入することになります。
雇用形態別の手取り比較:派遣・正社員・パート
派遣保育士の収入を正確に理解するためには、他の雇用形態との比較が役立ちます。ここでは、同じような勤務時間で働いた場合の派遣・正社員・パートの手取り額を比較し、それぞれの特徴を解説します。
派遣保育士の手取り額を理解するために、同じ勤務時間で働いた場合の正社員・パートとの比較を見てみましょう。
| 雇用形態 | 月収(概算) | 社会保険料等 | 所得税・住民税 | 手取り額 | 特徴 | 
| 派遣(フルタイム) | 32万円 | 約5.1万円 | 約1.6万円 | 約25.3万円 | 時給制・残業代別途 | 
| 正社員 | 28万円 | 約4.5万円 | 約1.4万円 | 約22.1万円 | 賞与あり・福利厚生充実 | 
| パート | 20万円 | 約3.2万円 | 約0.6万円 | 約16.2万円 | 時給制・残業少なめ | 
※正社員の場合、年間で考えると賞与(ボーナス)が加わるため、年収ベースでは派遣よりも高くなる場合があります。
様々なケースでの手取りシミュレーション
派遣保育士の手取り額は勤務条件によって大きく変わります。ここでは、いくつかの典型的なケースを取り上げ、具体的な手取り額をシミュレーションしてみましょう。自分の希望する働き方に近いケースを参考にしてください。
ケース1:都市部でフルタイム派遣(経験5年)
- 時給:1,900円
- 勤務:週5日・8時間/日・月22日勤務
- 月収:1,900円 × 8時間 × 22日 = 334,400円
- 社会保険料:約53,500円
- 所得税・住民税:約16,700円
- 手取り額:約264,200円
 
ケース2:地方都市で短時間派遣(経験2年)
- 時給:1,500円
- 勤務:週3日・6時間/日・月13日勤務
- 月収:1,500円 × 6時間 × 13日 = 117,000円
- 社会保険料:約18,700円
- 所得税・住民税:約3,500円
- 手取り額:約94,800円
 
ケース3:都市部で早朝・夕方のみ勤務(経験3年)
- 時給:1,800円(基本)+ 200円(早朝・夕方手当)= 2,000円
- 勤務:週5日・4時間/日(朝2時間・夕2時間)・月22日勤務
- 月収:2,000円 × 4時間 × 22日 = 176,000円
- 社会保険料:約28,200円
- 所得税・住民税:約5,300円
- 手取り額:約142,500円
 
ケース4:配偶者の扶養を考慮した働き方
- 時給:1,600円
- 勤務:週3日・5時間/日・月13日勤務
- 月収:1,600円 × 5時間 × 13日 = 104,000円
- 社会保険料:条件による(下記参照)
- 所得税:基礎控除内であれば最小限
- 住民税:所得に応じて課税
- 手取り額:社会保険の加入状況により異なる
 
重要:社会保険の加入に関する注意点
配偶者の扶養内で働く場合でも、以下の条件をすべて満たす場合は社会保険への加入義務が生じます。
- 勤務先が「社会保険適用事業所」である
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(年収106万円以上)
- 2か月を超える雇用見込みがある
- 学生ではない
つまり、「扶養内で働く」ことと「社会保険に加入しない」ことは必ずしも一致しません。配偶者の健康保険の扶養範囲内(年収130万円未満)であっても、上記条件を満たせば社会保険に加入する必要があります。
派遣会社を通じて働く場合、これらの条件を満たすと派遣会社を通じて社会保険に加入することになります。詳細は派遣会社に確認することをおすすめします。
手取り額を増やすポイント
派遣保育士として働く際、同じ勤務時間でもより多くの手取り額を得るための方法があります。ここでは、税金や社会保険料の負担を考慮しながら、効率よく収入を増やすためのポイントを紹介します。
1. 所得控除を最大限活用する
- 配偶者控除・扶養控除:配偶者や扶養家族がいる場合は必ず申告しましょう
- 社会保険料控除:支払った社会保険料は全額所得控除の対象となります
- 医療費控除:年間の医療費が10万円を超える場合は確定申告で控除を受けられます
- 生命保険料控除:生命保険や個人年金保険に加入している場合も控除の対象です
 
2. 時給アップを狙う
- 特別なスキルを磨く:英語やリトミックなどの特殊スキルで時給アップ
- 高時給の時間帯を選ぶ:早朝・夕方や土日勤務など、割増時給の設定がある時間帯を選ぶ
- 経験を積む:経験年数に応じて時給が上がる派遣会社を選ぶ
 
3. 働き方と社会保険を考慮する
- 長期的視点での判断:社会保険に加入すると手取りは減りますが、将来の年金や医療保険を考えると加入するメリットも大きい
- 勤務時間の調整:社会保険の加入条件(週20時間以上など)を踏まえ、自分の状況に合わせた勤務時間を検討する
- 年間収入の計画:税金や各種保険料の負担が変わる収入ラインを意識した年間の勤務計画を立てる
 
注意点: 社会保険の加入条件を満たす場合、配偶者の扶養内であっても社会保険に加入する必要があります。自分の収入と社会保障のバランスを考慮し、最適な働き方を選びましょう。
 
4. 確定申告を活用する
- 経費計上:仕事に必要な書籍や研修費、通勤費などを経費として計上できる場合があります
- ふるさと納税の活用:ふるさと納税を利用して税負担を軽減するとともに、返礼品も受け取れます
- iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用:将来の年金を準備しながら、所得控除も受けられます
保育士派遣の給料事情まとめ
ここまで様々な角度から派遣保育士の給料事情を見てきました。最後に、派遣保育士の収入面での特徴と、キャリア選択の際のポイントをまとめましょう。
保育士派遣の給料は、地域や経験、スキルによって大きく異なりますが、一般的には時給1,400円〜2,000円程度となっています。手取り額は社会保険や税金が差し引かれるため、フルタイムで働いた場合の月収は約20万円〜25万円程度となることが多いでしょう。
給料面だけを考えると、短期的には派遣の方が高い場合もありますが、長期的なキャリアや安定性も含めて総合的に判断することが大切です。また、給料以外の勤務時間の融通性や多様な経験ができるというメリットも、金銭的な価値に換算できない大きな利点と言えるでしょう。
株式会社明日香の「ずっと保育士」では、保育士一人ひとりのスキルや経験、希望条件に合わせた最適な職場をご紹介しています。給料面だけでなく、勤務環境や将来のキャリアも見据えたサポートを行っておりますので、派遣での働き方をご検討の際はぜひご相談ください。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としており、具体的な条件や待遇は派遣会社や派遣先によって異なります。実際に派遣として働く際は、詳細な条件を確認の上、ご判断ください。社会保険や税金の制度は変更される場合がありますので、最新の情報を確認することをおすすめします。

