保育のコラム

【保育士転職成功体験談7】職業訓練など公的機関のサービスを利用するもの1つの方法!

2023/06/09

今の職場を辞めたい、転職したいと考える保育士さんの中には、人手不足や退職のタイミングなどにより、「今辞めたら園や他の保育士に迷惑がかかるのでは……」と二の足を踏んでしまっている方は多くいます。

保育士さんは責任感が強い方が多いため、「年度末まで」「あと1年は続けよう」とズルズルと働き続けてしまい体や心を壊してしまう方が多くいるのが現状です。

今回は、考えすぎてしまってなかなか転職に踏み切れない保育士さんの参考になればという思いで、実際に転職に成功されたCさんにインタビューし、体験談を聞かせていただきました。

【保育士転職成功体験談7】職業訓練など公的機関のサービスを利用するもの1つの方法!

Cさんのこれまでの経歴

Cさんは会社員として働いていましたが仕事を探していく中で保育士という仕事を見つけ、独学で保育士試験を受験し合格されました。

その後5回の転職を経て現在の企業主導型保育園で働かれています。

保育士になったきっかけ・理由〜保育士になったのは保育園という存在に助けられたから〜

──保育士になったきっかけや理由を教えてください。

保育士を目指したのは、国家資格を取得したかったからです。

子どもが小さかったこともありなかなか仕事がなかったので、資格を取れば働き口がある保育士になろうと思いました。

色々な資格がある中で保育士を選んだ理由は、私自身保育園という存在に生活面や精神面でとても助けられたことと、子育ての経験が活かせると思ったからです。

無資格で働ける院内保育所のお手伝いをしながら保育士試験の勉強をして、保育士資格を取得しました。

保育士試験の勉強は独学で行った

──保育士試験の勉強は独学でされたんですか?

ほぼ独学ですね。

学校に通うか独学かっていう選択肢がありましたが、私は学校に行く余裕がなかったので、本屋さんで参考書を買って勉強して保育士試験を受けました。

学科は3年間で全科目合格できれば良いという条件だったので、1年目に不合格の科目があっても来年があるという感じで受けていきました。

保育士資格を取得するまでに2年かかったんですけど、独学で学科も実技も合格することができました。

現在の保育園に入職するまでは一般企業の仕事も経験

──これまで何度も転職を経験されてきたとお伺いしましたが、現在の保育園に入職するまではどのような仕事をされていたんですか?

保育士の資格を取得する前は、企業で働いていました。

その後保育士試験の勉強をしながら院内保育所のお手伝いをし、保育士資格取得後は認可保育園で働き始めました。

でも、働いていた当時は今よりも給料が安かったので、将来のことを考えてもう少し収入を上げたいと思って、企業で派遣社員(一般事務)として働き始めました。

期間満了まで働いたんですけど、やっぱり正社員のほうが条件が良いので、ハローワークで仕事を探して、保育園の管理業務に携わる仕事に就きました。

保育園の管理業務に携わる会社が、現在の仕事の1つ前に勤めていた職場になります。

前の仕事(保育園の管理業務)を転職したのは、このままでは健康面に問題が出ると思ったから

──前の仕事を転職したきっかけや理由を教えてください。

保育園の管理業務の仕事は、企業での経験も保育士としての経験も活かせる職場でしたがとてもハードで。

このまま働き続けると健康面に問題が出てくると感じたので辞めました。

加えて、会社がいくつも園を運営していたので、スポットでスタッフとして入ることもあったんです。

そうやってスタッフとして保育園に入ると、園長や主任など役職のある先生と、担任業務などをこなす先生との間で板挟みになってしまうんですよね。

運営側と現場の両方の気持ちがわかるからこそ、ストレスになっていました。

年度末に退職し、すぐに職業訓練を受講

──どのような流れで転職されましたか?

前の職場は新しい職場が見つかる前に、年度末で辞めました。

仕事が本当に山積みで一旦辞めないと次に進めないなと思ったので。

でも収入が途切れるのが心配だったので、辞める前から職業訓練の申し込みをしていました。

辞めた次の月から受講できて手当を受けることもできたので、通いながら次の職場を探していったような感じです。

5〜6月にハローワークで見れる求人に出ているのを見つけて、ハローワークに紹介状をもらって面接に行きました。

──職業訓練ではどのようなことができるんですか?

講座のほかにも、求人に関する情報ををくれたり、面接の練習ができたりしました。

そうやって情報を取っていく中で、職業訓練が終わったら切れ目なく入職できる今の保育園にたどり着いたという感じです。

転職時に重視した点は副業が無理なくできるかどうか

──転職先を探す際に重視したポイントはありますか?

私は保育の仕事を探していたんですけど、職業訓練ではWebに関する授業を受けていたので、パソコンのインストラクターの求人も併せて見ていました。

前の仕事の収入と同じ水準を維持しようと思うと、保育とWebの仕事のどちらかだけでまかなうのは難しいので、副業も無理なくできる職場を探して今の保育園を見つけました。

保育の管理業務で保育園ならではの人間関係を知った上で、再び保育の現場で働こうと思った理由

──保育の管理業務で保育園ならではの実情(人間関係など)を知った上で、再び保育の現場で働こうと思った理由を教えてください。

前職での人間関係のストレスは保育園ならではのものではなくて、どんな職場にもある問題だと思ったからです。

言い方などはその人の個性なので、どんな職場でも合う合わないはあると思うんですよね。

保育園ならではのストレスだと思わなかったから、また保育の現場で働こうと思いました。

現在の保育園は自分の経験が活かせる場所!

──現在はどのような保育園で働かれているんですか?

現在は企業主導型保育園で働いています。

本当にこぢんまりとした小さな園です。

──現在の保育園はどういう点がよくて転職しましたか?

開園時間が少し遅めなので副業がやりやすいところや、今までの経験を活かせるところ、色んな経験がある人たちが良さを持ち寄っているところがいいなと思って入職しました。

現在の保育園で実際に働いてみて良かった点〜働き方や条件が自分にぴったりだった〜

──現在の保育園で実際に働いてみて良いと感じた点はどんなところですか?

副業OKっていうところと通勤距離、開園している時間帯が自分に合っていると思いました。

副業で連絡を取る必要があるときは、午前中を開けておけるのがちょうど良かったです。

あとは、土曜日は開園しているけど日曜祝日は休みなので、週5勤務とすると平日にどこかでお休みがあるんです。

土日休みではなくて平日と日曜日に休みが取れるのが副業をする上で都合が良かった点ですね。

──保育園での業務の中で働いてみて良いと感じた点はありますか?

遊びや製作の中で自分の経験が活かせて、柔軟に仕事ができる点です。

例えば、当番制で「今週は私が遊びの計画を立てますね」っていうのも話しやすかったりして。

「1年間これをやりなさい」じゃなくって、柔軟にやっていけるところは小さい園のいいところかなと思います。

転職に成功した要因〜職業訓練や失業保険の存在が大きかった〜

──転職に成功した要因はどこにあると思われますか?

職業訓練や失業保険を受けられたのは大きいですね。

社会保険・雇用保険をかけていない人でも手当をもらいながら受けられる講座もたくさんあるみたいですけど、私の場合は雇用保険を利用して受けたという感じです。

──ハローワークの職業訓練を受けようと思ったのはなぜですか?

私は実績がないからこそハローワークに行きました。

公的なサービスや求人など得られる情報がたくさんあるので、転職を考えている人は行ってみるのがおすすめです。

職業訓練は保育の仕事に活かせる講座もたくさんあるので、今後の役に立つものが見つけられるんじゃないかと思います。

現在転職などに悩んでいる保育士の方に向けたアドバイス

──ご自身の経験を踏まえて、現在転職に悩んでいる保育士の方にアドバイスするとしたらどんなことを伝えますか?

転職に踏み出せない人は、自分が辞めたら迷惑をかけてしまうとか、色々なことを思ってしまって、言い出せないまま毎日が過ぎていってしまう。

なので、辞めたら次は何をしようかっていうのを考えておくのがいいと思います。

仕事とまではいかなくても、職業訓練だったりアルバイトだったり、やることをイメージしておくことが大事だと思います。

辞めた後のことをイメージしておくと、第三者が決めるスケジュールが出てきますよね。

例えば職業訓練だったら申し込みの期日があったりとか。

期日や予定があると辞めるタイミングを逆算して決めていけるようになるので、そうやって第三者に最後のひと押しを手伝ってもらうのはいいと思いますね。

園長先生や先輩に辞めることを相談できないっていう人はハローワークみたいな公的機関に相談すると後押ししてくれる人が見つかると思います。

自分一人で抱え込むのではなくて、もうちょっと目線を外の広いところに向けて相談してみると、情報が入ってくるきっかけになるんじゃないかなと思いますね。

誰かに相談すると萎縮している心が自然に緩んでくるので、ちょっとでもストレスが少なくなるように相談してみるのはいいと思います。

  • ポイント1:職業訓練などの公的機関を上手く活用する
  • ポイント2:辞めたあとのことをイメージして、実際に動いてみる(第三者が設けた期日から逆算することで辞める日程を決められる)
  • ポイント3:外の広い世界に目を向けて、上司や同僚以外の第三者に相談してみると情報が入ってくる

ー 取材協力:株式会社トビバコ

カテゴリ
保育士インタビュー
保育士・幼稚園教諭・ベビーシッターの求人専門サービス「ずっと保育士」