療育保育士をしています。体力的にしんどくて辞めたいとのですが、これからどう行動すべきでしょうか?
2023/01/23
療育保育士(療育施設で働くなど療育分野で活躍する保育士)は、通常の保育園に比べ、より専門的な知識を必要とするうえ体力的にもきつく、しんどいと感じる方は多いようです。
ここにたどり着いて読んでくださっている方は、療育分野で毎日頑張っているけど、辞めたいと悩んでいるのかもしれません。
自分の我儘なのではないか、転職は逃げではないか、と考えているかもしれません。
そのような方がこれからどうしていけばよいか、ヒントになれば幸いです。
【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
療育保育士が辞めたいと感じる主な理由
療育保育士が実際に辞めたいと感じる理由は、人によって様々です。
よく聞かれる理由を見てみましょう。
理由1:子どもと上手く関わることができない
療育施設に通う子どもたちの中には、意思の疎通が難しい子どももいます。
人とのコミュニケーションが難しい子ども、不安な気持ちから強い警戒を示す子ども、など、様々です。
保育士の言葉が理解できない、子どもが何を主張しているのかわからない、といったことも発生します。
このようなことから、子どもとの関わりに難しさを覚える保育士は多くいます。
理由2:保護者からの期待がプレッシャーになっている
保護者の中には、療育施設に通わせたら障害や病気が治ると思い込んでいる方もいらっしゃいます。
療育とは治すことではなく、一人一人に合ったきめ細やかな支援をして、発達を促し、日常生活を送る力をつけてもらう事です。
思ったより成長しない、病気が治らない、などといらだつ保護者もいることも事実です。
また、遊びを通して療育を行うことをなかなか理解してもらえないこともあります。
理由3:一瞬も目を離せず常にケガや事故に対する危機感がある
発達障害や自閉スペクトラム症などの子どもの中には、多動で落ち着きのない子もいます。
興味があるものに突然走って行くなど予期せぬ行動をしたり、保育士の指示を聞くことができなかったりということは日常茶飯事です。
意思の疎通が難しい子どももいます。
不安な気持ちから人や自分を叩いてしまう(他傷・自傷)、友達とのコミュニケーションを上手くできずに手が先に出てしまう、などといった事もあります。
そういったことから、常にケガや事故・友達とのトラブルが起こる可能性があり、一瞬も目を話すことができません。
保育園でもケガや事故を未然に防がなければいけない責任感は同じですが、より危機感を感じて疲れてしまうことが多いようです。
理由4:勤務時間外に自己学習をする必要がある
療育施設に通う子どもたちは、発達障害などを抱え、それぞれのペースで成長しています。
ひとりひとりのペースに寄り添い、それぞれに応じたきめ細やかな支援が必要になります。
療育保育士は、発達障害など支援を必要とする子どもたち、クラスでの集団生活が難しい子どもたちに寄り添い、発達を促していかねばなりません。
したがって、保育士の知識だけでなく、療育分野での専門的な知識を必要とします。
また、これはマニュアルなどという画一的なものではなくそれぞれの子どもに合った支援を必要とするため、都度情報を集め、知識を深めていかねばなりません。
そのため、多くの療育保育士は、勤務時間外に熱心に勉強をするのですが、それらが負担にとなり、疲弊する方も多いようです。
理由5:療育に関する専門的な知識やスキルが必要な仕事なのに給料がそれほど高くない
上記の理由から、療育に関する専門的な知識とスキルが問われ、責任感も重大なポジションにもかかわらず、給料はそれほど高くありません。
専門分野としての特別手当が多くつくわけでもありません。
それらも、辞めたいと思う大きな理由のひとつです。
【状況別】療育保育士を辞めたいと思った時の対処法
療育保育士を辞めたいと思った時、実際にどのように行動すれば良いのかわからなくなって悩まれるかと思います。
状況に応じた対処法を検討してみましょう。
【1】上司や同僚と良好な関係を築けている場合
上司や先輩、同僚と良好な関係を築けているなら、まずは上司や先輩、同僚に相談することをお勧めします。
上司や先輩も、初めは新米でした。同じ道を通って来たのです。
同じような悩みをかかえ、乗り越えてきた体験談にヒントがあるかもしれません。
また、職場環境改善に動いてくれる可能性もあります。
同僚も同じ悩みを持っているかもしれません。
違う視点で物事をとらえているかもしれません。
いずれにせよ、同僚と励まし合えるだけで、随分気持ちが楽になることもあります。
【2】純粋に仕事に疲れている場合
純粋に本当に仕事に疲れてしまってしんどい、と感じている場合、体に不調をきたしている可能性もあります。
休職も視野に入れましょう。
「休めない」「職場に迷惑がかかる」などとためらってしまう方もいますが、体が第一優先です。
ここで無理をして、心身ともに壊してしまっては元も子もありません。
一度ゆっくり休むことも大切です。
【3】人間関係や職場環境で悩んでいる場合
人間関係や職場環境で悩んでいるなら、転職することも検討してみましょう。
そういった悩みは、自分ではどうしようもないこともあります。
職場環境が自分に合っていないだけかもしれません。
「自分が抜けたらますます大変になるかな」とか、「周囲に迷惑がかかる」など、後ろめたさが理由でためらう方もいますが、何よりも自分を優先して考えた方が良いです。
思い切って転職し、職場環境を抜本的に変えることで状況が改善する可能性があります。
【4】正社員としての働き方がプレッシャーになっている場合
療育保育士の現場でも、保育園の保育士同様、臨時職員や派遣、パートタイムのスタッフと働く場面もあります。
そんな中で、正社員としての働き方は、責任が重くのしかかります。
また、仕事量が多く制約時間が長いなどの状況で疲弊することもあるでしょう。
正社員としての働き方がプレッシャーとなってしんどいと感じている場合、いったん退職して派遣保育士という働き方にシフトするのも選択肢のひとつです。
まずは自分のペースで働けるよう改善することが大事です。
基本的に保育士の求人は多いので、退職したらもう転職できないのでは?などと不安になる必要はありません。
自分の体調が第一優先!現状がつらいのであれば、体力や気力があるうちに職場環境や働き方を変えることを考えよう!
療育保育士は、療育の仕事にやりがいや情熱を持って取り組んでいる方が多いでしょう。
だからこそ、つらい状況になっても我慢してしまう方もいます。
しかし、自分の体調が最優先です。
体調を崩してしまっては、次の行動を起こす体力も気力もなくなってしまいます。
取り返しのつかないことになってしまってからでは遅いのです。
現状がつらいのであれば、体力や気力があるうちに職場環境や働き方を変えることを考えてみてはいかがでしょうか。
カテゴリ
保育士キャリア
ずっと保育士は、保育のお仕事を始めたい、転職・復職したい方にライフステージにあった保育のお仕事をご紹介したい。そして保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援し続けたい、という想いでサービスを運営しています。
60秒で完了!無料会員登録をする
療育保育士(療育施設で働くなど療育分野で活躍する保育士)は、通常の保育園に比べ、より専門的な知識を必要とするうえ体力的にもきつく、しんどいと感じる方は多いようです。
ここにたどり着いて読んでくださっている方は、療育分野で毎日頑張っているけど、辞めたいと悩んでいるのかもしれません。
自分の我儘なのではないか、転職は逃げではないか、と考えているかもしれません。
そのような方がこれからどうしていけばよいか、ヒントになれば幸いです。

【記事監修】ずっと保育士編集部
「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。
療育保育士が辞めたいと感じる主な理由
療育保育士が実際に辞めたいと感じる理由は、人によって様々です。
よく聞かれる理由を見てみましょう。
理由1:子どもと上手く関わることができない
療育施設に通う子どもたちの中には、意思の疎通が難しい子どももいます。
人とのコミュニケーションが難しい子ども、不安な気持ちから強い警戒を示す子ども、など、様々です。
保育士の言葉が理解できない、子どもが何を主張しているのかわからない、といったことも発生します。
このようなことから、子どもとの関わりに難しさを覚える保育士は多くいます。
理由2:保護者からの期待がプレッシャーになっている
保護者の中には、療育施設に通わせたら障害や病気が治ると思い込んでいる方もいらっしゃいます。
療育とは治すことではなく、一人一人に合ったきめ細やかな支援をして、発達を促し、日常生活を送る力をつけてもらう事です。
思ったより成長しない、病気が治らない、などといらだつ保護者もいることも事実です。
また、遊びを通して療育を行うことをなかなか理解してもらえないこともあります。
理由3:一瞬も目を離せず常にケガや事故に対する危機感がある
発達障害や自閉スペクトラム症などの子どもの中には、多動で落ち着きのない子もいます。
興味があるものに突然走って行くなど予期せぬ行動をしたり、保育士の指示を聞くことができなかったりということは日常茶飯事です。
意思の疎通が難しい子どももいます。
不安な気持ちから人や自分を叩いてしまう(他傷・自傷)、友達とのコミュニケーションを上手くできずに手が先に出てしまう、などといった事もあります。
そういったことから、常にケガや事故・友達とのトラブルが起こる可能性があり、一瞬も目を話すことができません。
保育園でもケガや事故を未然に防がなければいけない責任感は同じですが、より危機感を感じて疲れてしまうことが多いようです。
理由4:勤務時間外に自己学習をする必要がある
療育施設に通う子どもたちは、発達障害などを抱え、それぞれのペースで成長しています。
ひとりひとりのペースに寄り添い、それぞれに応じたきめ細やかな支援が必要になります。
療育保育士は、発達障害など支援を必要とする子どもたち、クラスでの集団生活が難しい子どもたちに寄り添い、発達を促していかねばなりません。
したがって、保育士の知識だけでなく、療育分野での専門的な知識を必要とします。
また、これはマニュアルなどという画一的なものではなくそれぞれの子どもに合った支援を必要とするため、都度情報を集め、知識を深めていかねばなりません。
そのため、多くの療育保育士は、勤務時間外に熱心に勉強をするのですが、それらが負担にとなり、疲弊する方も多いようです。
理由5:療育に関する専門的な知識やスキルが必要な仕事なのに給料がそれほど高くない
上記の理由から、療育に関する専門的な知識とスキルが問われ、責任感も重大なポジションにもかかわらず、給料はそれほど高くありません。
専門分野としての特別手当が多くつくわけでもありません。
それらも、辞めたいと思う大きな理由のひとつです。
【状況別】療育保育士を辞めたいと思った時の対処法
療育保育士を辞めたいと思った時、実際にどのように行動すれば良いのかわからなくなって悩まれるかと思います。
状況に応じた対処法を検討してみましょう。
【1】上司や同僚と良好な関係を築けている場合
上司や先輩、同僚と良好な関係を築けているなら、まずは上司や先輩、同僚に相談することをお勧めします。
上司や先輩も、初めは新米でした。同じ道を通って来たのです。
同じような悩みをかかえ、乗り越えてきた体験談にヒントがあるかもしれません。
また、職場環境改善に動いてくれる可能性もあります。
同僚も同じ悩みを持っているかもしれません。
違う視点で物事をとらえているかもしれません。
いずれにせよ、同僚と励まし合えるだけで、随分気持ちが楽になることもあります。
【2】純粋に仕事に疲れている場合
純粋に本当に仕事に疲れてしまってしんどい、と感じている場合、体に不調をきたしている可能性もあります。
休職も視野に入れましょう。
「休めない」「職場に迷惑がかかる」などとためらってしまう方もいますが、体が第一優先です。
ここで無理をして、心身ともに壊してしまっては元も子もありません。
一度ゆっくり休むことも大切です。
【3】人間関係や職場環境で悩んでいる場合
人間関係や職場環境で悩んでいるなら、転職することも検討してみましょう。
そういった悩みは、自分ではどうしようもないこともあります。
職場環境が自分に合っていないだけかもしれません。
「自分が抜けたらますます大変になるかな」とか、「周囲に迷惑がかかる」など、後ろめたさが理由でためらう方もいますが、何よりも自分を優先して考えた方が良いです。
思い切って転職し、職場環境を抜本的に変えることで状況が改善する可能性があります。
【4】正社員としての働き方がプレッシャーになっている場合
療育保育士の現場でも、保育園の保育士同様、臨時職員や派遣、パートタイムのスタッフと働く場面もあります。
そんな中で、正社員としての働き方は、責任が重くのしかかります。
また、仕事量が多く制約時間が長いなどの状況で疲弊することもあるでしょう。
正社員としての働き方がプレッシャーとなってしんどいと感じている場合、いったん退職して派遣保育士という働き方にシフトするのも選択肢のひとつです。
まずは自分のペースで働けるよう改善することが大事です。
基本的に保育士の求人は多いので、退職したらもう転職できないのでは?などと不安になる必要はありません。
自分の体調が第一優先!現状がつらいのであれば、体力や気力があるうちに職場環境や働き方を変えることを考えよう!
療育保育士は、療育の仕事にやりがいや情熱を持って取り組んでいる方が多いでしょう。
だからこそ、つらい状況になっても我慢してしまう方もいます。
しかし、自分の体調が最優先です。
体調を崩してしまっては、次の行動を起こす体力も気力もなくなってしまいます。
取り返しのつかないことになってしまってからでは遅いのです。
現状がつらいのであれば、体力や気力があるうちに職場環境や働き方を変えることを考えてみてはいかがでしょうか。