保育のコラム

保育士になって7年目です。今の保育園を辞めたいのですが、長く居たこともあって辞めづらいです。

2022/08/30

保育士になって7年目です。今の保育園を辞めたいのですが、長く居たこともあって辞めづらいです。

 

7年目になり、後輩や上司との中間の年次に差し掛かった保育士は、保育の仕事以外にも悩みを抱えることが増えてきます。

今回は、7年目で保育園を辞めたいと思った時、どのように判断し、行動するべきなのかご紹介します。

 

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

7年目は中堅保育士という立場上少し辞めづらいと感じてくる時期

 

7年目となった保育士は、保育業務をほぼ完璧にこなせるようになり、保育園全体を見る立場になります。

また、職員とのコミュニケーションも、園全体が円滑に運営できるような役割を求められます。

そのため、ある程度の立場になったことから、辞めたくても辞めづらい状況が生まれてしまい、悩んでしまうことがあります。

ここからは、7年目の保育士が辞めづらいと感じる理由について詳しくご紹介します。

 

辞めづらいと感じる理由1:責任ある職務を任されることが多くなり、辞めると色々な人に影響がでる

 

保育士の中でも、責任ある職務を任される人は限られます。

そのため、その人が辞めることで保育園の運営に大きな支障が出てしまいます。

自分の立場を理解しているだけに、保育園や子どもたちに与える影響を考えて、辞めづらいと感じるようです。

 

辞めづらいと感じる理由2:キャリアがもったいないと感じる

 

今まで積み上げてきた信頼により、任される仕事が増えてきた7年目の保育士。

辞めることで、これまで積み上げたキャリアが途切れてしまうと感じると、辞めることへ躊躇する気持ちが出てきます。

これまで積み上げたものを壊すようでもったいない、と感じる気持ちが辞めづらくさせてしまうようです。

 

辞めづらいと感じる理由3:長く同じ園に居続けてしまい、他の職場に馴染めるか不安

 

7年も同じ保育園で勤務すると、ある程度の居心地の良さを感じる方も多いでしょう。

また、7年の間に途中入社してくる保育士が、新しい環境に馴染むのに苦労する姿を見ることもあります。

そのため、新しい環境にいっても、同じように仕事ができるとは考えられず、辞めづらくなることもあります。

 

辞めづらいと感じる理由4:周りに悪いと感じてしまう

 

7年目の保育士は、責任あるポジションにいるだけに、自分が抜けたことによる周囲への迷惑を考えてしまいます。

人員不足と言われる保育業界で、自分のポジションの後任をすぐに採用できないことを理解しているため、辞めることをわがままと感じ、退職を踏みとどまることがあります。

 

7年目の保育士が抱えがちな悩みと、辞めたいと思う主な理由

 

そもそも7年もしっかり働いてきた保育士が、仕事を辞めたいと思うのはどのような理由でしょうか。

ここからは、7年目の保育士が辞めたいと思う理由をご紹介します。

 

【1】責任ある職務を任されることが多くなりプレッシャーがきつい

 

担任や後輩保育士のまとめ役、上司との中間役として責任が重くなる7年目の保育士。

その責任の重さがプレッシャーとなって自分を追い込んでしまい、気分が沈むことがあります。

そもそも保育士の仕事は、子どもの命を守る責任の重い仕事。

そこに、重い責任が加わり、仕事を続けることに疲れてしまうこともあります。

 

【2】新人や後輩の育成、人間関係に悩んでいる

 

7年目の保育士になると、新人や後輩の指導にあたる機会が増えます。

5年目くらいまでは、後輩との年齢が近く、距離を縮めることに苦労がなかったのが、少しずつ年齢が離れ、うまくコミュニケーションを取れないと感じてしまいます。

また、先輩の立場から上司の立場になることで、後輩との人間関係の変化に悩んで辞めたいと感じてしまいます。

 

【3】保護者とのトラブル

 

保護者対応の幅が広がるのも7年目の保育士です。

これまで、自分の受け持ちクラスの保護者のみ対応していた方も、責任者としてコミュニケーションを取らなければならない場面が増えてきます。

7年目の保育士の対応は、責任者としての立場であるため、保護者への対応次第で大きなトラブルにつながることがあります。

そのため、精神的に疲弊して辞めたいと考えてしまうようです。

 

【4】給料が全然あがらない

 

保育士の給料は安いとは言われますが、新卒給与は他職種とさほど変わりません。

しかし、昇給や手当などが少ないことが多く、7年目でも給料がほとんど変わっていないことがあります。 

7年経って、人生のライフステージが変わる年代になると、今後の人生設計などを考えて退職を決意することもあります。

 

【5】自分がやりたい保育と職場の保育方針のズレ

 

保育士になりたての時は、園の方針を優先していても、7年目になると自分のやりたい保育が明確になってきます。 

また、管理職の役割が増える7年目では、保育だけを希望していても、職場とズレが出てくることがあります。

今の職場が目指す保育と、自分の理想とする保育のギャップが大きいほど、退職への気持ちが傾くようです。

どちらが正しいということではなく、自分の理想の保育ができる保育園に転職を考えることは、ある程度のキャリアを築いたからこその選択でもあります。

 

【6】ライフスタイルの変化(結婚や妊娠、出産、子育て、夫の転勤など)

 

保育士は女性が9割以上という、女性比率がとても高い仕事です。

新卒から保育士の仕事についた場合、7年目は27〜29歳くらいの年齢となり、結婚や出産などのライフステージの変化を迎え、仕事とのバランスが取れなくなることがあります。

最近では、結婚や出産をしても、働き続けられる環境の保育園が増えていますが、仕事と家庭の両立に不安を抱えて退職を検討する保育士は少なくありません。

 

​​7年目の保育士でも辞めたいと思うことはあるし、辞めたり転職したりするのはごくごく普通の出来事!

 

厚生労働省「保育士の現状と主な取組」によると、保育士の勤続年数は8年未満が約5割となっており、7年目くらいから退職を意識する保育士が多いようです。

しかし、7年目の保育士は、辞めづらさや周りへの配慮から、退職への踏ん切りがつかないこともあるようです。 

では、退職するかどうかの悩みは、どのように判断すればよいのでしょうか。

 

7年目で辞めたいと思ったら、まずは体調を最優先に考えて判断しよう!

 

辞めたいと考えたとき、まず確認したいのはあなたの体調です。

保育士で活躍するためには、身心を万全な状態に整えておく必要があるため、辞める判断は体調を最優先に考えましょう。

 

<1>体調や精神面で限界であれば、すぐに休職・退職に向けて動こう

 

退職理由として、体調や精神面の限界を感じている場合、すぐに休職などの手続きを進めることが大切です。

すでに限界まで達している場合は、冷静な判断ができず、安易に退職を選んでも、その後も冷静に判断できるとは限りません。

まずはゆっくり休み、自分の考えをまとめる時間を作ることが先決です。 

7年目まで働いていることで、休職制度の活用も可能ですし、万が一、休職が取れずに退職となっても、失業保険などの給付があります。 

保育士の仕事は身体が資本です。

自分を労わることを優先し、今後のことが考えられる状況を作っていきましょう。

 

<2>体調や精神面で余裕があるならば、転職活動をしっかりと行おう

 

退職を考えたとき、体調や精神面に余裕があれば、自分なりに退職したい理由や考えをまとめ、相談や転職活動をしてみましょう。

転職活動をすると、自分の希望が叶うのかどうかや、他の保育園の様子を知ることができます。

そこから、転職をすることも可能ですし、反対に今の保育園の良い部分が見えてくるかもしれません。

日頃、保育園に自分の考えを言ったことがない場合、上司に相談することで解決に向かうこともあります。

 

派遣保育士登録をするのも1つの方法!

 

保育士として転職を考えている場合は、在職中に「派遣保育士登録」をしておくのも1つの方法です。

派遣保育士の登録をしておけば、退職前に次の職場を見つけておくことができます。

派遣と聞くと、雇用面や給与面などで不安定なイメージを持っている方が多いですが、実は雇用面でも給与面でも安定している働き方です。

しかも保育士の仕事は、慢性的な人手不足。

よほど大きな問題がない限り、派遣切りにあうことはありません。

また、給与は時給1,200円〜1,800円が相場となっています。

正職員の給与を時給換算すると、約1,500円なのでそれほど差がないことがわかります。

参考:厚生労働省「令和5年度賃金構造基本統計調査

仕事内容は、保育補助などのサポート役を担うので、責任感やプレッシャーも小さくなります。

派遣保育士は、雇用面・給料面・仕事量の面で安定した働き方なので、給料や仕事量に関して不安を抱える7年目の保育士にぴったりです。

さらに、「週何日、何時間働くか」などの条件は、専任コーディネーターと相談しながら考えることができ、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。

何かトラブルがあれば、人材派遣会社が間に入って保育園にかけあうため、自分から交渉する必要はありません。

人間関係のトラブルなど、自分から行動を起こしにくい問題は、人材派遣会社が間に入ることで、ストレスを抱えることなく保育園に要望を伝えることが可能です。

ちなみに、保育士専門の人材派遣会社『明日香』も、保育士さんと保育園との間にトラブルがあればすぐに対応いたします。

職場選びの段階だけではなく、入職後の悩みやトラブルも専任コーディネーターにメッセージや電話で相談できますよ。

「転職の悩みを気軽に相談したい」「派遣保育士について知りたい」という方は、ぜひ明日香に相談してみてください。

 

7年目で辞めたいと思った時に知っておきたい一般的な退職フロー

 

退職を考えたとき、最初に行うことは退職の意思を伝えることです。

法的には、退職希望日の14日前までに申告となっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。

まず、直属の上司に退職の意思を伝え、その後園長に伝えます。

園長に伝えた後、保育園から退職に関する書類が発行されますので提出します。

退職日には、保険証や貸与品の返却を行い退職となります。 

一緒に働く同僚に伝える場合は、保育園の指示に従いましょう。

職場の環境に配慮して、情報の解禁日を設ける保育園もあります。

引き継ぎも、後任者が困らないように行うことで、あなたの今後の成長に繋がります。

子どもたちや保護者へ退職を伝える判断も保育園の方針によります。

今まで関わりあった方々へ、直接伝えたい思いがあっても保育園の方針に従いましょう。

周囲への混乱を招かないために、退職の伝え方は、園長や上司に聞いてから進める方が良いです。

 

辞めたいと思った自分の本心を大切に!7年目の退職や転職は悪いことではない!

 

7年目の保育士は、中堅からベテランと言われる立場となり、責任感から退職を言い出せないことがあります。

また、仕事の全体が見えているからこそ、退職後の保育園運営を心配する気持ちもあります。

長年勤めた保育園には、少なからず愛着もあるはず。 

しかし、そんな思いを持った上で、辞めたい気持ちを固めた場合、退職や転職は悪いことではありません。

責任や周囲の目を気にしすぎるよりも、あなた自身の本心を大切にしましょう。

もし、転職に関して悩んでいる場合は、次の登録フォームから保育士登録をして、専任コーディネーターに相談してみてください。

 

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