保育のコラム

ブランクが不安!保育士として自分のペースで復職できる新しい働き方

2020/12/11

ブランク有りの復職について相談する

 

保育士資格をもつ179万人のうち、保育士として実際に働いているのは、わずか68万人です。

毎年多くの保育士が誕生しますが、

「保育士は国家資格なのに報われない」

「保育士の仕事と家庭は両立できない」

などを理由に、保育士の仕事を離れていく人がいます。

過去には、報われない給与をはじめ、結婚・出産といったライフステージの変化に柔軟に対応することが難しい時代がありました。

しかし、今は保育士の待遇はかなり改善されています。

その影響で、保育業界から距離を置いていた方々から、もう一度保育士に戻りたいという声が徐々に増えてきているのです。

ほかにも、保育業界から離れていた「ブランクのある保育士」も復職しやすい、柔軟な働き方が提案されています。

そこで今回は、保育士に復職するにあたって、「ブランクが不安」という方向けの具体的な方法をご紹介します。

 

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ30年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

 

保育士が復職できない主な理由がブランクによる就職への不安

保育士が復職できない主な理由がブランクによる就職への不安

 

保育士資格を持っているにも関わらず、保育士として就業していない人を「潜在保育士」といいます。

潜在保育士は、全国に111万人ほどいると言われており、保育資格の保有者179万人のうち、62%にもおよびます。

保育士不足という圧倒的な売り手市場にもかかわらず、なぜ勤務していないのでしょうか。

東京都福祉局の発表した「令和4年 東京都保育士実態調査」によると、保育士復職意向は、「雇用の条件さえ合えば、働きたい又は保育の仕事に転職したい」が59.0%となっていました。

くわえて、復職する場合の希望条件の第1位は、「勤務時間(1日)」でした。

このことから、復職の気持ちはあるものの、家庭との両立や、ブランクへの不安から、柔軟な勤務時間を望んでいることがうかがえます。

 

ブランク有りの保育士の一般的な復職方法

 

ブランクが不安という保育士が今までとってきた復職の方法が「研修の受講」や「パートやアルバイトでの短時間勤務」です。

復職セミナーを受けて、働き方やスキル面の復習をする人もますし、まずは保育補助や、パート・アルバイトといった短時間勤務から踏み出す方もいます。

どちらから始めるかは人それぞれです。

 

復職に向けた保育士の研修を受講

 

潜在保育士の復職については、行政も民間の保育園も非常に力を入れて復職支援をしています。

なるべく不安なく復帰できるように「復職支援セミナー」などが全国各地で開催されています。

復職セミナーは、行政主催と民間主催がありますが、どちらも保育士の復職に積極的な支援をしています。

 

パートやアルバイトとして短時間で働き始める

 

先ほどご紹介した調査結果では、保育士に復職する条件の第1位が「勤務時間(1日)」でした。

保育士への復職が可能か確認するために、短時間勤務から始める方も少なくありません。

いきなりフルタイムで勤務しては、残業やクラス担任を持つなど、想像するだけで復職への不安が増してしまいます。

その点、パートやアルバイトであれば、短時間の勤務で、仕事内容が保育補助になるため、安心して保育士の勘を取り戻せると考える人が多いです。

 

短時間で復職できる働き方がバイト以外に無かった

 

潜在保育士は、全国で111万人を越えるとも言われています。

働く意欲があれば復職できそうですが、どうしてブランクの不安を払拭する方法がなかったのでしょうか?

実は、その答えの一つに「家庭との両立」があります。

例えば、子どもが急な発熱をした場合、他の人では対応できないことが多いうえ、保育士として子どもを預かっている以上、簡単に持ち場を離れることができません。

パート・アルバイト保育士も、余裕のある人員で運営する保育園は少なく、下記のような声が上がっていました。

「ただでさえ短時間なのに、次の保育士が来るまでは持ち場を離れることができない」

「短時間とはいえ、仕事なんだから穴を開けられない」

「子どもが病気になっても、代わりの人を探せない」

つまり、短時間勤務でも、柔軟な働き方が存在しなかったのです。

 

ブランク有りの保育士が無理なく復職できる新しい働き方とは?

ブランク有りの保育士が無理なく復職できる新しい働き方とは?

 

潜在保育士の復帰が待望される中、新しい復職のプランが様々なところから提案されています。

ここではいくつかを取り上げてご紹介しましょう。

 

短時間勤務から復職できるシステムとは?

 

2017年に「育児・介護休業法」が改正され、短時間勤務を認める社会的支援の項目が追加されました。

これによって、「採用時は時短勤務からスタート、その後、子どもが◯歳になればフルタイム勤務に」といった条件付き採用の保育園が出てきたのです。

雇用の安定と将来性を感じさせる時短勤務からの復職で、長期的な復職が可能になりました。

 

シェアタイム派遣とは?

 

ワークシェアという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

一つの仕事を複数人で分け合うという考え方です。

これを日常的にペアで行うのが「シェアタイム派遣」です。

具体的には、日常は派遣保育士として、日にちや時間を分け合って仕事をします。

ただし、子どもの急な発熱や、突発的な問題が起きた場合、ペアの派遣保育士に仕事を変更してもらうことが可能です。

仕事自体は普段から分け合うので、急に仕事が変わっても慌てることはありません。

何かあった時が不安な潜在保育士にとって、安心して復職することが可能です。

>>短時間勤務から復職可能!保育士の新しい働き方「シェアタイム派遣」

 

ブランクが不安という方はまずは時短勤務とシェアタイム派遣での復職がおすすめ!

 

保育士の仕事は、子どもの安全を確保し、健全な成長を支援する重要な仕事です。

ほかにも、子どもたちと走り回り、抱っこやおんぶをするなどの体力も必要になります。

一度現場を離れてしまうと、そのブランクから復職に不安を感じるのも当然です。

しかし、女性の社会進出、共働き家庭の増加で、保育士不足は深刻化しています。

保育の現場からは「新人保育士よりも、経験を積んだ保育士の復帰」を望む声が少なくありません。

だからこそ今、潜在保育士の復帰のための環境が変わりつつあります。

不安もありますが、保育士に戻ってみたい気持ちを大切に、制度を活用して復職するのも良いのではないでしょうか。

 

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