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「保育」のお役立ちコラム

保育士と子育ては両立できるの?育児と保育士を両立したい方に適した働き方

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保育士不足が深刻な社会問題になっている一方、保育士資格を持っているにもかかわらず保育の仕事に就いていない潜在保育士は76万人を超えるとも言われています。


中でも深刻なのが、家庭や子育てとの両立が出来ないという理由です。


働く女性が増え、保育園に子どもを預ける家庭が増える一方で、その家庭を支える保育園や保育士自身が両立をすることができないというジレンマの中、今保育士も働き方や働く環境が見直されてきています。


本記事では、保育士が仕事と家庭・子育てを両立させるためには一体どのような働き方が適しているのか、どのような環境が整った職場を選ぶべきなのかを詳しく解説いたします。


保育士と子育ての両立は本当に可能?


保育士は女性が圧倒的に多い職業です。


保育士にかかわらず、女性が仕事を続けていく上で、子育てとの両立が可能かどうかという問題は避けては通れない道と言えます。


実際、保育士の離職のトップ3の理由に「妊娠・出産」があります。(※1)


また、千葉県が約5万4千人の保育士有資格者を対象として平成28年11月に行った「千葉県保育士実態調査結果報告書」では、保育士からの退職を考えている退職希望者の理由として次のような意見もあがっています。


・休みが取りづらい

・残業や持ち帰りの仕事が多く、子育てとの両立が難しい


さらに同調査の「保育士資格を持っているのに就業しない理由」としては「家庭状況」が3番目に多いという結果になっています。


また、同じように保育士資格を持つにもかかわらず、保育士の仕事をしていない潜在保育士を対象にしたアンケート調査でも離職した理由として次のような項目が多くあがっています。(※2)


・家庭との両立が難しい(25.6%)

・近い将来結婚。出産などを控えている(18.6%)


このように家庭との両立が難しいことを理由に、保育士を辞めてしまう人、保育士にならない人は少なくありません。


一方で、厚生労働省が平成27年に行った第3回保育士等確保対策検討会の「保育士等に関する関係資料」によると、勤続年数が14年以上の保育士の数は私立保育園で20.2%、公立保育園では40.4%となっており、勤務する保育士の2〜4割は家庭とも両立しながら保育士として勤務していると類推できます。(※3)


特に公立保育園での勤務年数が長い保育士が多い理由は、公務員としての産休・育休の制度が充実している事や、残業が少ないなど女性保育士にとって働きやすい制度がしっかりと整備されているという背景があります。


つまり、公立保育園のように女性保育士が働きやすい制度や体制が整っていれば、保育士と家庭の両立は可能であるという事です。


また、今は働き方の多様化が進み、派遣やパート・アルバイトなど柔軟に働き方を選べる時代です。


働き方を選べば、保育士という仕事を家庭や子育てと両立しながら続けることができるとも言えます。


※1:参考元「東京都保育士実態調査報告書(概要版)

※2:参考元「厚生労働省潜在保育士ガイドブック(保育所向け報告書)『第2章1アンケート結果』

※3:参考元「厚生労働省『保育士等確保対策検討会』第3回公開資料『保育士等に関する現状』


保育士と子育ての両立が難しい5つの理由


では、なぜ保育士と子育てが難しいと感じてしまうのでしょうか。


保育士に家庭との両立や、子育てとの両立を難しいと感じさせてしまい、退職という道を選ばざるを得ない理由として主に次の5つがあげられます。


・業務量の多さ

・柔軟な働き方ができない場合がある

・産休や育休の取得が難しい場合がある

・体力的や年齡的な問題

・突然の事態に対応しづらい


これらの理由については後ほど詳しく解説しますが、特に子どもが小さいうちは保育士にとって両立が難しいと感じることが多い傾向があります。


そのため、子どもが小さい内は一度保育士という仕事から離れ、子育てが一旦落ち着いたのちまた保育士として復職(復帰)するという方もいます。


保育士不足の現状で、「保育の仕事は好きだけれど、どうしても続けていくことができない」という保育士が多くいるということは、大きな社会問題となっているのです。


では、それぞれ子育てとの両立がなぜ難しいのか、その代表的な5つの理由についてより詳しく見ていきましょう。


業務量の多さ


保育士の仕事は、保育時間内にとどまりません。


時には時間外に行う業務量も多く、残業も多い仕事です。


例えば、行事に使う壁面や小道具の準備などはその典型です。


子どもたちの安全に配慮し、かつ楽しんで取り組んでもらうための工夫をしなければなりません。


ハサミやカッターを使う作業も多く、子どもたちの保育時間には行うことができない作業も多々あります。


また、最近では働く保護者の時間も長くなっており、延長保育など保育の長時間化も進んでいます。


24時間保育の体制を整える保育園もあるなど、業務そのものの時間が長く取られてしまうことも増えています。

特に保育士の人手が足りていない保育園などは、こういった傾向が顕著です。


柔軟な働き方ができない場合がある


保育士不足が社会問題化している昨今、多くの保育園が人手不足の問題を抱えています。


その結果、子育てとの両立を考えた時短制度などが整っているのにもかかわらず利用できないこともあるようです。


また、自分が休んでしまうと他の保育士に多大な負担がかかってしまう負い目から、有給の利用などを控えてしまう保育士もいます。


子育て中の保育士は、自身の子どもの発表会や保護者会などでお休みをしなければならない場面もありますが、その取得も思うようにならないこともあるのが現状です。


産休や育休の取得が難しい場合がある



公立保育園で働く保育士は、公務員であるため産休や育休は希望すれば必ず利用できます。


一方で、私立保育園で働く保育士の事情は異なります。


そもそも産休や育休の前例がない場合もありますし、「育休を1年も取得した場合には帰ってくる場所はない」とハラスメントを受けたというケースも報告されています。


法律や制度があったとしても、現実的に取得しやすいかどうかは、園の雰囲気や上司、同僚の考え方にもよるため、辞職を決意する人も少なくありません。


体力的や年齡的な問題


保育士は体力的にも厳しい仕事です。


パワー溢れる元気な子どもたちと一緒になって走り回ったり、子どもたちの成長を考えた色々な企画を行ったり、時には抱っこをしてあやしてあげたりなど、肉体的にもかなりハードです。


女性が中心の職場なため、重い荷物や書類なども自分で運ばなければならない機会も多くあります。


そのため腰痛や関節痛を抱える保育士も少なくはありません。


腰痛や関節痛は保育士の職業病とも言えるほどです。


また、自身の子育ても当然肉体的には重労働です。


朝早くから支度をし、子どもを別の保育園に預けての出勤、時間内にお迎え、家事、育児と母親としての仕事も体力を要します。


肉体的にも年齢的にも、限界を感じてしまうことが退職のきっかけになることもあります。


また、一度子育てを終えて復職を希望する人の多くが、「年齢を重ね、若い頃より確実に衰えてしまった状態で子ども保育に責任がもてるだろうか・・・」という不安から、復職を躊躇してしまっている現状もあります。


突然の事態に対応しづらい


子どもを持つと、突発的な病気や事故などで仕事を休まなければならないことも増えます。


インフルエンザといった感染性の病気はもちろん、子どもを自宅に置いて長期間外出することができない状況も起きてきます。


子どもをすぐに預けることのできる両親や親族などが近隣にいる場合は別ですが、核家族化が進む昨今ではそう言った援助も受けられるとは限りません。


人員不足に悩む保育園の中で、長期間休まなければならない心苦しさや、周囲からの圧力に、続けることが困難になることもあるようです。

 

保育士と子育ての両立をするならどんな働き方が適しているのか?


しかし、今は国が主導となって保育士の職場・待遇改善を進めているため、徐々にではありますが保育士と子育てが両立しやすい環境が整ってきています。


私立保育園の中でも積極的に育休や産休を認めるところが増えたり、子育て期間中は短い時間で勤務する時短正社員、残業のない派遣保育士など、保育士としての柔軟な働き方ができるシステムを整える保育園が増えてきています。


では、今現在も保育士と子育てを両立したいと思ったら、どんな働きが適しているのでしょうか。


いくつか子育てに適した働き方をご紹介します。


公務員保育士


公務員保育士は産休・育休の制度が整っており、取得しやすいため、勤続年数も長い傾向にあります。


また、公務員保育園は、私立の保育園に比べて、人員の充足に加えて、パートなどの臨時保育士などの配置も多くあります。


そのため、子育てと両立する保育士も多く、先輩方の事例を参考にしやすい環境にあります。


また、突発的な休みや長期での休みも「お互い様」として働きやすい環境が整っているようです。


一方で公務員保育士になるには、高倍率(※人気の地域では20倍にもなる)の公務員保育士試験に合格しなければなりません。


難易度が高い公務員保育士ですが、子育てとの両立は私立保育園に勤務する保育士よりも恵まれている環境といえるでしょう。


公務員保育士を目指すための方法や抑えておきたいポイントなどを「公立保育園で働きたい!公務員保育士になる方法とは?」で詳しく解説しています。


興味のある方は、次の記事も合わせて確認してください。


>>「公立保育園で働きたい!公務員保育士になる方法とは?」 

 

時短正社員


保育園の中には時短正社員制度を設けているところもあります。


時短正社員とは、フルタイムで働いてよりも給料は低くなってしまう代わりに、4〜6時間という比較的短い勤務形態を取ることができる制度です。


保育園にもよりますが、妊娠前から働いている保育士に対し、子どもが3歳になるまでや、小学校入学までの期間を限定して時短勤務の正社員として働くケースが多いようです。


このように一時期は時短正社員として働き、子育てが落ち着いた段階で戻るという柔軟な働き方ができる制度です。


また時短正社員の場合、担任ではなく、フリーや保育補助といった仕事を行うことが多く、心理的負担も少なく働けるのもメリットの一つです。


一方で、同僚よりも先に帰ることへの罪悪感や、責任感の強さから時間内に終わらなかった仕事を持ち帰ってしまうというデメリットもあります。


パート・アルバイト


給料は正社員の時よりもかなりと低く、雇用としては不安定ですが、保育士としての働き方の中でトップクラスに柔軟な働き方ができます。


時間を短時間に区切ったり、朝保育のみ、夕方保育のみなどライフスタイルに合わせた働き方が可能です。


フリーや保育補助として働く場合が多く、お便りや書類作成、行事の進行などにはほどんど関わらないことが多いです。


そのため、仕事量は正社員保育士に比べると軽減されます。


一方で、パートやアルバイトの保育士は地位が低かったり、雑用ばかりであまり良い仕事をさせてもらえなかったりする場合も多いので、やりがいに欠けるという点はデメリットとなります。


保育士と子育ての両立をするなら派遣保育士がおすすめ


保育士の業界で、子育てとの両立がしやすく比較的給料も安定しているのが派遣保育士という働き方です。


派遣保育士はあらかじめ時間が設定されており、パートやアルバイトの保育士のようにご自身のライフスタイルに合わせて柔軟な時間で働くことができるにもかかわらず、パートやアルバイトと比べて給料が高く設定されています。


また、業務量が限られており、残業がほとんどない事も派遣保育士のメリットです。


さらに、派遣で働く場合は保育園が直接雇用する訳ではなく保育士派遣会社に所属し、そこからお給料が支払われます。


給与や待遇、人間関係の不満や残業代の支払いなど、少し園に言いづらいことも派遣会社を通じて意見することができます。


「言っていたことと違う」という転職や就職の際によくあるトラブルについて、間を取持ち解決してくれる存在があるというのは、子育て中で時間のない保育士にとってはありがたい存在になることは間違いありません。


これも派遣保育士ならではのメリットです。


また、保育園の人間関係などは実際に入所してみないとわかりません。


派遣先での人間関係のトラブルに巻き込まれてしまった場合や環境が合わなかった場合には、契約の満了後に別の職場をすぐに手配してもらうこともできるため、安定して仕事を続けることができます。


また、園の雰囲気や働き方が自分に合っており、「ここでずっと働きたい」と思ったら、相談の上派遣先の保育園に正社員として就職できる可能性があることも魅力の一つです。


派遣保育士という新しい働き方については、別記事でも詳しくご紹介していますので、興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。


>>「派遣保育士という新しい働き方!保育士が派遣で働くメリットとデメリット」 


子育てと両立できる働き方を選べる時代に!



これまで保育士という仕事は業務量が多く、労働環境はとても厳しいものでした。


しかし、女性の社会進出に伴い、共働き家庭が増加する現在の日本において、保育園や保育士の需要は高まっています。


国も保育士の労働環境の改善には力を入れており、保育士の働き方も多様性を持つようになってきました。


多くの保育士も働く女性の一人です。


多くの女性が妊娠や出産、子育てとキャリアを両立してすることに悩みはありますが、保育士も同様に家庭との両立を前提とした仕組みづくりが社会全体の後押しを受け、今まさに確立されようとしています。


「保育士は家庭と両立できない」と一方的に決めるのではなく、自分のライフスタイルにあった働き方を探してみることで、多様なキャリアプランを選択することができる時代になってきています。

2018.03.14
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