保育のコラム

冷凍母乳の解凍方法(温め方)、知ってますか?保育園での冷凍母乳の取扱い

2017/10/05

保育園での冷凍母乳の取扱い

 

母乳育児をしているご家庭の子どもを保育園で預かる際、冷凍母乳を取り扱うことがあります。どうしても子どもを預けなければならない保護者にとって、保育園を利用しながら完全母乳で子育てができることは非常に心強いことです。今回は、保育士が知っておくべき保育園での冷凍母乳の取扱いについてお伝えします。

 

 

 

冷凍母乳の解凍方法(温め方)

 

 

 

冷凍母乳の解凍方法(温め方)冷凍母乳を解凍する際、急激に熱エネルギーを加えると成分が変化してしまう恐れがあります。熱湯や電子レンジではなく、必ず水を利用して解凍してください。

 

まず、冷凍母乳を保存パックに入れたままで水につけ、ゆっくりと解凍していきます。急ぐ場合は何度か水を取り換えると良いでしょう。次に、解凍した母乳を30~40度くらいのぬるま湯で湯せんします。その後、母乳を哺乳瓶へ移し、上下に振ってゆっくりと混ぜ合わせてから、子どもに飲ませてください。

 

冷凍母乳は解凍の手順だけでなく、衛生面での管理を徹底する必要があります。子どもが飲み残した母乳を取っておいたり、一度解凍した母乳を再度冷凍したりすることはできません。子どもが飲み残した母乳は必ず捨てましょう。

 

 

細かい取扱いい方は保育園によって異なるため、自分の保育園はどのように扱うのかしっかりと確認してくださいね。

 

 

 

冷凍母乳を取り扱う際の注意点

 

 

 

冷凍母乳を取り扱う際の注意点冷凍母乳を取り扱う際には、注意すべきことがあります。これから保育園で母乳を取り扱うことになったら、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか?

 

 

しっかりとルールを決めておくこと

 

保育園で冷凍母乳を取り扱う場合には、まず職員と保護者との間にルールを定め、共有することが必要です。例えば、母乳の取り違えがないように園児の氏名や搾乳日時は保護者に記入してもらうなど、トラブルを防ぐ事前対策を講じましょう。

 

衛生管理を徹底すること

 

冷凍母乳を希望している保護者に対しては、子どもを受け入れる前に搾乳手順や保存方法についての指導と綿密な打ち合わせが必要です。そもそも保護者が不衛生な冷凍母乳を持参してしまった場合は、職員の衛生管理が行き届いていたとしても、トラブルを防ぐことは難しくなります。搾乳時は手や搾乳機を清潔な状態にする、保存パックの内側には触らないなどのごく基本的なことから指導をしましょう。

また、母親の体調に異変がある場合には、冷凍母乳を利用しない方がいいときもあります。職員と保護者の間で、あらかじめ衛生管理について相互確認をしましょう。

 

運用についてはすべての職員に知らせること

 

保育園で冷凍母乳を取り扱うことになったら、その運用についてはすべての職員に徹底して周知させましょう。例えば担当職員が不在の際の受け取りなど、マニュアル通りに受け取りできないような事態も想定されます。すべての職員が適切な対応をできるように、冷凍母乳に関する情報は保育園全体(全職員)で共有しましょう。

 

子どもが母乳を飲まなかった場合の対応も確認すること

 

これまで母乳の直接授乳だけで育ってきた子どもは、哺乳瓶を嫌がってしまったり、普段の母乳との温度の違いで冷凍母乳を飲んでくれなかったりすることがあります。保護者との打ち合わせの中で、子どもが解凍した冷凍母乳を飲まなかった場合の対応についても確認しましょう。

 

 

おわりに

 

 

 

今回は、保育園での冷凍母乳の取扱いについてお伝えしました。冷凍母乳は水を使用して解凍するとともに、30~40度のお湯で湯せんし温めるようにしましょう。子どもが飲み残した母乳は取っておいたり、再度冷凍したりすることは衛生管理上できないため、必ず廃棄してください。

 

完全母乳での子育てを希望する保護者にとって、冷凍母乳の取扱いが可能な保育園は頼りになる存在です。安心して母乳を飲める環境を整えるためにも、冷凍母乳に関する知識は保育園全体で共有し、事前に保護者との綿密な打ち合わせをしてから預かりましょう。

 

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