保育のコラム

単発保育士という仕事があると聞いたのですが、どのような仕事内容・勤務形態なのでしょうか?

2023/09/28

単発保育士、という働き方が、近年注目されています。

ご自分の都合の良い日に、単発の仕事があれば働けるので、不規則ではあるけど時々働きたい方や、固定で縛られたくない方にはぴったりと言えるでしょう。

この記事では、単発保育士という働き方について、仕事内容・勤務形態も含め、詳しく解説します。

 

単発保育士とは?

 

単発保育士とは、読んで字のごとく、単発で働く保育士の事です。

継続雇用がなく、雇用主は必要な時だけ求人を出すことができ、保育士は働く事が可能な日だけ希望を出せばよいので、マッチングすればお互いにとって良い働き方と言えるでしょう。

 

単発保育士の主な勤務先とそれぞれの仕事内容

 

単発保育士は、どのような場で活躍するのでしょうか?

主な勤務先と、それぞれの仕事内容についてお話します。

 

1、公立保育園・私立保育園

 

単発保育士の活躍の場として、公立保育園や私立保育園がまず挙げられます。

正規職員の休暇等を回していくためには、不在の職員の代替え保育士が必要です。

そういったお休みの先生の代替えや、人手不足時の補充として重宝されます。

お休みの先生の代替えといっても心配はいりません。

単発保育士がいきなり担任の替わりを務める、ということはなく、保育補助として働くケースが多いです。

多くの保育園は、単発保育士の受け入れにも慣れており、例えば担任が不在でも主任や副担任がリーダーを行い、雑務や保育補助を単発保育士が担う、といったスタイルが主流です。

 

また、出勤する期間や頻度は、多くの場合本人の都合や希望で働く事ができます。

例えば、月2回希望、週1回希望、〇日なら入れるなど、様々な都合の中で働いています。

 

2、コンサート会場

 

単発保育士の勤務先として、ライブやコンサート会場、劇(芝居)会場があります。

 

何万人も動員するようなイベント・コンサート会場から、お客様のキャパシティーが数十人、数百人程度の小さな会場まで、規模も形も様々です。

 

コンサート会場では、まれに出演者のお子さんを預かる事もありますが、多くの場合はコンサートに訪れるお客様のお子さんを預かります。

 

したがって、コンサート会場内やその近くの仮設託児室において、開場時間から受け入れ、コンサート中の2~3時間保育する、といったスタイルが主流です。

コンサートが終演したら、直ちに迎えに来てもらいます。

 

各種会場には、主催者自身が保育士を雇用するというよりは、業務委託を受けた託児サービスの会社が入っている場合が主流です。

 

このようなところで働きたい場合、多くの場合はそういった出張託児サービスを請け負っている会社に登録します。そのような会社は保育士派遣も行っているため、就職という形ではなく登録保育士になることが可能です。

 

出勤可能な日や頻度などは、自分の都合を申請して働く事ができます。

週末だけ働く、夜のコンサートだけ働く、月1回だけ、といった希望も通りやすいようです。

 

3、住宅展示場

 

住宅展示場やモデルルームで、単発保育士は活躍しています。

お子様連れの若い夫婦が、落ち着いて住宅を検討し、担当者と商談できるような環境を整えるために設置されています。

多くの場合、住宅展示場やモデルルームの商談ルームの一画がキッズコーナーとなっていて、親が見えている状態で安心して遊ぶことができるような工夫がされています。

 

また、住宅展示場やモデルルームが予約制になっている場合をのぞいて、お客様はふらっと立ち寄り、子どもが遊べるようなら預かる、といったスタンスが多いようです。

 

住宅展示場・モデルルームに訪れる人が集中するのは、週末や休日なので、金・土・日・祝の出勤がどうしても多くなります。

そのうちのどれか都合の良い日だけで良い場合もあるので、雇用形態により確認してみましょう。

また、毎週ではなく、イベントやキャンペーンを打つ時のみ出勤の場合もあります。

 

単発保育士の勤務形態

 

単発保育士が活躍する場がわかったところで、どのような勤務形態があるのか、解説します。単発保育士として働いてみたい場合どうすれば良いのか参考にしてください。

 

【1】登録制の求人に応募して同じ勤務先で働く

 

保育士派遣やマッチングのサイトなどに登録しておき、単発保育士の求人を出している企業や保育園に応募します。

同じ勤務先で、単発保育士の手が欲しい時に働きます。

同じ勤務先ですと、子どもたちや先生に覚えてもらえて少しずつ仕事に慣れる事ができる、といったメリットもあります。

 

この場合、自分の都合の良い日を指定しておき、その日に仕事があれば働ける、という場合と、直前に連絡が来て出勤を依頼される、といった事もあります。

急でも空いていれば「仕事が入ってラッキー」と思えるくらいならばこれも良いでしょう。

急では対応が難しい場合は、急な依頼は対応が難しいむね伝えておきましょう。

 

【2】その都度求人に応募して毎回異なる出勤先で働く

 

単発保育士専門の求人やマッチングサイトを利用し、その都度求人に応募し、毎回異なる出勤先で働きます。

この場合、毎回仕事内容や人が変わります。

固定より、毎回違う方が良い、という方には向いていると言えます。

 

単発保育士として働くメリット

 

それでは、単発保育士として働く事は、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

メリット1:人間関係の煩わしさを感じにくい

 

単発保育士の仕事を選ぶ方の多くは、人間関係の煩わしさを感じにくいのは大きなメリットと感じています。

保育園という小さな社会で、少人数で毎日顔を突き合わせていると、何かと人間関係に悩まされることが多くなりがちです。

単発保育士であれば、時々しか顔を合わせないため、当たり障りのない付き合いができます。

毎回違う職場に行くのであれば、なおさら人間関係の煩わしさからは解放されるでしょう。

 

メリット2:持ち帰り残業がほとんどない

 

単発保育士は、クラス担任等の責任ある立場にはならずに、保育補助の役割が多いため、持ち帰り残業はほとんどありません。

保育園であれば、保育業務の他に膨大な書類業務や行事準備の制作物等がありますが、単発保育士にそれを頼む事はないからです。

また、時給で働く事が多いため、持ち帰りやサービス残業は契約外となるので、依頼されることもほとんどないでしょう。

 

メリット3:保育士資格やスキルを活かせる

 

保育士資格や、保育士としてのスキルを活かして働く事ができます。

ブランクの長かった潜在保育士が、少しずつ現場に慣れていきたい時には、まずは単発から、というのも良いでしょう。

子育てや介護等の家庭の事情があり、フルタイムで働く事が難しい保育士も、自分の都合で仕事をチョイスできるのは大きなメリットと言えます。

 

メリット4:事務作業が少ない

 

持ち帰り残業がない、という点と共通していますが、保育園であれば保育業務以外に事務作業はたくさんあります。

しかし、担任ではなく、保育補助の役割が多い単発保育士が事務作業を行う事はあまりありません。

住宅展示場やモデルルーム、コンサート会場などでは、まれに日報や報告書を提出する場合がありますが、そのくらいです。

子ども1人1人の成長記録や、保育の月案・週案・日案等はない事がほとんどです。

 

単発保育士として働くデメリット

 

それでは、反対に単発保育士として働くデメリットも理解しておきましょう。

 

デメリット1:担当するクラスや子どもが毎回違うケースがあるため、その都度臨機応変に対応する必要がある

 

保育園で固定で働けば、クラスの子どもと徐々に信頼関係を作り、一人ひとりのタイプも把握する事ができるでしょう。

しかし、単発保育士は毎回担当するクラスや子どもが違うケースが多く、毎回何が起こるかどんな子どもと接するかわかりません。

その都度、臨機応変に対応する力が求められます。

 

デメリット2:コンサート会場や住宅展示場では、保育に必要な設備が整っていない場合がある

 

コンサート会場や住宅展示場・モデルルームでは、保育に必要な設備が整っていない場合が多くあります。

前述したように、近くか同じ会場内の一画に仮設的に託児室やキッズコーナーが設けられている場合がほとんどです。

それは、通常の保育園のような充実した設備はありません。

例えば子ども用のトイレや手洗い洗面所、おむつ交換場所、お昼寝コーナーなど、

不便な中で何とかやりくりする場合が多いです。

 

デメリット3:急な出勤に対応しなければならないことがある

 

自分の都合で働く事ができるのが単発保育士のメリットでもありますが、中には突然体調不良等でお休みした先生の代替えを依頼されるケースもあります。

 

急な出勤依頼の連絡が来て対応しなければならないことがあります。

急な対応は難しいという方は、前もって言っておくか急な依頼の来やすい保育園の単発保育士は避ける方が無難です。

 

単発保育士は家庭と両立しながら働ける仕事!

 

単発保育士は、どのようなところで活躍し、どういった勤務形態で働いているのか、参考になりましたでしょうか?

単発保育士なら、自分の都合の良い日をエントリーするなど、家庭と両立しながら働く事が可能です。

育児や介護等での事情で、フルタイムで働く事が難しい方や、少しずつ保育士の仕事にチャレンジしてみたい方は、単発保育士という働き方を検討してはいかがでしょうか。

 

いろいろな単発保育士がありますので、保育士求人サイト等でぜひ調べてみてくださいね。

 

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