保育のコラム

実際どうなの?派遣保育士という選択、徹底解説

2025/04/30

近年、保育士不足が社会問題として取り上げられる中、「派遣」という働き方を選択する保育士が増えています。しかし、「保育士として派遣で働くことはどうなの?」「メリットやデメリットは?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本コラムでは、保育士が派遣として働く際の本音とリアルな状況について、詳しく解説していきます。キャリアの選択肢として「派遣」を考えている方はぜひ参考にしてください。

 

保育士派遣とは

保育士派遣は、多様な働き方の一つとして注目されています。その基本的な仕組みと特徴を理解することが、適切な選択をするための第一歩です。

保育士派遣とは、派遣会社(人材派遣会社)に登録・雇用された保育士が、派遣会社と契約を結んでいる保育施設で働く形態を指します。通常の正規雇用と大きく異なるのは、雇用主が派遣会社であり、実際に業務を行う場所(保育園や幼稚園など)とは直接の雇用関係がないという点です。

派遣社員として働く場合、基本的には派遣会社と雇用契約を結び、その派遣会社から給与が支払われます。派遣先となる保育施設は、派遣会社に対して派遣料を支払う形になります。

 

保育士派遣のメリット

保育士として派遣で働くことには、様々なメリットがあります。自分のキャリアプランやライフスタイルに合わせて、これらのメリットを活かせるかどうかを検討してみましょう。

 

1. 自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる

派遣という働き方の最大の魅力は、自分の生活リズムや家庭の状況に合わせて働く時間や場所を選べることです。育児や介護などと両立したい方、学業と並行して働きたい方など、様々なライフステージにある保育士にとって、柔軟な働き方を実現できる選択肢となっています。

正社員として働く場合に比べて、勤務時間や日数、勤務地などを自分の条件に合わせて選びやすいという特徴があります。

 

2. 多様な保育現場を経験できる

派遣として働くと、様々な保育施設で経験を積むことができます。それぞれの園の方針や保育スタイル、環境が異なりますので、短期間で多様な経験を積むことが可能です。これは自分の保育観を広げ、スキルアップにつながる貴重な機会となります。

特に若手の保育士にとっては、将来的にどのような保育環境で働きたいかを見極めるための経験期間としても活用できます。

 

3. 給与面での優位性

一般的に、派遣保育士は正規雇用の保育士と比較して時給換算で高い傾向があります。もちろん、地域や施設によって異なりますが、時給1,300円〜1,800円程度の案件も珍しくありません。短時間でも効率的に収入を得たい方には魅力的な選択肢と言えるでしょう。

また、派遣会社によっては交通費の全額支給や各種手当など、福利厚生面でもさまざまな特典を用意している場合があります。

 

4. キャリアパスの一つの選択肢として

派遣での勤務経験は、保育士としてのキャリア形成においても一つの選択肢となります。様々な現場で経験を積むことで、自分の適性や希望する環境が明確になるケースも多いです。

なお、派遣社員から正社員への転換を希望する場合には、「紹介予定派遣」という制度を利用するケースがあります。これは、一定期間派遣として働いた後、双方の合意があれば直接雇用に切り替わる制度で、法律に基づいた正式な手続きが必要となります。通常の派遣契約では、派遣先企業による直接雇用の申し出には一定の制限があるため、事前に派遣会社に確認することが重要です。

 

保育士派遣のデメリット・注意点

派遣として働くことにはメリットだけでなく、いくつかの注意点やデメリットもあります。自分のニーズや優先事項と照らし合わせて、慎重に判断することが大切です。

 

1. 雇用の安定性と福利厚生

派遣の最大のデメリットは、契約期間が限られている点です。通常、派遣契約は3ヶ月〜1年程度で更新する形となるため、長期的な安定を求める方には不安要素となるかもしれません。

また、正社員に比べると退職金や昇給、各種保険の待遇面で差がある場合があります。ただし、派遣会社によっては社会保険完備、有給休暇付与などの福利厚生を充実させているところも増えていますので、選ぶ会社によって大きく異なります。

 

2. 職場への所属感の違い

派遣という立場上、職場のチームの一員としての所属感を得にくいケースもあります。職員会議や園内研修に参加できない、園の方針決定に関われないなど、正規職員とは異なる扱いを受ける場合があります。

ただ、最近では派遣社員も含めて全ての職員を平等に扱う保育施設も増えてきており、このような課題は徐々に解消されつつあります。

 

3. キャリア形成における考慮点

長期的なキャリア形成を考えた場合、派遣だけでは園での役職に就くなどのキャリアアップが難しい場合があります。また、頻繁に職場が変わることで、一つの施設で深く保育に関わるという経験が得られにくいというデメリットもあります。

自分のキャリアプランをしっかりと描いた上で、派遣という選択が長期的にも適しているかを判断することが重要です。

 

保育士派遣が向いている人・向いていない人

派遣という働き方は、全ての人に適しているわけではありません。自分の性格や価値観、キャリア目標に合った選択をするために、向いている人とそうでない人の特徴を比較してみましょう。

 

保育士派遣が向いている人

保育士派遣が向いていない人

ライフワークバランスを重視したい方

長期的な雇用の安定を最優先する方

短期間で様々な保育現場を経験したい方

一つの園で腰を据えて保育に取り組みたい方

ブランクがあり、少しずつ仕事に復帰したい方

園の中核として方針決定などに関わりたい方

子育てや介護など、家庭との両立を図りたい方

キャリアラダーに沿った昇進を目指す方

高時給を希望する方

退職金など長期的な福利厚生を重視する方

様々な経験を通じて自分に合った職場を探したい方

 

 

この表を参考に、自分自身の優先事項や将来のビジョンと照らし合わせて検討してみましょう。

 

保育士派遣で成功するためのポイント

派遣として働くことを決めた場合、より良い経験とキャリア構築のために押さえておきたいポイントがあります。これらの要素に注意を払うことで、派遣という働き方をより充実したものにすることができます。

 

1. 信頼できる派遣会社選び

派遣として働く際に最も重要なのは、良い派遣会社を選ぶことです。株式会社明日香のような保育士専門の派遣会社は、保育業界に特化したノウハウを持っているため、保育士の希望に沿った条件の職場を紹介してくれる可能性が高くなります。

派遣会社選びのポイントは次のとおりです。

 

  • 保育業界への知識・経験が豊富か
  • 担当コーディネーターの対応は丁寧か
  • 条件に合った求人を多く扱っているか
  • 福利厚生や研修制度は充実しているか
  • トラブル時のサポート体制はあるか
     

2. 職場とのコミュニケーション

派遣として働く場合、短期間で職場に馴染み、チームの一員として活躍することが求められます。積極的にコミュニケーションを取り、園の方針や既存のルールを理解するよう心がけましょう。

また、分からないことがあれば、遠慮せずに質問することも大切です。「派遣だから」と遠慮せずに、保育の専門家として対等に意見交換できる関係を築くことが理想的です。

 

3. スキルアップの継続

様々な園で経験を積むことはスキルアップの機会ですが、それに加えて自己研鑽も欠かせません。派遣会社が提供する研修や、外部の勉強会などに積極的に参加して、常に最新の保育知識や技術を身につけるよう努力しましょう。

株式会社明日香では、派遣社員向けの定期的な研修プログラムを提供しており、キャリアアップを目指す保育士をサポートしています。

 

保育士派遣、実際どうなの

「保育士の派遣って実際どうなの?」という問いに対する答えは、一人ひとりの状況や価値観によって異なります。ライフスタイルを優先したい方、多様な経験を積みたい方にとっては理想的な選択肢となる一方、長期的な安定やキャリア形成を重視する方には検討すべき点もあります。

保育士派遣の主なメリットとデメリットを改めて整理すると、次のようになります。

メリット

デメリット

柔軟な働き方が可能

契約期間が限定的

多様な保育現場での経験

職場への所属感が得にくい場合も

時給が比較的高い

長期的なキャリア形成に制約も

様々な保育スタイルを学べる

正社員に比べ福利厚生面で差がある場合も

 

大切なのは、自分のライフプランやキャリアプランを明確にした上で、それに合った働き方を選ぶことです。派遣という働き方が自分に合っているかどうかを見極め、もし選択するのであれば、良い派遣会社を選んで充実した保育士生活を送りましょう。

 

株式会社明日香の「ずっと保育士」では、保育士一人ひとりのライフスタイルや希望に合わせた働き方を提案しています。保育士としての経験やスキルを活かせる環境で、あなたらしく働きませんか?保育士派遣についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

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