2026.06.15
ニュースリリース
株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/ )が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、少子化時代における保育人材確保の構造的課題を多角的に分析した「保育人材白書 2026 ~少子化時代の保育キャリア~」を発行いたしました。

わが国の出生数は2024年に約68.7万人まで減少し、合計特殊出生率も1.20と過去最低を更新しています。一方で、2025年4月施行の育児・介護休業法改正や、2026年度から本格実施予定の「こども誰でも通園制度」など、保育を取り巻く制度は大きな転換期を迎えています。
こうした変化に伴い、保育サービスの利用形態は多様化しつつあり、従来の「フルタイムでの長時間利用」だけでなく、短時間利用・スポット利用・園外での子育て支援・訪問型保育といった、多様な形態でのニーズが顕在化しつつあります。
保育士登録者数は約179万人にのぼる一方、保育現場で従事しているのは約68万人にとどまり、「潜在保育士」は約111万人と推計されています。この数字は、人材の絶対的な不足ではなく、「働ける条件と必要とされる場のずれ」という構造的なミスマッチを物語っています。
本白書は、現役保育士・潜在保育士・求職経験者への大規模調査と既存統計・制度分析を組み合わせ、保育人材不足の要因を解き明かしたものです。あわせて、認可保育所から院内・企業内保育、子育て支援拠点、訪問型保育まで、多様な保育・子育て支援の現場を運営してきた明日香の実績を踏まえ、2026年以降の保育人材戦略として5つの具体的な提言を行っています。
本白書は、株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」が実施しており、株式会社IDEATECHが提供するリサーチマーケティング「リサピー®」の企画によるインターネット調査形式で実施された2つの大規模調査に基づいています。
なお、本白書には、子ねくとラボがこれまでに実施した保護者向け・学生向け・園関係者向けの各種定点調査の結果も補助データとして組み込まれています。
本白書は、以下のURLより無料でダウンロードいただけます。
https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/p6aorjnJqR/s-1x1_49ac6ca6-d5b4-4d1a-97bc-dbb2298a9468.pdf
保育士登録者数は約179万人に対し、保育現場で従事している保育士数は約68万人にとどまっており、従事していない者は111万人程度に上ります。保育士資格保有者が保育職への就業を希望しない理由は「賃金が希望と合わない」(47.5%)が最多で、「他職種への興味」(43.1%)、「責任の重さ・事故への不安」(40.0%)が続きました。

現役保育士に現在の働き方において課題だと感じていることを尋ねたところ、「給与が低い」(38.0%)と「労働時間が長い」(37.0%)がほぼ同水準で並びました。3位には「キャリアアップの機会が少ない」(29.6%)が挙げられています。
この結果は、現役保育士の定着を図るには「賃金の改善だけ」「労働時間の短縮だけ」では不十分であり、両面を同時に改善する必要があることを示しています。

現役保育士が今後希望する働き方として、「正規職員(フルタイム)」が64.8%で最多となった一方、「正規職員(短時間勤務)」も25.0%と、約4人に1人が短時間正規の希望を持っていることが分かりました。
ライフステージやキャリアプランによって希望する働き方が変化することを示しており、画一的な雇用モデルの限界が浮かび上がりました。

復職に関心がある潜在保育士に対し、どのような条件であれば復職を検討するかを尋ねたところ、「短時間勤務が可能であれば」が51.2%と最も多く、「給与が改善されれば」(43.9%)、「柔軟な勤務時間が選べれば」(43.9%)が同率で続きました。
潜在保育士の約44.1%が復職に関心を示しており、条件次第では戻る意思を持つ層が一定数存在することが明らかになりました。

「こども誰でも通園制度」の本格実施を控え、保育人材が活躍する場は園内から地域へと広がりつつあります。
保育士として保育所以外の場所で働くことについて、現役保育士の88.8%が関心を示し、具体的には「一時預かり施設」(54.2%)、「子育て支援センター」(39.6%)、「放課後児童クラブ」(30.2%)への関心が高いことが分かりました。

直近1年以内にWebやAI等で保育業界の求人を探した経験がある保育士に調査を行ったところ、95.3%が生成AI(ChatGPTやGeminiなど)に相談や助言を求めた経験が「ある」と回答しました。生成AIを活用した求人探しは、もはや例外的な行動ではなく標準的な情報収集手段となっています。
さらに、生成AIで知りたい情報として最も多く挙がったのは「職場の雰囲気や働きやすさ」(52.3%)であり、「給与・待遇」(49.5%)を上回りました。求職者が最も知りたいのは、数値だけでは伝わりにくい「現場の実態」です。

本白書では、第三部において、保育人材が「集まり」「定着し」「移れる」仕組みを構築するための5つの提言を行っています。
提言1:ライフステージに応じて働き方を選べる雇用モデルの構築 育児期には短時間勤務、子どもの成長後にはフルタイム、経験を積んだ後には管理職や専門職へとキャリアアップを、といったように、ライフステージやキャリアプランに応じて働き方を柔軟に変えられる「辞めなくてもよい雇用サイクル」の創出。
提言2:地域全体での保育人材配置モデルの整備 保育所だけでなく、一時預かり施設・子育て支援センター・放課後児童クラブなど、地域全体で人材を配置する仕組みづくり。
提言3:給与・働き方の両面から待遇改善を進める 事業者と行政の連携による、短時間勤務者や復職者にも公平に届く待遇改善の設計と透明性の確保。
提言4:子どもと向き合う時間を確保する仕組みづくり ICTの段階的導入による事務負担軽減と、動画を活用した短時間の振り返りを日常化する「学び合いの仕組み」の整備。
提言5:求職者に届く・伝わる採用情報の整備 公式サイトに、給与や休日といった基本条件に加え、職場の雰囲気・育成体制・キャリアパスといった定性的な情報を具体的に発信。
本白書は、以下のURLより無料でダウンロードいただけます。
https://storage.googleapis.com/studio-design-asset-files/projects/p6aorjnJqR/s-1x1_49ac6ca6-d5b4-4d1a-97bc-dbb2298a9468.pdf
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