保育のコラム

保育士が20代で転職を考えるのは早い?本当に転職できるの?

2021/02/24

私は今24歳で、保育士として働き初めて2年目です。

今の保育園の給料や待遇、残業や持ち帰り仕事の多さなどで体力的、精神的に辛く、転職を考えています。

しかし、転職について調べてみると「同じ職場で少なくとも3年は働かないと転職に影響する」という言葉をよく目にします。やはり24歳で転職を考えるのは早すぎるのでしょうか?やはり、転職先からみたら悪い印象になってしまうのでしょうか?

そんな事はありません。転職に時期は関係ありませんし、自分が「転職したい」と思った時期こそが転職タイミングです。

20代は「どうにでもなる!」と思ってずっしり構えていい年齢ですよ。

そうなのですね。ただ、やはり本当に20代で、2年ちょっとで保育園を辞めて転職して、本当に希望の転職ができるのか不安があります。

わかりました。今回は20代の転職事情について解説していきますね。ぜひ、これからの転職に役立ててください。

ありがとうございます。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

保育士が20代で転職するのは早すぎる?

20代の転職が早すぎるか、ということについては人それぞれ色々な価値観があるため、一概には言い切れません。 ただ、女性は結婚や出産などライフステージが変わることが多く、そのイベントの多くが20代から始まるということを考えたときに、キャリアの決断を早くすることで、30代以降を見据えた戦略的なキャリア形成を考えているということも確かです。 では、実際に社会全体を見たときに20代の女性の転職率はどのようになっているのか見てみましょう。

表1:年齢と転職率(女性)

年齢

転職率

20歳〜24歳

11.9%

25歳〜29歳

15.9%

参考元:平成29年度の厚生労働省の年齢階級別転職入職率のデータ

だいたい1割強程度が転職しているということになるのでしょうか。想像よりも少ない気がします。

そうでしょうか?

全業種のデータなので、保育士の場合を一概に言えるわけではありませんが、全職種でも25%の人が20代で転職しているというのは少ないとは思いません。

先ほども言いましたが、女性はライフステージが変わってもキャリア形成をしたいと考えた場合、どうしても30代前半までに自分自身の今後の進むべき道をある程度決定していなければ、不安になると思います。

転職するということは、少なからず「今のままでは今後のキャリアに良くない」と感じているということです。

考えもなく転職するのはお勧めしませんが、自分なりの考えがしっかりあって、その実現のために動くのであれば、早く動き出すことは決して悪いことではありません。

「まだ3年も経っていないのに…」と思われたりしませんか?

そう思われることもあるかもしれませんが、その疑問にしっかり答えるだけの信念があれば問題ないと思います。

特に新卒で就職した場合、社会の現実を知る前に選んだ職場なので、働くうちに自分の置かれている環境が将来につながらないなど、判断ができるようになるものです。

納得させる信念ですね。

ちなみに他の20代で転職を考えている人の転職理由ってどんなことを考えている人が多いのですか?

そうですね。では20代の保育士の転職理由について、どのような方が多いのかまとめてご紹介しますね。

20代保育士の転職理由

20代の保育士の転職理由に多いものを挙げてみます。

・賃金が低い上に、残業代の支給もなく、雑用を全て押し付けられており、将来的に続けていくことができない。 ・職場の人間関係が悪く精神的に追い詰められてしまっている ・研修などのスキルアップに否定的な職場で、保育スキルが上がると思えない ・キャリアプランが全くなく、10年続けても主任保育士などの役職になれない ・常に人が入れ替わる職場で、ベテラン保育士など先輩から学べることが少ない ・妊娠したベテランの先輩保育士が退職に追い込まれ、この保育園で貢献しても将来的に退職に追い込まれるという現実を知ってしまった。

何事も続けることが大事、ということはもちろん一理ありますが、個々の事情を伺うと、転職もやむなしと思う理由ばかりです。

女性が今後のキャリアを考えた場合、やはり20代は土台を築くための限られた時間になります。今後のキャリア形成を見通せない場合、転職も視野に入れることは決して早すぎるということではないと思います。

20代の保育士の求人は多く売り手市場

転職をする場合、20代でまだ経験も浅いのですが応募先は多かったりするのですか?

今、保育士は売り手市場です。その中でも、2年程度の経験がある方は、多くの保育園がぜひ欲しいと求めている人材になります。

というのも、採用する保育園は今後少しでも長く働いてくれる可能性のある人材を採用しようと考えますし、若く体力のある保育士はぜひとも活躍して欲しいのです。また、2年保育士を経験していることから、基本的な保育士の仕事の流れは理解していると考えられ、即戦力としてポジションを用意できるというのも採用したい要因です。

すぐやめる人だ・・とか思われたりしませんかね?

全くないわけではありませんが、心配するほどでもありません。

例えば転職を1〜2年の間に繰り返していた場合にはそう思われる園もあるかもしれませんが、いずれにしても保育士は今現在全く足りていないのが現状なので、しっかりと転職して頑張りたいという意志を伝えることができれば全く問題ありません。

20代での転職で注意すべき3つのポイント

20代での転職は若さという武器があるが故に、基本的に求人も多く、売り手市場なため他の年代に比べて転職しやすい時期と言えます。

同時に若さという未熟さに中途半端さや「またすぐ辞めてしまうのではないか?」不安を感じてしまわれやすいという特徴があります。

そのため、いかにこの採用担当者が20代転職者に感じる不安を面接などで払拭できるかどうかが注意すべきポイントです。

ポイント1:結婚や出産予定が直近で無いことをアピール!

保育園は出来るだけ長く働いてくれる方を採用したいと思っています。

就職面接において結婚や出産予定について確認することは、法律上禁止行為です。

しかし、実際に長く働いてもらいたいという思いから、この辺りのプライベートな予定を聞きたいというのも採用側の本音です。

実際に結婚予定や出産予定があることは悪いことではありません。

それを踏まえた上で、キャリア形成についてどのように考えているのか、結婚後も仕事を続けるつもりであるのか、出産後も仕事を続ける予定であるのかなど、将来にわたって応募した保育園に貢献するつもりであることをアピールするということは有効です。

ポイント2:すぐに辞めたり、転職したりしないことをアピール!

面接では、転職理由などを正しく述べたとしても、それは一方的な意見でしかありません。

そのため、採用する保育園からすると、どうしても「ウチでも何か条件が違えばやめてしまうのでは?」と疑心暗鬼になる気持ちもあるということをまずは受け止めましょう。

その上で、信頼してもらうためにはどうするか、ということです。

やむ終えずやめなければならなかったことに加え、これまで辛抱強く取り組んできたこと、すぐに投げ出してしまう癖があるわけではないことなどを具体的エピソードを加えてアピールしましょう。

ポイント3:転職理由や志望動機はしっかりと!

曖昧な転職理由や志望動機は相手に不信感を与えます。

特に転職理由について曖昧だと、何か隠し事があるのではないかという懸念を持たせてしまいます。

ただ、多くの人はあやふやにしようとしているわけではなく、緊張から舞い上がってしまい、うまく説明できなくなることの方が多いと言えます。

そこで大切なのが「準備」です。

転職動機や志望理由など、あらかじめ聞かれることが想定される質問については、準備し、何度か口に出して説明できるようにしておくと、いざという時にも安心です。

転職理由はしっかりと準備しておくことが大切!しっかりアピールすれば転職に年代は関係ない!

20代でも転職を考えるのが早いわけではないということで安心しました。

それよりも、自分のキャリアをきちんと考えて動くということが大切なんだなと思いました。

そうですね。転職は早い遅いは特に重要ではありません。

なぜ今転職が必要なのか、今後をどう考えているのか、現時点のあなたの考え方や今の時点でやれることをちゃんとやっている人なのかどうかが面接で判断されることです。

今の職場では金銭面、体力面、精神面など続かないとお考えなのであれば、どういう職場なら続くのか、またどういう職場で自分を伸ばしていきたいのか、しっかり言葉で伝えられるように考え、転職活動に臨めば、きっと望む職場に出会えると思いますよ。

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