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【2025年版|外国籍園児受け入れの最前線】97.2%が、外国籍園児の保育に難しさを実感、2024年比1.1ポイント増 食の好みから宗教まで、広がる「多文化共生保育」の課題

2025.05.30

ニュースリリース

〜外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修を求める声多数〜

 株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)が運営する子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」は、外国籍園児を保育した経験がある保育士108名を対象に、【2025年版】外国籍園児への保育課題に関する定点調査を実施しましたので、お知らせいたします。

 なお、本調査では、2024年版の同内容調査(※1)と比較して発表いたします。


本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/43LAgym


■調査概要

※1|【2024年版】外国籍園児への保育課題に関する定点調査:2024年5月17日〜同年5月20日|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000043389.html

※2|合計を100%とするため、一部の数値について端数の処理を行っております。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がございます。


≪利用条件≫


■97.2%が、「外国籍園児の保育」に難しさを実感、2024年比1.1ポイント増

「Q1.あなたは、外国籍園児の保育に関して、難しさを感じたことがありますか。」(n=108)と質問したところ、「かなりある」が54.6%、「ややある」が42.6%という回答となりました。

<2025年(n=108)>

<2024年(n=104)>

■外国籍園児の保育に関する課題、2024年に続き「指示が伝わらない」が最多

 Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q2.具体的に、どのような点に難しさを感じますか。(複数回答)」(n=105)と質問したところ、「指示が伝わらない」が50.5%、「話しかける言語が分からない」が47.6%、「保護者との連携が取れない」が47.6%という回答となりました。

<2025年(n=105)>

<2024年(n=100)>

■「友達とのトラブルがあった時に細かいことまで伝えづらい」や「母国語も身についていない場合、翻訳機など使っても通じない」などの声も

 Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、難しさを感じる点があれば教えてください。(自由回答)」(n=104)と質問したところ、「友達とのトラブルがあった時に細かいことまで伝えづらい」や「母国語も身についていない場合、翻訳機など使っても通じない」など61の回答を得ることができました。

<2025年(n=104):自由回答・一部抜粋>

<2024年(n=99):自由回答・一部抜粋>

■91.7%が、外国籍園児の保育に「文化の違いを感じたことがある」と回答、2024年より5.2ポイント高い結果に

 「Q4.あなたは、外国籍園児の保育に関して文化の違いを感じたことがありますか。」(n=108)と質問したところ、「かなりある」が45.4%、「ややある」が46.3%という回答となりました。

<2025年(n=108)>

<2024年(n=104)>

■文化の違いを感じた場面、「日本食の味付けに慣れていない」「宗教の都合で食べられないものがある」「化粧やピアスをしている」が上位

 Q4で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q5.具体的にどのような場面で文化の違いを感じましたか。(複数回答)」(n=99)と質問したところ、「日本食の味付けに慣れていない」が44.4%、「宗教の都合で食べられないものがある」が39.4%、「化粧やピアスをしている」が32.3%という回答となりました。

<2025年(n=99)>

<2024年(n=90)>

■「宗教食の種類の多さ」や「体調不良の捉え方が違う」などの場面も

 Q5で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q6.Q5で回答した以外に、文化の違いを感じた場面があれば教えてください。(自由回答)」(n=97)と質問したところ、「宗教食の種類の多さ」や「体調不良の捉え方が違う」など53の回答を得ることができました。

<2025年(n=97):自由回答・一部抜粋>

<2024年(n=88):自由回答・一部抜粋>

■54.6%が、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修への「参加経験なし」、2024年から4.1ポイント減少

 「Q7.あなたは、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修に参加したことがありますか。」(n=108)と質問したところ、「ある」が45.4%、「ない」が54.6%という回答となりました。

<2025年(n=108)>

<2024年(n=104)>

■69.5%が、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修への参加を希望

 Q7で「ない」と回答した方に、「Q8.あなたは、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修が欲しいと思いますか。」(n=59)と質問したところ、「非常にそう思う」が18.6%、「ややそう思う」が50.9%という回答となりました。

<2025年(n=59)>

<2024年(n=61)>

■外国籍園児の文化の違いを学ぶ研修を求める理由、「色々な関わり方の例を知りたい」や「自分ではどう学んだらいいかわからない」など

 Q8で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q9.あなたが、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修が欲しい理由を教えてください。(自由回答)」(n=41)と質問したところ、「色々な関わり方の例を知りたい」や「自分ではどう学んだらいいかわからないから」など29の回答を得ることができました。

<2025年(n=41):自由回答・一部抜粋>

<2024年(n=46):自由回答・一部抜粋>

■60.2%が、日本の文化を正しく伝える研修への「参加経験なし」、2024年から6.1ポイント減少

 「Q10.あなたは、日本の文化を正しく伝える研修に参加したことがありますか。」(n=108)と質問したところ、「ある」が39.8%、「ない」が60.2%という回答となりました。

<2025年(n=108)>

<2024年(n=104)>

■60.0%が、日本の文化を正しく伝える研修への参加を希望

 Q10で「ない」と回答した方に、「Q11.あなたは、日本の文化を正しく伝える研修が欲しいと思いますか。」(n=65)と質問したところ、「非常にそう思う」が12.3%、「ややそう思う」が47.7%という回答となりました。

<2025年(n=65)>

<2024年(n=69)>

■日本の文化を正しく伝える研修を求める理由、「自分で伝えられるスキルが欲しい」や「外国人向けに対してだけではなく、日本人の子供に向けて伝えていける糧になる」など

 Q11で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q12.日本の文化を正しく伝える研修が欲しい理由を教えてください。(自由回答)」(n=39)と質問したところ、「自分で伝えられるスキルが欲しいから」や「外国人向けに対してだけではなく、日本人の子供に向けて伝えていける糧になるので」など23の回答を得ることができました。

<2025年(n=39):自由回答・一部抜粋>

<2024年(n=42):自由回答・一部抜粋>

■まとめ

 今回は、外国籍園児を保育した経験がある保育士108名を対象に、【2025年版】外国籍園児への保育課題に関する定点調査を実施しました。

 まず、97.2%(2024年比1.1ポイント増)が、「外国籍園児の保育」に難しさを感じており、具体的な課題としては、2024年に続き「指示が伝わらない」(50.5%)が最多となりました。また、2024年より5.2ポイント高い91.7%が、外国籍園児の保育に「文化の違いを感じたことがある」と回答しており、文化の違いを感じた場面として、「日本食の味付けに慣れていない」(44.4%)や「宗教の都合で食べられないものがある」(39.4%)、「化粧やピアスをしている」(32.3%)を挙げています。さらに、外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修への参加経験がない保育士は54.6%(2024年比4.1ポイント減)で、うち69.5%が、文化の違いを学ぶ研修への参加を希望していることが分かりました。

 今回の調査では、多くの保育士が外国籍園児の保育において言語や文化の違いによる難しさを感じながらも、「国籍の違いに関係なく、すべての子どもに十分な保育を行いたい」という強い思いを抱いていることが明らかになりました。グローバル化が進み外国にルーツを持つ子どもたちが増える中、保育現場では多様性を認め合い、互いの文化を尊重するインクルーシブな環境づくりが求められています。とりわけ、保育士自身が異文化理解を深め、同時に自国の文化への理解を高める研修を充実させることが、文化の架け橋となる保育を実現するために欠かせません。こうした取り組みを通じて、多様な背景を持つ子どもたちが安心して学び育つ場を提供していくことが重要です。


本調査のダウンロードはこちら:https://bit.ly/43LAgym


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