新着情報

【常勤保育士の新しい働き方「週4日制」】 6割以上が「週4日制」を希望、そこで求める条件とは?

2023/07/03
ニュースリリース

【こども家庭庁|保育士「週4日勤務」を常勤認定】「週4日制」になることで、「疲労やストレス解消」や「自分の時間が取れる」ことに期待

 

 子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)は、常勤保育士102名を対象に、常勤保育士の「週4日制」に関する意識調査を実施しましたので、お知らせいたします。

 

■調査サマリー
常勤保育士の「週4日制」に関する意識調査
■調査概要

調査概要:常勤保育士の「週4日制」に関する意識調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2023年6月9日〜同年6月10日

有効回答:常勤保育士102名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

 

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://konnect-labo.jp/

 

■常勤保育士の62.8%が、「週4日制」がある園での勤務を希望

 「Q1.あなたは、「週4日制」がある園とない園では、どちらで働きたいと思いますか。」(n=102)と質問したところ、「週4日制がある園」が47.1%、「どちらかというと週4日制がある園」が15.7%という回答となりました。

Q1

・週4日制がある園:47.1%

・どちらかというと週4日制がある園:15.7%

・どちらでもよい:12.7%

・どちらかというと週4日制がない園:2.9%

・週4日制がない園:14.7%

・わからない/答えられない:6.9%

 

■週4日制がある園で働きたい理由、「休みがきちんと確保できる」が70.3%で最多

 Q1で「週4日制がある園」「どちらかというと週4日制がある園」と回答した方に、「Q2.週4日制がある園で働きたいと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=64)と質問したところ、「休みがきちんと確保できる」が70.3%、「ライフステージに合わせた働き方を選べる」が56.2%、「メリハリをつけて働ける」が34.4%という回答となりました。

Q2

・休みがきちんと確保できる:70.3%

・ライフステージに合わせた働き方を選べる:56.2%

・メリハリをつけて働ける:34.4%

・書類業務を勤務時間内で行える:26.6%

・子どものお迎えが遅い保護者との接点ができる:21.9%

・労働時間が長くなり、1日を通して子どもの様子が見守れる:18.8%

・職員間の意見交換・共有機会が充実している:18.8%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:0.0%

 

■週4日制がある園で働きたい理由、「プライベートが充実できる」や「週5だと体力的にもきつい」などの声

 Q2で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q3.Q2で回答した以外に、週4日制がある園で働きたいと思う理由があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=64)と質問したところ、「プライベートが充実できる」や「週5だと体力的にもきつい」など37の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・31歳:プライベートが充実できる。

・40歳:週5だと体力的にもきつい。

・38歳:週4日の方が5日に比べて体力的に楽そうだから。

・27歳:休みが多くなり、仕事の負担が減りそうだから。

・34歳:自分の時間が持てそう。

・44歳:毎日残業するなら、休みをしっかり確保して、働くときはガッツリ働きたい。

・28歳:子どもとゆっくり関わりたい。

 

■「週4日制」の働き方における懸念点、「給料が少なくなる」が66.7%で最多

 Q1で「どちらかというと週4日制がない園」「週4日制がない園」と回答した方に、「Q4.「週4日制」の働き方における懸念点を教えてください。(複数回答)」(n=18)と質問したところ、「給料が少なくなる」が66.7%、「担任が不在となる日が増えることで、子どもたちが不安になる」が50.0%、「一日の勤務時間が増えても、結局残業は無くならない」が50.0%という回答となりました。

Q4

・給料が少なくなる:66.7%

・担任が不在となる日が増えることで、子どもたちが不安になる:50.0%

・一日の勤務時間が増えても、結局残業は無くならない:50.0%

・職員や保護者との連絡ミスが増える:44.4%

・1日あたりの労働時間が増加する:38.9%

・周りに気を遣って週4日制ができない:38.9%

・職員間の人間関係トラブル:16.7%

・キャリアアップができなくなる:11.1%

・その他:5.6%

・わからない/答えられない:0.0%

 

■「週4日制」の働き方における懸念点、「今以上に給料を減らされると生活が困る」や「連携や子どもたちとの関わりが難しい」などの声

 Q4で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q5.Q4で回答した以外に、「週4日制」の働き方における懸念点があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=18)と質問したところ、「週4勤務は魅力的だが、今以上に給料を減らされると生活が困る」や「担当制の保育をしていると連携や子どもたちとの関わりが難しい」など12の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・29歳:週4勤務は魅力的だが、今以上に給料を減らされると生活が困る。

・57歳:担当制の保育をしていると連携や子どもたちとの関わりが難しい。

・33歳:担任がいない日ができてしまう。

・29歳:週5で働く方から見て、給与などで差がないのであればモチベーションが下がる。

・30歳:収入の減少。

・26歳:給料が減るだけ。

・34歳:無理がある。

 

■「週4日制」の働き方の条件、「給与が少なくならない(現状維持)」が79.4%で最多

 「Q6.あなたは、どのような条件があれば「週4日制」の働き方をしたいと思いますか。(複数回答)」(n=102)と質問したところ、「給与が少なくならない(現状維持)」が79.4%、「週4日勤務変更による追加の残業がない」が56.9%、「休みを取る曜日を選ぶことができる」が51.0%という回答となりました。

Q6

・給与が少なくならない(現状維持):79.4%

・週4日勤務変更による追加の残業がない:56.9%

・休みを取る曜日を選ぶことができる:51.0%

・連続で3日間の休みを取ることができる:31.4%

・キャリアアップに支障がない:24.5%

・副業ができる:21.6%

・その他:1.0%

・わからない/答えられない:4.9%

 

■「週4日制」の働き方の条件、「好きな時間に出勤出来る」や「休みたい日に休める」などの声

 Q6で「わからない/答えられない」以外を回答した方に、「Q7.Q6で回答した以外に、「週4日制」の働き方をしたいと思う条件があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=97)と質問したところ、「好きな時間に出勤出来る」や「休みたい日に休める」など55の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・57歳:好きな時間に出勤出来る。

・44歳:休みたい日に休める。

・28歳:休みが自由に取れる。多く取れる。

・27歳:職員数が増やされてゆとりある保育ができること。

・26歳:職員に均等に仕事が振り分けられる。

・36歳:無理のない人員配置。

・39歳:担任以外の配置。

 

■「週4日制」の働き方に期待すること、6割以上が「疲労やストレスの解消ができる」や「自分の時間が取れるようになる」と回答

 「Q8.「週4日制」の働き方に期待することを教えてください。(複数回答)」(n=102)と質問したところ、「疲労やストレスの解消ができる」が62.7%、「自分の時間が取れるようになる」が61.8%、「気持ちに余裕が生まれる」が54.9%という回答となりました。

Q8

・疲労やストレスの解消ができる:62.7%

・自分の時間が取れるようになる:61.8%

・気持ちに余裕が生まれる:54.9%

・仕事へのモチベーションが上がる:48.0%

・子育てや介護と両立しやすくキャリアの中断を防げる:32.4%

・自己投資に時間を使うことができる:26.5%

・子どもと関わる時間が増し、従来とは異なる保育経験が積める:19.6%

・保護者と関わる時間が増し、保護者支援の充実を図れる:11.8%

・その他:0.0%

・特にない:1.0%

・わからない/答えられない:1.0%

 

■週4日制となったときの休みの時間の使い方、約7割が「自分の趣味に時間を使う」と回答

 「Q9.あなたが、もし今、週4日制を使えるとしたら、どのようなことに休みの時間を使いたいですか。(複数回答)」(n=102)と質問したところ、「自分の趣味に時間を使う」が70.6%、「何もしない日を作る」が57.8%、「家族とゆっくり会話をする」が54.9%という回答となりました。

Q9

・自分の趣味に時間を使う:70.6%

・何もしない日を作る:57.8%

・家族とゆっくり会話をする:54.9%

・勉強や運動などの自己投資をする:26.5%

・親元に帰省をする:17.6%

・その他:2.0%

・わからない/答えられない:1.0%

 

■まとめ

 今回は、常勤保育士102名を対象に、常勤保育士の「週4日制」に関する意識調査を実施しました。

 

 まず、6割強の常勤保育士が「休みがきちんと確保できる」などの理由から、「週4日制」がある園で働きたいと回答しました。更に、「給与が少なくならない(現状維持)」という条件であれば、約8割の常勤保育士が「週4日制」の働き方をしたいと思っていることがわかりました。また、週4日制の働き方として、「疲労やストレスの解消」や「自分の時間の確保」に期待する声が多く挙がりました。

 

 東京都の調査(令和元年5月|※1)によると、保育士が退職する理由として「人間関係」「給料の安さ」に続き、「仕事量が多い」「労働時間が長い」が上位に挙がっています。休暇の取りづらさやリフレッシュが不完全な状況は、保育の質低下と人材不足を招き、最終的には子どもたちに影響を及ぼす恐れがあります。今年4月、こども家庭庁は、保育士確保を円滑に行う観点から、保育士の「週4日勤務(※2)」を常勤と認める通知をしましたが、本調査においても、「週4日制」という働き方を魅力的と捉える保育士が一定数いることから、保育園側が勤務形態の選択肢を広げることも、保育の質向上と保育士の人材不足解消を推し進める効果的な手段になり得ると考えられます。「保育士の働き方改革」に今後注目です。


 

※1|東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査」(令和元年5月):https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/21/backdata/01-01-02-62.html

※2|【こども家庭庁 令和5年4月21日通知文より抜粋】

最低基準における定数上の保育士について、「常勤の保育士」とは、次に掲げる者をいい、「短時間勤務の保育士」とは次のいずれにも該当しない者をいうものとする。

 ① 当該保育所等の就業規則において定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数(1か月に勤務すべき時間数が120 時間以上であるものに限る。)に達している者 

 ② 上記以外の者であって、1日6時間以上かつ月20日以上勤務するもの 

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/2d238764/20230401_policies_hoiku_13.pdf