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【ChatGPT×保育調査】保育へのChatGPT活用、保護者はどう感じる? 86.9%が「ChatGPTによる保育の質や保護者・家庭への支援向上」に期待

2023/06/09
ニュースリリース

〜ChatGPTを活用して自動化したい保育業務、「延長保育料等の支払い」や「保育士の業務書類作成」など〜

 

 子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)は、保育園に子ども(0歳から小学校入学前まで)を預けており、ChatGPTを利用した経験がある保護者107名を対象に、ChatGPTと保育の質に関する意識調査を実施しましたので、お知らせいたします。

 

■調査サマリー

ChatGPTと保育の質に関する意識調査

▼本調査のレポートダウンロードはこちら

https://www.g-asuka.co.jp/web/pdf/2306-01.pdf


 

■調査概要

調査概要:ChatGPTと保育の質に関する意識調査

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2023年5月19日〜同年5月22日

有効回答:保育園に子ども(0歳から小学校入学前まで)を預けており、ChatGPTを利用した経験がある保護者107名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

 

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://konnect-labo.jp/

 

■約9割の保護者が「保育へのChatGPT活用で、保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と回答

 「Q1.あなたは、保育にChatGPTが活用されることによって、保育の質や保護者・家庭への支援が向上すると思いますか。」(n=107)と質問したところ、「非常にそう思う」が43.0%、「ややそう思う」が43.9%という回答となりました。

Q1

・非常にそう思う:43.0%

・ややそう思う:43.9%

・あまりそう思わない:8.4%

・全くそう思わない:0.9%

・わからない/答えられない:3.7%

 

■ChatGPT活用に期待していること、「保育士ごとの知識の偏りや経験不足を補うことが出来る」が58.1%で最多

 Q1で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に「Q2.ChatGPT活用のどのような部分に期待しているのか教えてください。(複数回答)」(n=93)と質問したところ、「ChatGPTで保育計画が作成されることで、保育士ごとの知識の偏りや経験不足を補うことが出来る」が58.1%、「ChatGPT活用により情報に基づいた保育計画が作成され、より信頼性のある保育が提供される」が51.6%、「事務作業が効率化されることで保育士の人手不足が解決される」が50.5%という回答となりました。

Q2

・ChatGPTで保育計画が作成されることで、保育士ごとの知識の偏りや経験不足を補うことが出来る:58.1%

・ChatGPT活用により情報に基づいた保育計画が作成され、より信頼性のある保育が提供される:51.6%

・事務作業が効率化されることで保育士の人手不足が解決される:50.5%

・事務作業に割く時間が減り、保育士と子どものコミュニケーションが多くなる:36.6%

・保育士から提供される情報や助言の内容に信頼性が増す:29.0%

・子どもが活動の中でChatGPTに触れることで、時代に順応した育ちや教育に繋がる:18.3%

・その他:0.0%

・わからない/答えられない:3.2%

 

■ChatGPT活用で自動化したい保育業務、「延長保育料等の支払い」が77.6%で最多

 「Q3.ChatGPTを活用して、 自動化して欲しい/してほしくないと感じる保育施設の取り組みをそれぞれ教えてください。」(n=107)と質問したところ、保育計画の立案は「自動化して欲しい」が54.2%、保育士の業務書類作成は「自動化して欲しい」が71.0%、連絡帳記入は「自動化して欲しい」が57.0%、子育てに関する相談対応は「自動化して欲しい」が43.9%、子どもの発達記録とその分析は「自動化して欲しい」が57.9%、栄養価管理と献立作成は「自動化して欲しい」が70.1%、延長保育料等の支払いは「自動化して欲しい」が77.6%、という回答となりました。

Q3

 

<保育計画の立案>

・自動化して欲しい:54.2%

・自動化して欲しくない:36.4%

・わからない/答えられない:9.3%

 

<保育士の業務書類作成>

・自動化して欲しい:71.0%

・自動化して欲しくない:24.3%

・わからない/答えられない:4.7%

 

<連絡帳記入>

・自動化して欲しい:57.0%

・自動化して欲しくない:35.5%

・わからない/答えられない:7.5%

 

<子育てに関する相談対応>

・自動化して欲しい:43.9%

・自動化して欲しくない:49.5%

・わからない/答えられない:6.5%

 

<子どもの発達記録とその分析>

・自動化して欲しい:57.9%

・自動化して欲しくない:34.6%

・わからない/答えられない:7.5%

 

<栄養価管理と献立作成>

・自動化して欲しい:70.1%

・自動化して欲しくない:21.5%

・わからない/答えられない:8.4%

 

<延長保育料等の支払い>

・自動化して欲しい:77.6%

・自動化して欲しくない:16.8%

・わからない/答えられない:5.6%

 

■自動化して欲しいと感じる業務、「一般的な事務や経理作業」など

 「Q4.Q3の選択肢以外に、ChatGPTを活用して、 自動化して欲しいと感じる業務があれば自由に教えてください。(自由回答)」(n=107)と質問したところ、「一般的な事務や経理作業」など46の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・35歳:自動化するしないの2択ではなく、ChatGPTで出てきたものに肉付けするとか共存してほしい。

・36歳:一般的な事務や経理作業などはどんどん取り入れて、先生の負担を軽くして欲しいです。

・33歳:適切な動作や行動を教えてほしい。

 

■自動化して欲しくないと感じる業務、「日頃の保育活動」など

 「Q5.Q3の選択肢以外に、ChatGPTを活用して、 自動化して欲しくないと感じる業務があれば自由に教えてください。(自由回答)」(n=107)と質問したところ、「日頃の保育活動」や「子どもの分析や対応などは経験やリアルタイムで判断して欲しい」など48の回答を得ることができました。

 

<自由回答・一部抜粋>

・33歳:日頃の保育活動。

・36歳:子どもの分析や対応などは経験やリアルタイムで判断して欲しい。

・33歳:子どもの状況など。

 

■ChatGPT活用で課題となり得るもの、「子ども一人ひとりへの配慮が欠けてしまう可能性がある」、「保育計画が単調になってしまわないかどうか」など

 「Q6.保育にChatGPTを活用することに課題となり得るものはどういうものだと思いますか。(複数回答)」(n=107)と質問したところ、「子ども一人ひとりへの配慮が欠けてしまう可能性がある」が57.0%、「保育計画が単調になってしまわないかどうか」が49.5%「ChatGPTを上手に活用できる保育士がいない可能性がある」が33.6%という回答となりました。

Q6

・子ども一人ひとりへの配慮が欠けてしまう可能性がある:57.0%

・保育計画が単調になってしまわないかどうか:49.5%

・ChatGPTを上手に活用できる保育士がいない可能性がある:33.6%

・不慣れな保育士の負担が増え、逆に保育の質を下げてしまう可能性がある:32.7%

・ChatGPT導入によって、今行われている保育内容が大きく変わってしまわないかどうか:29.9%

・心を育てるという観点から、人間以外が保育に関与することが不安:28.0%

・AIに業務を移行することで、ちょっとした子どもの変化に気付きにくくなる可能性がある:27.1%

・その他:0.0%

・特にない:6.5%

・わからない/答えられない:2.8%

 

■まとめ

 今回は、保育園に子ども(0歳から小学校入学前まで)を預けており、ChatGPTを利用した経験がある保護者107名を対象に、ChatGPTと保育の質に関する意識調査を実施しました。

 まず、約9割の保護者が、「保育にChatGPTが活用されることによって、保育の質や保護者・家庭への支援が向上する」と回答しました。具体的には、「保育士ごとの知識の偏りや経験不足を補うことができること」、「情報に基づいた保育計画が作成され、より信頼性のある保育が提供されること」などに期待しているようです。また、自動化して欲しいと感じている業務については、「延長保育料等の支払い」や「保育士の業務書類作成」などが挙がりました。一方で、ChatGPTを活用するとしても、感情を伴うコミュニケーションや保育活動については、自動化して欲しくないという本音も明らかとなりました。

 今回の調査では、保育にChatGPTが積極的に活用されることによって、保護者としては、保育の質や保護者・家庭への支援が向上すると考えており、高い期待が寄せられている一面があることが分かりました。しかし、ChatGPTの活用に対する課題も認識しており、自動化を推進したとしても、子ども一人ひとりへの配慮が欠けるような事態にならないことを望んでいることも判明しました。「保育」と「AI」は、従来の考え方からすると混じり合ってはいけないものだったかもしれませんが、急激に変化する情報社会の中で子どもたちの生きる力を育んでいくには、保育士が「人」として果たす役割に加え、時流に合わせた情報・スキルのアップデートが、近い未来に求められる保育の姿なのかもしれません。