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【定点調査】「保育園で社会的な取り組みを行うべき」と考える保護者は約8割!約7割の保護者は、保育園選定基準にも「SDGsへの取り組み」を重要視

2022/12/19
ニュースリリース

~約4割の保護者が、子どもには「幼児教育」よりも「自然体験」派! 「地域社会」に関する取り組みを行う保育園は74.8%〜

 

 子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)は、保育園に子どもを預ける保護者111名を対象に、2022年「保護者におけるSDGsと保育園選定基準」に関する実態調査を実施いたしましたので、お知らせいたします。尚、本調査は2020年に発表した同内容の調査(*)の定点観測調査です。

 

■調査サマリー

 

■調査概要

調査概要:2022年「保護者におけるSDGsと保育園選定基準」に関する実態調査 

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

調査期間:2022年11月17日〜同年11月19日

有効回答:保育園に子どもを預ける保護者111名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

 

*参考|2020年12月17日発表「SDGsと保育に関する意識調査」に関する実態調査|https://www.g-asuka.co.jp/topics/20201217.html

 

≪利用条件≫

1 情報の出典元として「子ねくとラボ」の名前を明記してください。

2 ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記リンクを設置してください。

URL:https://konnect-labo.jp/

 

■保育園で「ノスタルジーを感じさせる取り組みの実施」を希望する保護者、「幼児教育導入」を希望する保護者の2倍以上

 「Q1.あなたは、保育園において自然や地域と関わりノスタルジーを感じさせる取り組みと幼児教育として英語や体操等のカリキュラムを積極的に導入することのどちらを行って欲しいと思いますか。」と質問したところ、2022年(n=111)は「ノスタルジーを感じさせる取り組み(例:芋掘り体験など自然とのふれあいや、地域交流など)」が44.2%、「幼児教育」が18.9%、2020年(n=100)は「ノスタルジーを感じさせる取り組み」が25.0%、「幼児教育」が28.0%という回答となりました。

<2022年(n=111)>

・ノスタルジーを感じさせる取り組み(例:芋掘り体験など自然とのふれあいや、地域交流など):44.2%

・幼児教育:18.9%

・どちらも行ってほしい:27.0%

・特になし:8.1%

・わからない:1.8%

 

<2020年(n=100)>

・ノスタルジーを感じさせる取り組み:25.0%

・幼児教育:28.0%

・どちらも行ってほしい:38.0%

・特になし:3.0%

・わからない:6.0%

 

■​ノスタルジーを感じさせる取り組みを希望する理由として「幼児期の体験は、その後の情緒発達の土台になると思うから」などの声

 Q1で「ノスタルジーを感じさせる取り組み」と回答した方に、「Q2.その理由を教えてください。(自由回答)」と質問したところ、2022年(n=49)は「幼児期の体験は、その後の情緒発達の土台になると思うから」や「自然との触れ合いは子供には必要なこと」、2020年(n=45)は「自分が住んでいる地域のことを学ぶことは大切だと思う」や「自然が少ない都会に住んでいるから」などの回答を得ることができました。

 

<2022年:自由回答・一部抜粋>

・38歳:幼児期の体験は、その後の情緒発達の土台になると思うから。

・35歳:自然との触れ合いは子供には必要なこと。

・39歳:五感を使うから。

・34歳:子供ののびのびとした成長によさそうだから。

・30歳:子供が自然が大好きでお外大好きなので。

・36歳:教育は大きくなっていく過程でいくらでも学べると思っているため。

・35歳:家庭ではなかなか難しいものもあるから。

・35歳:いろんな体験をさせたい。

 

<2020年:自由回答・一部抜粋>

・35歳:自分が住んでいる地域のことを学ぶことは大切だと思う。

・39歳:子供に良いと思われることはドンドン行ってほしいから。

・30歳:昔ながらの教育も必要だけど、今後現代社会に慣れていくための教育も行なってほしいから。

・34歳:お金を出して簡単にできることではないから。

・37歳:勉強ばかりだと、しんどくなりそうなので、子供のウチは伸び伸びして欲しいので。

・36歳:自然が少ない都会に住んでいるから。

 

■7割以上の保育園で、「地域社会」に関する取り組みを実施

 「Q3.あなたのお子さんが通っている保育園では、周辺施設や地域住民との交流など地域社会に関係する取り組みが行われていますか。」と質問したところ、2022年(n=111)は「頻繁に行われている」が36.1%、「年に1・2回程度行われている」が38.7%、2020年(n=100)は「頻繁に行われている」が34.0%、「年に1・2回程度行われている」が48.0%という回答となりました。

<2022年(n=111)>

・頻繁に行われている:36.1%

・年に1・2回程度行われている:38.7%

・行われていない:11.7%

・わからない:13.5%

 

<2020年(n=100)>

・頻繁に行われている:34.0%

・年に1・2回程度行われている:48.0%

・行われていない:12.0%

・わからない:6.0%

 

■地域社会に関係する取り組みとして、「老人ホームも経営している会社なので敬老の日に交流会が行われている」や「芋掘りなど季節に応じたイベントのみ交流がある」など

 Q3で「頻繁に行われている」「年に1・2回程度行われている」と回答した方に、「Q4.その理由を教えてください。(自由回答)」と質問したところ、2022年(n=83)は「老人ホームも経営している会社なので敬老の日に交流会が行われている」や「芋掘りなど季節に応じたイベントのみ交流がある」、2020年(n=61)は「戦争時代を一緒に考える」や「老人施設へ訪問」などの回答を得ることができました。

 

<2022年:自由回答・一部抜粋>

・31歳:老人ホームも経営している会社なので敬老の日に交流会が行われ、勤労感謝の日は近所の会社にお礼の手紙を届けている。

・27歳:芋掘りなど季節に応じたイベントのみ交流があるから。

・38歳:コロナで触れ合う機会が減った。

・36歳:地域のまつりなどに参加している。

・40歳:保育園の方針。

・21歳:沢山活動している様子が写真でアップされているから。

・37歳:昔から存在している保育園なので周辺地域との交流が盛んなようです。

・38歳:地域と交流することでお互いにメリットがあるから。

 

<2020年:自由回答・一部抜粋>

・40歳:戦争時代を一緒に考える。

・34歳:老人施設へ訪問。

・34歳:老人ホームへの慰労訪問、消防署や清掃所の見学。

・35歳:介護施設への訪問。

・38歳:夏祭りや運動会。

 

■保育園で取り組みを希望する内容、前調査同様第1位は「農業・栽培体験」が61.5%

 Q3で「行われていない」と回答した方に、「Q5.今後、あなたのお子さんが通う保育園で取り組んでほしい取り組みを教えてください。(複数選択)」と質問したところ、2022年(n=13)は「農業・栽培体験」が61.5%、「環境保全・省エネルギーにつながる活動」が30.8%、「昔ながらの遊び」が30.8%、2020年(n=100)は「農業・栽培体験」が66.7%、「職業体験」が58.3%、「昔ながらの遊び」が41.7%という回答となりました。

<2022年(n=13)>

・農業・栽培体験:61.5%

・環境保全・省エネルギーにつながる活動:30.8%

・昔ながらの遊び:30.8%

・職業体験:23.1%

・地域住民との交流(ボランティア等):15.4%

・その他:7.7%

 ー36歳:コロナの影響次第

・特になし:15.4%

・わからない:0.0%

 

<2020年(n=100)>

・農業・栽培体験:66.7%

・職業体験:58.3%

・昔ながらの遊び:41.7%

・地域住民との交流(ボランティア等):33.3%

・環境保全・省エネルギーにつながる活動:25.0%

・その他:8.3%

・特になし:0.0%

・わからない:0.0%

 

■「SDGs」について内容も知っている保護者は57.7%、前調査比22.7ポイントアップ

 「Q6.SDGsとは、「持続可能な開発目標」として、国連で決められた国際社会共通の目標です。あなたはSDGsについて知っていますか。」と質問したところ、2022年(n=111)は「名前だけでなく内容も知っている」が57.7%、「名前は知っているが内容は知らない」が25.2%、2020年(n=100)は「名前だけでなく内容も知っている」が35.0%、「名前は知っているが内容は知らない」が35.0%という回答となりました。

<2022年(n=111)>

・名前だけでなく内容も知っている:57.7%

・名前は知っているが内容は知らない:25.2%

・知らない:15.3%

・答えたくない:1.8%

 

<2020年(n=100)>

・名前だけでなく内容も知っている:35.0%

・名前は知っているが内容は知らない:35.0%

・知らない:29.0%

・答えたくない:1.0%

 

■SDGsへの取り組みを、保育園選びの基準の一つにする保護者は約7割

 「Q7.SDGsを掲げる保育園が少しずつ増えてきています。保育園を複数の候補から選ぶ際、SDGsへの取り組みは基準の一つになりますか。」と質問したところ、2022年(n=111)は「なる」が29.8%、「ややなる」が36.9%、2020年(n=100)は「なる」が62.9%、「ややなる」が20.0%という回答となりました。

<2022年(n=111)>

・なる:29.8%

・ややなる:36.9%

・あまりならない:20.7%

・ならない:12.6%

 

<2020年(n=100)>

・なる:62.9%

・ややなる:20.0%

・あまりならない:5.7%

・ならない:11.4%

 

■約8割の保護者が「保育園では社会的な取り組みを行うべき」と回答

 「Q8.保育園では環境問題や地域貢献など社会的な取り組みを行うべきだと思いますか。」と質問したところ、2022年(n=111)は「とても思う」が20.7%、「思う」が55.0%、2020年(n=100)は「とても思う」が22.0%、「思う」が56.0%という回答となりました。

<2022年(n=111)>

・とても思う:20.7%

・思う:55.0%

・あまり思わない:10.8%

・思わない:8.1%

・答えたくない:5.4%

 

<2020年(n=100)>

・とても思う:22.0%

・思う:56.0%

・あまり思わない:19.0%

・思わない:3.0%

・答えたくない:0.0%

 

■理由として「自然の大切さを感じとってほしい」や「これから大人になる子供たちにこそ、環境問題等を知ってほしいから」などの声多数

 Q8で「とても思う」「思う」と回答した方に、「Q9.その理由を具体的に教えてください。(自由回答)」と質問したところ、2022年(n=84)は「自然の大切さを感じとってほしい」や「これから大人になる子供たちにこそ、環境問題等を知ってほしいから」など40の回答を得ることができました。

 

<2022年:自由回答・一部抜粋>

・35歳:自然の大切さを感じとってほしい。

・37歳:これから大人になる子供たちにこそ、環境問題等を知ってほしいから。

・30歳:環境問題を考えることは子供の将来を考えることだから、子供にも学んでほしい。

・31歳:勉強以外の大切な部分だから。

・36歳:保育園に限らず、全員が意識すべき内容だから。

・38歳:未来を自分たちでつくっていく世代だから。

・35歳:小さいときから慣れ親しむべきだと思うから。

・37歳:組織として取り組むことで子どもの意識も変わると思うから。

 

■まとめ

 各所でSDGsが注目されていますが、保育園に子どもを預ける保護者の考えはどうなのでしょうか。SDGsが保育園を選ぶ際にも関係してくるのか、2020年と比較しながら調査しました。

 

 まず、保育園で「ノスタルジーを感じさせる取り組みの実施」を希望する保護者は、「幼児教育導入」を希望する保護者の2倍以上の結果となり、前回の調査と比較すると「ノスタルジーを感じさせる取り組み」が19.2ポイントアップしていることが分かりました。また、前回の調査同様SDGsへの取り組みを保育園選びの基準の一つにする保護者が多く、自分の子どもを預ける保育園には「社会的な取り組み」をしてほしいという希望があることが分かりました。

 

 保護者における「SDGs」への認知度はますます上がっており、子どもにも「小さいときから慣れ親しむべき」という考えの下、SDGsへの取り組み意識が当たり前となる大人になってほしいという親心も伺えました。保育園選びにおいても、SDGsへの取り組みや社会的な取り組みがあることは当たり前となりつつあるようで、選ばれる園となるには、これらの要素が見逃せないポイントの一つと言えるでしょう。

 

 また、上記の通り、「ノスタルジーを感じさせる取り組みの実施」を希望する保護者が増加した背景の一つとして、コロナ禍による活動の制限が考えられます。子どもたちの成長がこういった制限によって影響を受けてしまうのではないかという懸念の裏返しでもあり、「新しい生活様式」の中において本質的に求められている保育のあり方を指し示しているのかもしれません。今後の動向に注目が必要です。

 

■「子ねくとラボ」について


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