保育のコラム

保育士の仕事時間はどれくらいでしょうか?残業や持ち帰り仕事はありますか?

2020/12/17

保育士の仕事に就きたいと思って保育士資格の勉強を始めようと思っているのですが、調べてみると保育士の仕事ってなんか大変そうで、すごく不安です。

実際保育士の仕事って仕事時間や残業、持ち帰り仕事ってどれくらいあるんでしょうか?

これは完全に職場、雇用形態によります。

例えば企業内保育園で働く保育士などは会社の営業時間内で仕事が終わる上、イベントなどもほとんどないので、ほとんど残業や持ち帰り仕事なく働けます。

一方で、その逆のいわゆるブラック保育園と呼ばれる場所もごく少数ですがあります。

そうなのですね。どういった職場、雇用形態を選ぶとそういった失敗が少ないんでしょうか?

求人票に書かれた事だけで判断しないことが大切です。

また各職場、職種の仕事時間や残業、持ち帰り仕事の有無など特徴をある程度把握しておくことも大切です。

今回はそんな保育士の仕事時間について詳しく紹介していきますね!

よろしくお願いします。

“ずっと保育士編集部”

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

一般的な保育園の仕事時間はどれくらい?

保育士の仕事時間について教えてください。

保育士は基本的にシフト制で働くことが多いです。

一般的な保育園の開園時間は朝7時半から夕方18時半までの11時間となっており、朝番、中番、遅番の時間で区切ることが多いようですね。

  • 朝番:7時頃から16時頃まで

  • 中番:8時半頃から17時半頃まで

  • 遅番:10時頃から子どもが帰るまで

朝番や遅番などは固定なのですか?

正職員の保育士の場合は、順番でいろんな時間帯で働くことが多いです。

フルタイムのパートやアルバイト、派遣保育士などの場合は、朝番固定や中番固定など、時間帯が固定されていることも多いです。また、保育士自身が子どもを産み、時短や時間固定を希望した場合には、正職員でも色々なシフトをするのではなく、固定時間で働くこともあるようです。

雇用形態や事情によっても違うということですね。

はい。このほか、延長保育を行なっていたり、24時間保育を行なっている保育園もあるので、その場合はこの時間帯とは限りません。

ただ、時間帯は異なるものの、フルタイムの場合、8時間勤務のシフト制をで運営しているところがほとんどです。

一般的な保育園の残業、持ち帰り仕事はどれくらい?

一般的に保育士はどのくらい残業や持ち帰り仕事をしているんでしょうか?

実は厚生労働省の賃金構造基本統計調査の結果を見ると、保育士の平均残業時間は月に4時間というデータがあります。

えっ、月4時間ですか?ほとんどありませんね。保育士は残業が多いイメージだったのに意外です!

ですが、この調査はあくまで「残業代」が支払われた分の目安なので注意が必要です。

例えば、企業などが行う「みなし残業」の場合はここに含まれません。

みなし残業の場合は、月のお給料に予め所定の金額分の残業代が含まれているので、正当な報酬をもらえるので良いのですが、問題は実態が把握できない「サービス残業」です。保育士のサービス残業については、本当に園によるので一概には言えませんが、酷い園になると一日2時間程度、月40時間を超えるサービス残業をしていることなどもあるそうです。

持ち帰り仕事も残業に含まれるのですか?

持ち帰り仕事は、業務外の時間に行なっている仕事ですので、基本的には残業です。

しかし、実態が把握しづらく、持ち帰り仕事について残業代を支払っている保育園は極めて稀(まれ)です。

そうなのですね!

余談ですが、そもそも持ち帰り仕事があるということ自体が保育業界の問題です。

情報管理に厳しい現代において、保育園の外に仕事を持ち出すことは、たとえ個人情報が含まれていなくても好ましいとは言えません。

昨今では、優良な保育園ほど、保育士の負担や情報漏洩について考慮しており、「持ち帰り禁止」としています。持ち帰り仕事が常態化している園については、労働の面、危機管理の面からも問題があると考えた方が良いいでしょう。

残業や持ち帰り仕事が少ないと言われている職場は?

保育士の中でも、残業や持ち帰り仕事の多い少ないがあるのでしょうか?

はい。残業や持ち帰り仕事については、本当に「園による」としか言えないので、多い少ないはどんな保育園に就職するかで違います。

例えば、次のような保育園は、残業や持ち帰り仕事が少ないと言われています。

公立保育園

公立保育園の保育士は基本的には公務員です。

残業や仕事の偏りがないように計画的な採用を行なっていて人気も高いことから、民間の「保育士不足」とは比較にならないほど、人手があります。

そのため、保育士不足による過度な残業はほとんどありません。

ただし、行事前にはそれなりに残業をしたり、会議などもあります。

もちろん、残業代はしっかり支払われます。

持ち帰り仕事は禁止されている園がほとんどだと言われています。

企業内保育園、院内保育園

企業内保育園や院内保育園とは、企業や病院で働く従業員の子どもが通う保育園です。

基本的には3歳以下の小規模園になることが多いです。

通常の保育園に比べ、行事が少なく、残業は少なめです。

学童施設

保育士が学童施設で働くことが増えてきました。

学童施設は開園時間が長期休み以外は放課後に限定されているため、保育時間が少なく、事務作業などをしっかり準備する時間が確保しやすいです。

また、行事などについては子どもたちも一緒に企画、制作を行うことも多いので、残業して準備したりなどは少なめです。

残業の少ない雇用形態は?

施設選びさえ間違えなければ、残業は少ないということですか?

いいえ。そうとも限りません。

保育園など、施設選びの他に、雇用形態によっても残業は少ないこともあります。

例えば、次のような雇用形態です。

派遣保育士

派遣保育士は、契約によって働く時間が固定されています。

派遣保育士の労働については、派遣会社が管理しており、残業した場合派遣会社が残業代を支払います。そのため、サービス残業という概念がありません。

派遣会社は、派遣保育士の残業代を保育園に当然、請求します。

かつての悪習で曖昧にしていたサービス残業も、会社間での取引では曖昧にすることはできません。

また、派遣保育士の時給は保育士自身が手にするお給料は他のパート保育士と同じだとしても、派遣会社への手数料などもプラスされるので、高額になります。

8時間を超える残業については、25%プラスになる上、手数料も加わるとなると、保育園側の支払いも高くなります。

そのため、出来るだけ派遣保育士には時間内で早く帰ってもらうことを優先している保育園が多いようです。

パート、アルバイト

パートやアルバイトの保育士は多くの場合、保育補助になります。

もともと仕事の範囲が限定されていることから、残業自体は少ないと言えるでしょう。

また、最近では保育士不足でパートやアルバイトの人員確保も深刻な問題になっています。

出来るだけ残業や持ち帰り仕事を無くし、快適に働いてもらうことを優先している保育園が多くなってきています。

保育士キャリアコンサルタントへの相談が職場選びの失敗を減らすコツ!

保育士の残業については保育園や雇用形態によるということがわかりました。

就職するときには、求人票の見方などでコツはありますか?

また、面接などでサービス残業について聞いてもちゃんと答えてくれるんでしょうか?

最初から残業をしたくありませんと言っているようで、実際にはこの辺りは聞きにくい感じがして…

残業がないことや、残業代を100%支給している会社は、その部分をアピールしていることが多く、求人票内で明記している保育園もありますが、実態が違う悪質な場合もなくはありません。

また、面接時によく確認をと言っても、聞きにくさもあると思います。

そんな時は、私たちを活用していただくのが良いです。私たちは保育園と長いお付き合いの中から、「この園は残業が本当にない」「人の出入りが少なく滅多に出ない優良求人だ」「持ち帰り仕事を全面禁止している保育園だ」と言うことを十分に理解しています。

キャリアコンサルタントとの面談は面接ではなく、あくまで希望を伝える場なので、伝えにくさもなく、ご自身の希望と実態がマッチしている園をコーディネートしていくため、スムーズに就職先を選ぶことができるでしょう。

なるほど。そういう意味でも、自分で選ぶよりも、間に立って実態を教えてくださるんですね。

では、具体的なお話をもっと聞かせてください!

保育士求人_記事下バナー

カテゴリ
保育士Q&A
保育士・幼稚園教諭・ベビーシッターの求人専門サービス「ずっと保育士」