保育のコラム

単発でできる保育の仕事、イベント保育士とはどのような仕事なのでしょうか?

2023/08/29

保育士の資格を活かした副業や単発アルバイトとして、最近注目されている「イベント保育士」。

本記事では、イベント保育とは何か、イベント保育士はどのような仕事をするのか、また、保育園保育士との違いは?など、多くの疑問にお答えしたいと思います。

 

イベント保育士とは?

 

イベント保育とは、その名の通り、イベント会場での託児サービスの事です。
イベント保育士は、その託児サービスで、保育士の資格を活かして業務に当たります。

ライブやコンサート、劇(芝居)、セミナー、研修など、各種イベントの会場に、託児サービスの会社が入っている場合が主流です。
住宅展示場の催事や、ショッピングセンター等の商業施設で行われるイベント時に簡易的に設置される場合もあります。
何万人も動員するようなイベント・コンサート会場から、自動車販売ディーラーやハウスメーカーなどで、商談の場にキッズコーナーが設置されているなどの小さな会場まで、規模も形も様々です。

 

イベント保育士の仕事内容

 

イベント保育士の仕事内容を具体的に解説いたします。

 

保育園で行う保育との違い

 

子どもを預かって保育する、と言う意味では保育園や幼稚園と同じですが、一時預かりであり、託児サービスという点で大きく異なります。

幼稚園は幼稚園教育要領にしたがって、保育園は保育所保育指針にしたがって、〇歳までにここまで出来るようになっておく、ここまで教える、といった指導計画がありますが、イベント保育は単発となるため指導計画は必要なく、預かった時間にケガなどないよう安全に遊んでもらい、楽しく過ごしてもらうことが主流になります。

 

イベント保育士の雇用形態や求人の傾向

 

イベント保育士の雇用形態はおおむね二通りです。

ひとつは、アルバイトやパートの求人サイトで募集されているものに応募する、と言う形です。「イベント保育」と検索すると、いくつかヒットします。
常に求人があるとは言い切れませんが、マメに検索してみると良いかもしれません。

もうひとつの雇用形態は、イベント保育に保育士を派遣している会社、または出張託児所として実際にイベント保育を運営している会社に登録するという方法です。

求人の傾向は、これからも増えていくのではないかと予想されています。
昔であれば、子育て中のママは、小さい子どもがいるとコンサートや芝居、研修やセミナー等に行きたくても、子どもを預けられる場所を見つけないと参加できず我慢しなければなりませんでした。
しかし、核家族化したうえ女性が活躍する現代では、そういったイベント会場やセミナー会場等での託児サービスの需要は高まっていて、主催者側もそこに注目しているからです。 

 

イベント保育士として働くメリットとは?

 

イベント保育士として働くメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
通常の保育園保育士との違いを交えて解説いたします。

 

メリット1:人間関係の煩わしさがない

 

通常の保育園や託児所のように、決まって通園するようなものではなく、イベント時だけ開設される託児所であり、スタッフもその時だけ派遣される仕組みです。
そのため、先輩や同僚、主任や園長との煩わしい人間関係に悩まされる事はありません。

 

メリット2:子どもと接することに集中できる

 

前述したように、イベント保育は単発になるので、年間指導計画、月案、週案、日案、児童票といった事務がありません。
また、行事準備や壁面装飾等の制作物、園内の会議などもありません。
子どものお世話と遊び相手として、子どもと接することに集中できるのがイベント保育士とも言えます。

 

メリット3:持ち帰り残業がほとんどない

 

保育園では、指導計画や児童票等の事務仕事や行事準備、制作物等、保育以外の事務雑務が膨大にあり、保育時間中に出来ないことがほとんどです。
そのため、持ち帰り残業となってしまう園も多くありますが、イベント保育は単発の仕事のため、持ち帰り残業がほとんどありません。
これは大きなメリットと言えます。

 

メリット4:保育士資格やこれまでの経験を活かせる

 

保育士資格や、今まで保育士として働いてきた経験を活かして単発アルバイトが出来る、というのは大きなメリットでしょう。
例えば、家庭の都合等で保育士として常勤の立場から退いてしまった場合でも、自分が働ける時のみエントリーするなど、好きなタイミングの時だけ単発で働くことができます。
「子どもと接する仕事がしたい」「保育士資格や経験を活かしてアルバイトしたい」と思ったら、イベント保育士は選択のひとつとしておすすめです。

 

メリット5:体力的な負担が少ない

 

イベント保育は、主にイベント会場内かその近くに設置された、イベント時のみ開所する保育室の中で保育します。
そのため、外遊びやお散歩など、思いっきり広い場所を走り回るような遊びはありません。

また、時間もある程度決まっているので、長時間労働や持ち帰り残業などもないため、体力的な負担が少ない事が予想されます。

 

メリット6:保護者との信頼関係を長期的に築いていく必要がない

 

通年通う保育園等と違い、保護者との面談や信頼関係構築、といった煩わしさがありません。
送り迎え時に保護者との関わりは多少あるものの、長期的な関係ではないので、気負わずに対応できます。
モンスターペアレンツの理不尽なクレームに悩まされつつ、どう信頼関係を築いていけば良いのか悩む、といった事からは解放されるでしょう。

 

ここが大変!イベント保育士として働くデメリットは?

 

イベント保育士として働くメリットを述べてきましたが、デメリットもないわけではありません。
デメリットもしっかり把握したうえで、自分に向いているかどうか判断してはいかがでしょうか?

 

デメリット1:子どもが毎回違うため臨機応変に対応する必要がある

 

イベント保育は単発のため、保育をする子どもが毎回違います。
保育園のように、5月くらいからお互い慣れてきて…という事はありません。
子どもも新しい場所で不安な気持ちかもしれません。

そのため、不安な気持ちに寄り添いながら、子ども一人ひとりの性格を把握して、臨機応変に対応していく必要があります。

初めましてからすぐに性格を把握し、一人ひとりに合わせて臨機応変に対応する、という事は、イベント保育士の仕事の難しい点です。

 

デメリット2:保育に必要な設備が整っていない場合がある

 

イベントによって、運営主体が違ったりイベント会場が違ったり、と毎回異なるのがイベント保育です。
そのため、保育に必要な設備もその時によって違い、差があります。

例えば、子ども用のトイレやおむつ交換場所などが、整っていれば良いですが設備が整っていない場合もあります。
また、年齢月齢別に玩具が充実している時と、充実していない時があります。

 

デメリット3:運営母体によってはスケジュールが変化しやすい

 

イベント保育は、運営母体やイベント主催者次第なので、スケジュールが変化しやすいというデメリットもあります。
スケジュールが直前に変わるケースや、イベント自体がなくなる、延期になる、といったケースがあります。

またコストの問題で突然、イベントは行うが保育を行なわず託児室閉鎖、というケースがあります。

 

デメリット4:保育園特有のノウハウやスキルを習得するのが難しい

 

保育園のスキルを学びたい保育士にとっては、イベント保育士はおすすめできません。
大きな行事や一度に大人数を見る保育、年齢月齢に見合った設定保育、クラスをまとめる、など、保育園特有のノウハウやスキルは、イベント保育ではなかなか習得できないでしょう。

 

イベント保育士は単発の仕事だから、決まった時間に働くのが難しい人や副業でも保育の仕事をしたい人におすすめ!

 

いかがでしたでしょうか?

イベント保育士は、単発の仕事ですから、自分が勤務可能な日時でエントリーできる仕事です。
決まった時間に働くのが難しい人や、副業で保育の仕事をしたい!保育士の資格や経験を活かして都合のつく時間だけアルバイトしたい!という方には、おすすめの仕事です。

やってみたいという方は、ぜひ検討して求人を見てみると良いと思います。

 

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