保育のコラム

ベビーシッターの仕事が辛くて辞めたいと考えています。どのように判断・行動すればよいのでしょうか?

2023/07/27

ベビーシッターの仕事は、保育園と違い同僚や上司がいない環境が多く、孤独になりがちです。

そのため、保護者とのやりとりが大変、1人で子どもの面倒を見るため責任が重い、などの理由から「つらくて辞めたい」と考えても、誰にも相談できず、1人で悩むベビーシッターがほとんどです。

この記事では、ベビーシッターが「辞めたい」と考えた時、どのように対処していけばよいのかを状況別に解説いたします。

 

ベビーシッターを辞めたいと感じる主な理由

 

ベビーシッターは、どのような事に悩み「辞めたい」と感じるのでしょうか。

主な理由を見てみましょう。

 

理由1:何かあった時に一人で対処する必要があり、責任が重い

 

1人の子どもをじっくり見るのが好き!そんな理由でベビーシッターをしている方は多いでしょう。保育士をしていたけれど、1人で大勢の子どもをいっぺんに見るのではなく、1対1でしっくり保育する事を好んで転職をされる方もいます。

しかし1人だからこそ、何かあった時に対処してくれる同僚・先輩・上司・園長はいません。

依頼者のお宅にてたった1人で子どもを見ている場合が多いので、1人で対処するしかありません。

それはとても責任が重く、つらいと感じる要因になります。

 

理由2:雇用が不安定で収入が安定しない

 

ベビーシッターは、その雇用形態は多くの場合不安定で収入も安定していません。

例えば、ネットでマッチングするフリーのベビーシッター、個人と個人で契約しているベビーシッター、家事代行やベビーシッターの派遣会社に登録しているベビーシッターなどです。

1人暮らしで自立して生活しなくてはいけない方や家族を養わないといけない方にとっては、切実な問題です。

 

理由3:給料などの待遇が悪い

 

たとえ、ベビーシッター派遣会社や登録運営会社等で運よく社員になることが出来たとしても、待遇面や給料があまり良くないケースが多いようです。

社員といっても契約社員だったり、契約社員のような待遇だったりとなかなか実情は厳しいようです。

 

待遇が良い場合は、ベビーシッターを統括する、指導する、企業との交渉等、管理側の立ち位置になり、ベビーシッターの現場とは少し違います。

また個人事業主では、個人と個人の契約の場合が多く、富裕層で支払いが良い依頼主に恵まれるといったケースがあれば安定します。

しかし、そのようなラッキーなケースはまれで、なかなか見つける事は難しいようです。

 

理由4:保護者との信頼関係を築くのが難しい

 

保護者との信頼関係を築くのが難しいと感じるケースです。

派遣先であるご家庭が、その日によって変わるような単発案件ですと、尚更難しいでしょう。

 

しかし、ここでしっかり信頼関係を築けると、リピート利用やご指名につながるので、しっかりと信頼関係を作って順調に仕事を増やしているベビーシッターもいます。

定期案件に繋がる場合もあります。

 

理由5:モンスターペアレントの対応が辛い

 

良い方と巡り合って楽しくベビーシッターが出来ればよいのですが、中には困った依頼主様もいらっしゃるようです。

例えば、シッター業務だけのご契約のはずが、家事代行のような雑用を命じられるといったケースがあります。

また、ベビーシッターを見下すような高圧的な言動の方もいらっしゃるようです。

 

感謝してくださる方がほとんどですが、このようなネガティブな対応の方に出くわすと「辞めたい」という気持ちなるのもやむを得ないでしょう。

 

ベビーシッターは相談できる同僚が少ない分、1人で悩みを抱え込んでしまうことも!

 

ベビーシッターは、基本的に依頼者宅で、1人で子どもを見る場合がほとんどです。

保育園などであれば、1人担任でも同僚や他のクラスの先生、頼れる存在の先輩、上司、園長等がいます。

しかし、ベビーシッターでは、大人は自分だけ、たった1人です。

そのため、気軽に悩みや愚痴を相談しにくい状況にあり、1人で悩みを抱え込んでしまう傾向にあります。

 

派遣元や登録元に相談出来る場合もありますが、日常の現場の中で同僚と顔を合わせ、情報交換したり、悩みを気軽に相談出来たり、といった環境はベビーシッターはないので、孤独に悩んでしまうのです。

 

ベビーシッターを辞めたいと思ったら、体調やメンタルの状態で判断しよう!

 

ベビーシッターを辞めたいと思ったら、まずは自分の体調やメンタルの状態で判断し、行動していきましょう。

ここからは、実際にどのように行動していけばよいか、状況別に解説いたします。

 

【1】体調やメンタルに余裕がある場合は、まずは信頼できる家族・友人や、同僚に相談しよう

 

体調やメンタルにまださほど影響がなく、余裕がある場合は、まずは信頼できる人に相談しましょう。

家族・友人、出来れば同僚などです。

社員や登録・派遣などではなく、フリーでやっている場合でも、同業の友人などいれば一番良いかもしれません。

同業種でなくても、家族や友人はあなたの支えにきっとなってくれます。

何か行動のきっかけをくれるかも知れません。

 

【2】体調やメンタルに問題がない場合は、転職活動を進めよう

 

体調やメンタルに問題がない場合は、転職活動を進めましょう。

転職活動には、体力的にも精神的にもパワーが必要ですから、これは大切な事です。

 

ベビーシッター自体をもうやりたくないのか、この仕事は好きだけど待遇や収入面に不安があるのか、ベビーシッターを出来れば続けたいけど依頼主が嫌なのか、など、自分の気持ちを整理しながら進めると良いでしょう。

 

【3】体調やメンタルに限界が来ている場合は、すぐに休職や退職をしよう

 

体調やメンタルに限界が来ている場合は、すぐに休職や退職をすることをおすすめします。

いったん現場から離れ、ゆっくり療養する事が大切だからです。

このまま我慢して働いていては、ますます悪化して回復に時間がかかってしまいます。

 

非正規雇用は休職制度がない場合がほとんど!休職するのが難しい場合は、3日以上の短期休暇を取得してリフレッシュするのも1つの方法

 

ただし非正規雇用だと、休職制度がない場合がほとんどです。

休職するのが難しい場合は、3日以上の短期休暇を取得してリフレッシュするのも一つの方法です。

派遣の場合は派遣元に相談してみましょう。

 

雇用関係ではなく、フリーとして登録している、マッチングサイトから個人で契約、などの状況の場合、勤務可能なスケジュールを調整できる場合は調整してみましょう。

個人で直接契約等、依頼主に直接交渉しなければならない場合は、体調等を理由に相談してみてはいかがでしょうか。

 

リフレッシュすると、気持ちがすっきりして今後どうしていきたいかが明確になるかもしれません。

 

ベビーシッターが辞める一般的なフロー

 

ベビーシッターが辞める場合の一般的なフローを紹介します。

 

1、開業している場合

 

個人事業主として開業している場合は、事業をたたむだけです。

しかし、契約している依頼主様との交渉が必要になってきます。

期限付き契約でしたら、期限終了をもって更新しないことで良いでしょう。

しかし、契約期限内に辞める場合は、打ちきりにするか引き継いでくれる方を探さなければいけないかもしれません。

依頼主様としっかり相談してトラブルを避け、円満に終了できるよう努めます。

 

そして、あらためて個人事業主としてまた別のことをするのか、再就職するのか、など自分の気持ちを整理しましょう。

 

2、ベビーシッターのマッチングサービスに登録している場合

 

ベビーシッターのマッチングサービスに登録している場合は、辞める時は登録を削除します。

ただし、マッチングしていたものを途中で投げ出してはいけません。

マッチングサービス運営会社に迷惑をかけないよう、辞めようと思ったら新たなマッチングはせず、すでにマッチングしている案件を済ませた後、アカウント削除の流れになります。

運営会社の規定を確認しておきましょう。

 

3、派遣会社に登録している場合

 

派遣会社に登録している場合は、担当者にまずは相談して、指示をもらいましょう。

状況によっては、すでに決まっている案件については働いてから退職となるかもしれません。

また、長期契約や定期契約の案件がある場合は、後任が見つかるまでは働く必要があるかもしれません。

 

4、正社員として働いている場合

 

正社員として働いている場合は、通常の一般企業や保育士の退職の流れと同じです。

まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後必要であればその上の上司や代表に伝えます。

 

その後、会社側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。

退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。

 

法的には退職希望日の14日前までに申告をするように法律で定められています。

社内の同僚や先輩に伝える場合は、会社側の指示に従うようにしましょう。

また、依頼主の元へ派遣で行っている場合、いつまで訪問するのか、担当者交代の挨拶はどうするのか、等も会社の方針に従いましょう。

 

いつもかかわっていた子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも会社の方針によります。

直接自分から伝えたいという気持ちがあったとしても、周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは上司に確認してから進めるようにしましょう。

 

ベビーシッターを辞めたいと思ったら一人で抱え込まず、体調やメンタルの状態に合わせて休職や退職の手続きをしよう!

 

ベビーシッターを辞めたいと思ったら、1人で抱え込まずに、まずは誰かに相談しましょう。

「辞めたい」という気持ちが膨らんで、1人で悩んでいる状態だと、仕事に集中できず、子どもを預かった時にも何か大きな事故に繋がってしまう危険性があります。

また、あなた自身もどんどん自信を失い、負のループにはまってしまうかもしれません。

 

自分自身の気持ちを最優先に考え、体調やメンタルの状態に合わせて、休職や退職の手続きを進めるなど、行動していきましょう。

 

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