入社して半年の保育士が、職場の人間関係が悪く辞めたい…半年という短い期間で退職しても良いのでしょうか
2023/07/27
入社したばかりの頃は仕事を覚えるために頑張れるけど、半年たって「やっぱりつらい」「もうこれ以上我慢できない」などと考えて悩む保育士は多いようです。
しかし、たった半年で辞める事には、多くの保育士が罪悪感を覚えるとともに、転職活動への影響等も考え不安になり、踏ん切りがつかないようです。
ここでは、半年で辞めた場合の今後のキャリアへの影響についてと、どう対処していくべきか解説していきます。
「半年しか経っていなのに辞めるなんて……」と無理をしてしまうのはNG!辞める・辞めないに期間は関係ない!
一般的には、「3年は同じ職場にいなければ、次の転職に影響する」などと言われており、きっと親もそのように言うでしょう。
しかし、無理をして続けた結果、体調やメンタルを崩してしまう方が、今後の転職やキャリアに影響してしまいます。
回復に時間がかかってしまいますし、保育現場であろうと異業種であろうと社会復帰まで時間がかかるでしょう。
一般論よりも、自分の心と体を尊重して、すでに限界を感じているのであれば、「半年しか経っていなのに辞めるなんて……」と無理をせず、退職を検討する事が大切です。
辞める・辞めないに期間は関係ないのです。
入社して半年の保育士が辞めたいと思う主な理由
憧れの保育士になり、就職出来て無我夢中で仕事を覚えてきた保育士が、入社して半年で「辞めたい」を思うのはなぜか、主な理由を見てみましょう。
理由1:人間関係が複雑でうまく馴染めない
保育園は、男性保育士はまだまだ少なく、圧倒的に女性の世界です。
女性特有の難しさ、複雑さを感じてうまく馴染めない場合も多いでしょう。
職員同士の陰口を聞いてしまったり、パワハラ的な雰囲気を感じたりと、悪い雰囲気を感じると馴染めないと思うのも当然です。
特に、入社したばかりの頃はなんとか馴染もうと努力するのですが、半年もたつと苦手な人との距離を縮めるのは難しいと感じます。
また、先輩保育士や上司は、新人を温かく迎えてくれる園もありますが、品定めするように厳しい目で見る園もあるでしょう。
そのような状況で、認めてもらうために努力するには限界がきてしまう、といった事も「辞めたい」と思う理由です。
理由2:契約前に提示された条件と実際の労働条件が異なる
面接時や、入社前に提示された条件に納得して入社したのに、実際働いてみたら労働条件が全然違った、というケースがあります。
「思っていた以上にサービス残業が多い」「求人票に書いてあった条件と全然違う」「聞いていた仕事内容と違う」などです。
特に保育士は、子どものお世話をする大切な仕事ですが、「丁寧な新人教育」のはずが「保育に関することは全然教えてもらえず雑用ばかり押し付けられた」とか、「いきなり担任を持つなんて聞いてない」など、あまりにも聞いていたのと違う環境ですと、「辞めたい」という気持ちになるのも無理もありません。
理由3:園の保育方針が自分の考えと合っていない
就職活動時や面接時に、保育方針を確認しているはずですが、入社前の説明時では本当のところまではわかりません。
実際に働いてみて、初めて自分の求めていた保育や理想の保育環境とは、園の雰囲気や保育方針が合わないと感じる事もあります。
見学時などに、保育園の雰囲気を見て見極めるのはなかなか難しいでしょう。
初めのうちは仕事を覚える事や園に慣れる事で精一杯ですが、後々違和感が大きくなり、「辞めたい」という気持ちにまでなるケースがあります。
理由4:仕事をなかなか覚えられず、ミスを繰り返している
仕事の覚えが早く要領の良い人と、じっくり丁寧に仕事を覚えていく人と、それぞれのタイプがありますが、なかなか覚えられずミスを繰り返してしまうケースです。
そのような時、「自分は保育士に向いてないのでは」と悩み「辞めたい」と思うのです。
しかし、覚えられずにミスを繰り返すのは、新人保育士のせいではなく、バタバタしてしまう環境の場合もあります。
「保育園自体の環境が整っていない」「動線や仕組みが上手くいっていない」「きつく叱られるため萎縮してしまい力を発揮できない」などの理由もあるのですが、自分ばかりを責めてしまうケースが多いのです。
そもそも入社して半年で保育士を辞めても大丈夫?今後のキャリアや転職活動への影響はある?
現代は、保育士不足のため求人はたくさんあります。
また、保育園以外の多種多様な働き方も選択できます。
そのため、入社して半年で保育士を辞めたからと言って、今後のキャリアや転職活動に悪影響になるかもしれないと心配する必要はありません。
今後転職を考えている場合は、「なぜ半年で辞めようと思ったのか?」という点を整理してきちんと回答できるようにしておこう!
半年で辞めること自体は、転職や今後のキャリアの足かせになる、ということはありませんが、「なぜすぐにやめようと思ったのか?」という点は、疑問に思われやすいポイントです。
その点を面接で聞かれたら、「人間関係が嫌だったから」「仕事がつらすぎて辞めた」などとマイナスの面を答えるのではなく、プラスの要素で答えることが重要です。
例えば、「残業が多くて疲れ切ったので辞める」のであれば、そのまま伝えるのではなく、「将来園長になりたいと思っており、効率の良い仕事をするために取り組んでいらっしゃる園のやり方を知りたいと思ったので、退職して勉強しなおしたいと思いました」
「園の保育方針や環境が合わないと思い辞める」のであれば、「私はのびのびした環境でひとりひとりとじっくり関わることの出来る保育をしたいと考え、小規模の貴園で働いてみたいと思いました」などです。
「人間関係が嫌だった」事についてあえて触れる必要はありません。「チームワークを大切にして、みんなで保育をする方針の貴園で働いてみたいと思いました」など、ポジティブな理由を探してみてください。
今後転職を考えている場合は、「なぜ半年で辞めようと思ったのか?」という点を整理してきちんと回答できるようにしておきましょう。
入社して半年の保育士が辞める場合の一般的なフロー
入社して半年の保育士が辞める時の一般的なフローをご紹介します。
基本的には、新人でも先輩でも流れは同じです。
まずは退職の意思を伝えることから始まります。
退職の意思は、法的には退職希望日の14日前までに申告をするよう法律で定められていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
すぐに辞めたいといった場合も相談しましょう。
年度末の場合は来年度の担任決めに影響しますので、遅くとも2月末日までには申告しますが、半年で退職する場合は、大きな行事が終わるタイミングくらいで退職、その1ヵ月前に申告するのがベターです。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
入社して半年で保育士を辞めたいと思ったら、自分の気持ちを尊重して判断・行動をしよう!
入社して半年で辞めたいと思うには、相当のつらい状況があって悩んでいる事と思います。
でも、半年という期間で辞める事には後ろめたさや不安があり、なかなか踏ん切りがつかない保育士は多いのではないでしょうか。
しかし「入社して半年で辞めるなんて」「自分は我慢が足りない」「もう少し頑張らないとどこへ行ってもダメだから」などと我慢して無理をしてしまうと、心と体をこわしてしまい、さらに状況は悪化してしまうかもしれません。
入社して半年で保育士を辞めたいと思ったら、自分の気持ちを尊重して判断し、行動しましょう。
カテゴリ
保育士キャリア
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入社したばかりの頃は仕事を覚えるために頑張れるけど、半年たって「やっぱりつらい」「もうこれ以上我慢できない」などと考えて悩む保育士は多いようです。
しかし、たった半年で辞める事には、多くの保育士が罪悪感を覚えるとともに、転職活動への影響等も考え不安になり、踏ん切りがつかないようです。
ここでは、半年で辞めた場合の今後のキャリアへの影響についてと、どう対処していくべきか解説していきます。
「半年しか経っていなのに辞めるなんて……」と無理をしてしまうのはNG!辞める・辞めないに期間は関係ない!
一般的には、「3年は同じ職場にいなければ、次の転職に影響する」などと言われており、きっと親もそのように言うでしょう。
しかし、無理をして続けた結果、体調やメンタルを崩してしまう方が、今後の転職やキャリアに影響してしまいます。
回復に時間がかかってしまいますし、保育現場であろうと異業種であろうと社会復帰まで時間がかかるでしょう。
一般論よりも、自分の心と体を尊重して、すでに限界を感じているのであれば、「半年しか経っていなのに辞めるなんて……」と無理をせず、退職を検討する事が大切です。
辞める・辞めないに期間は関係ないのです。
入社して半年の保育士が辞めたいと思う主な理由
憧れの保育士になり、就職出来て無我夢中で仕事を覚えてきた保育士が、入社して半年で「辞めたい」を思うのはなぜか、主な理由を見てみましょう。
理由1:人間関係が複雑でうまく馴染めない
保育園は、男性保育士はまだまだ少なく、圧倒的に女性の世界です。
女性特有の難しさ、複雑さを感じてうまく馴染めない場合も多いでしょう。
職員同士の陰口を聞いてしまったり、パワハラ的な雰囲気を感じたりと、悪い雰囲気を感じると馴染めないと思うのも当然です。
特に、入社したばかりの頃はなんとか馴染もうと努力するのですが、半年もたつと苦手な人との距離を縮めるのは難しいと感じます。
また、先輩保育士や上司は、新人を温かく迎えてくれる園もありますが、品定めするように厳しい目で見る園もあるでしょう。
そのような状況で、認めてもらうために努力するには限界がきてしまう、といった事も「辞めたい」と思う理由です。
理由2:契約前に提示された条件と実際の労働条件が異なる
面接時や、入社前に提示された条件に納得して入社したのに、実際働いてみたら労働条件が全然違った、というケースがあります。
「思っていた以上にサービス残業が多い」「求人票に書いてあった条件と全然違う」「聞いていた仕事内容と違う」などです。
特に保育士は、子どものお世話をする大切な仕事ですが、「丁寧な新人教育」のはずが「保育に関することは全然教えてもらえず雑用ばかり押し付けられた」とか、「いきなり担任を持つなんて聞いてない」など、あまりにも聞いていたのと違う環境ですと、「辞めたい」という気持ちになるのも無理もありません。
理由3:園の保育方針が自分の考えと合っていない
就職活動時や面接時に、保育方針を確認しているはずですが、入社前の説明時では本当のところまではわかりません。
実際に働いてみて、初めて自分の求めていた保育や理想の保育環境とは、園の雰囲気や保育方針が合わないと感じる事もあります。
見学時などに、保育園の雰囲気を見て見極めるのはなかなか難しいでしょう。
初めのうちは仕事を覚える事や園に慣れる事で精一杯ですが、後々違和感が大きくなり、「辞めたい」という気持ちにまでなるケースがあります。
理由4:仕事をなかなか覚えられず、ミスを繰り返している
仕事の覚えが早く要領の良い人と、じっくり丁寧に仕事を覚えていく人と、それぞれのタイプがありますが、なかなか覚えられずミスを繰り返してしまうケースです。
そのような時、「自分は保育士に向いてないのでは」と悩み「辞めたい」と思うのです。
しかし、覚えられずにミスを繰り返すのは、新人保育士のせいではなく、バタバタしてしまう環境の場合もあります。
「保育園自体の環境が整っていない」「動線や仕組みが上手くいっていない」「きつく叱られるため萎縮してしまい力を発揮できない」などの理由もあるのですが、自分ばかりを責めてしまうケースが多いのです。
そもそも入社して半年で保育士を辞めても大丈夫?今後のキャリアや転職活動への影響はある?
現代は、保育士不足のため求人はたくさんあります。
また、保育園以外の多種多様な働き方も選択できます。
そのため、入社して半年で保育士を辞めたからと言って、今後のキャリアや転職活動に悪影響になるかもしれないと心配する必要はありません。
今後転職を考えている場合は、「なぜ半年で辞めようと思ったのか?」という点を整理してきちんと回答できるようにしておこう!
半年で辞めること自体は、転職や今後のキャリアの足かせになる、ということはありませんが、「なぜすぐにやめようと思ったのか?」という点は、疑問に思われやすいポイントです。
その点を面接で聞かれたら、「人間関係が嫌だったから」「仕事がつらすぎて辞めた」などとマイナスの面を答えるのではなく、プラスの要素で答えることが重要です。
例えば、「残業が多くて疲れ切ったので辞める」のであれば、そのまま伝えるのではなく、「将来園長になりたいと思っており、効率の良い仕事をするために取り組んでいらっしゃる園のやり方を知りたいと思ったので、退職して勉強しなおしたいと思いました」
「園の保育方針や環境が合わないと思い辞める」のであれば、「私はのびのびした環境でひとりひとりとじっくり関わることの出来る保育をしたいと考え、小規模の貴園で働いてみたいと思いました」などです。
「人間関係が嫌だった」事についてあえて触れる必要はありません。「チームワークを大切にして、みんなで保育をする方針の貴園で働いてみたいと思いました」など、ポジティブな理由を探してみてください。
今後転職を考えている場合は、「なぜ半年で辞めようと思ったのか?」という点を整理してきちんと回答できるようにしておきましょう。
入社して半年の保育士が辞める場合の一般的なフロー
入社して半年の保育士が辞める時の一般的なフローをご紹介します。
基本的には、新人でも先輩でも流れは同じです。
まずは退職の意思を伝えることから始まります。
退職の意思は、法的には退職希望日の14日前までに申告をするよう法律で定められていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。
すぐに辞めたいといった場合も相談しましょう。
年度末の場合は来年度の担任決めに影響しますので、遅くとも2月末日までには申告しますが、半年で退職する場合は、大きな行事が終わるタイミングくらいで退職、その1ヵ月前に申告するのがベターです。
まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。
その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。
退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。
一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。
職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。
また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。
子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。
せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。
周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。
入社して半年で保育士を辞めたいと思ったら、自分の気持ちを尊重して判断・行動をしよう!
入社して半年で辞めたいと思うには、相当のつらい状況があって悩んでいる事と思います。
でも、半年という期間で辞める事には後ろめたさや不安があり、なかなか踏ん切りがつかない保育士は多いのではないでしょうか。
しかし「入社して半年で辞めるなんて」「自分は我慢が足りない」「もう少し頑張らないとどこへ行ってもダメだから」などと我慢して無理をしてしまうと、心と体をこわしてしまい、さらに状況は悪化してしまうかもしれません。
入社して半年で保育士を辞めたいと思ったら、自分の気持ちを尊重して判断し、行動しましょう。