保育のコラム

【保育士転職成功体験談05】保育士を続けるのが辛い、辞めたいと思ったら一旦逃げていい!

2023/04/14

今の職場を辞めたい、転職したいと考える保育士さんの中には、人手不足や退職のタイミングなどにより、「今辞めたら園や他の保育士に迷惑がかかるのでは……」と二の足を踏んでしまっている方は多くいます。

保育士さんは責任感が強い方が多いため、「年度末まで」「あと1年は続けよう」とズルズルと働き続けてしまい体や心を壊してしまう方が多くいるのが現状です。

今回は、考えすぎてしまってなかなか転職に踏み切れない保育士さんの参考になればという思いで、実際に転職に成功されたKさんにインタビューし、体験談を聞かせていただきました。

保育士になったきっかけ・理由

──保育士になったきっかけや理由を教えてください。

【保育士転職体験談05】保育士を続けるのが辛い、辞めたいと思ったら一旦逃げていい!_001

小学生の時に、自分が通っていた幼稚園にお手伝いに行くっていうボランティアをやって、そのときに小さい子たちに関わったのがすごく楽しくて、そのときから幼稚園か保育園の先生になりたいなと思っていました。

4年制大学に進学してからも、保育の奥深さを初めて知って、面白いなと思ってそのまま保育士として就職した感じです。

──保育士資格は卒業と同時に取得されたんですか?

そうですね。卒業と同時に保育士の資格が取れる4年制大学を卒業しました。

──専門学校ではなく4年制大学を選択した理由はなんですか?

進学先を決めていく中で、向上心がある人が集まった環境で勉強したいなっていう思いがあったので、4年制大学に行きたいなと思うようになりました。

前の保育園に就職したきっかけ

──前の保育園はどのような保育園ですか?

株式会社が運営している私立の保育園です。入社する時は自然環境に触れる保育をするっていうふうに聞いていてて、そこに惹かれて入りました。

──前の保育園にはどういったきっかけで就職しましたか?

会社が運営している保育園で何社か探していて、そのうちの一つでした。

前の保育園を転職したきっかけ・理由

──前の保育園を転職したきっかけや理由を教えてください。

応募から面接までは、「この保育園が私には合ってるな」と感じていて、ずっとワクワクしている状態でした。そのあと3月に研修のような形で入社したときも、人間関係がすごく良くて、「素敵な保育園で良かったな」と思っていました。

でも、4月からは休職から復帰されるA先生と組むことになって、A先生は子どもに対して怒った方がいいっていう方針の先生だったんです。

子どもたちが常に怒られて泣いているっていう状態だったので、最初は園長先生に相談したんですけど、園長先生は「A先生が正しい」と言って対処は特にしてくれなくてっていう感じで。

私は怒る保育をしたくないっていう思いがあったので、「ここにずっと勤める意味があるのかな」っていう気持ちがどんどん大きくなってきました。

そんな中で、園長先生を含めた先生方が保護者や子どもたちの悪口を言っているのが聞こえることが日常的になって。

私も精神的に落ち込んでいて、コソコソ話をしている先生がいると、「私の悪口を言われているのかな」って思ってしまうような感じになったので、退職する方向に進んだという感じです。

──体調を崩してしまったのはいつ頃ですか?

ゴールデンウィークが終わって、6月はほとんど休みがない状態で1ヶ月働いている間に、結構精神的に落ちてきていたっていう感じでした。

──精神的に落ちていたということですが、体調的には問題はなかったんですか?

体調も、1回保育園に行けなくなってしまったときもあって、あまりいい状態ではなかったと思います。

ベビーシッターへの転職の流れ

──保育園を辞めることを意識し始めてから、辞める旨を保育園に報告するまでの流れを教えてください。

前の保育園を辞めたらどうしようかっていうのはずっとネットやYouTubeで調べてはいたけど、でもなかなかタイミングがなくって、ずっと辞めたいと思いながらも6月ぐらいまでは頑張って出勤していました。

でも、ある日絶対に土日に終わらせなきゃいけない持ち帰り業務を一気に任されてしまって。

その時に、ご飯を食べる気力もない状態になっていたので、保育士をしている大学の友達に相談したら、「心療内科に行った方がいいよ」と言われたので、月曜に心療内科を受診しました。

受診した時に心療内科の先生に軽度のうつ病と診断されたので1ヶ月休職して、休職している中で「やっぱり続けられないな」と思ったので園長先生に報告しました。

──1年目での転職はキャリアや世間的な印象などの面から踏みとどまってしまう方も多くいますが、Kさんは1年目での転職に何か不安はありましたか?

今は人手不足なので、保育園に入ることに関してはそこまで心配しなくてもいいかなと思っていて。

あんまり良くない保育園に勤めてしまって、他の保育園に転職したらうまくいっている人とかの話も聞いていたので、保育園にまた勤めたいと思ったら、体調さえ整えば大丈夫かなって思っていたので、そこまで不安はなかったです。

あと、今私はベビーシッターとして働いているんですけど、前の保育園を辞めたいと思っていた段階でベビーシッターのことは視野に入れていたので、とにかくまずは今の環境を抜け出したいという感じでしたね。

保育園を辞めてからベビーシッターとして働き始めるまでの流れ

──保育園を辞めてからベビーシッターとして働き始めるまでの流れを教えてください。

ベビーシッターは経験を積んで信頼を獲得するまで収入が安定しないので、まずはお金を貯めようと思って飲食店のアルバイトを始めました。

でも、やっぱりベビーシッターとして経験を積むためには、ベビーシッターをやるしかないなと思ったので、アルバイトにある程度慣れたタイミングで大手のベビーシッターマッチングサービスに応募しました。

一応面接を受けたんですけど、経験が少ないこともあって落ちてしまって。

そのあとすぐに派遣会社に応募して、その派遣会社で今ベビーシッターをやらせてもらっています。

──現在は派遣ベビーシッターとして実績を作っているという感じなんですね。

そうですね。ちゃんと責任持ってできるようになったら、フリーランスという形でベビーシッターのマッチングサービスに登録して働くことにも挑戦したいなと思っています。

保育士からベビーシッターに転職するにあたっての不安

──実際にベビーシッターとして働くにあたって不安はありましたか?

最初にベビーシッターのマッチングサービスに登録しようと思ってたときは完全にフリーランスとしてやろうって思ってたので、その時はすごく不安でした。

でも、そこから派遣会社に登録するとなったときは、派遣会社の方が会社に所属する分フリーランスよりも安心かなと思ったので、そこまで不安はありませんでした。

今所属している派遣会社は、ベビーシッターとして働く中で起こるトラブルなどへのサポートが充実している会社なので、それも安心材料の一つになっています。

ベビーシッターに興味を持ったきっかけ、転職した理由

──ベビーシッターに興味を持ったきっかけを教えてください。

大学生のときから、1人の子どもとしっかりと向き合う保育をしたいっていう思いがありました。

保育士の配置基準は、4歳以上だと30人に対して1人保育士がつくっていう感じになっているんですけど、それも疑問に感じていて。

やっぱりちゃんと1人を見たいし、1人の子どもが見せる反応が嬉しかったりしたので、保育士を辞めたいと思ったときも「ベビーシッターになってみようかな」と結構最初の方で思っていました。

あとは、自由な働き方にも魅力を感じていました。

実際にベビーシッターとして働いてみて良いと感じた点

──ベビーシッターとして働いてみて良いと感じた点を教えてください。

私は性格的に「この会社にずっといなきゃいけない」っていう縛りがあると精神的につらくなってしまう部分があるんですけど、ベビーシッターだと自分で働く時間帯を決められるので、そういう自由度の高さは自分にはすごく合っていると思います。

あとは、やっぱり保護者ともお子さんとも一対一で関われることも魅力です。

何回かお家に伺うと、お子さんとも保護者の方とも仲良くなったりして、安心してもらえているのが伝わってくるんです。

そういう部分で、一対一で関わる保育の楽しさや、ずっとやりたかった保育をやれている嬉しさを感じています。

──収入的にはどのような感じなんですか?

時給換算すると保育士さんより良い方なのかなと思います。

私は時間数を少なくしているので、年収ではわからないんですけど。

──現在はどのような時間帯で働いているんですか?

前からやっている飲食店のアルバイトにもしっかり入っているので、ベビーシッターの方は平日に開けています。

ベビーシッターの方は平日の夜の時間帯に結構定期の予約をいただいていて、お昼も何件か単発でいただくこともあったりっていう感じです。

Kさんが転職をする際に大切にした方が良いと思うポイント

──Kさんが転職をする際に大切にした方が良いと思うポイントを教えてください。

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本当につらいんだったら逃げるのが一番だと思います。逃げるのは自分のためでもあるけど、周りのためでもあるのかなと思っていて。

自分のためでもあるし周りのためでもあるっていうふうに考えたほうが楽になれるんじゃないかなと思います。

私も含め、転職に悩んでいる保育士さんは全部ポジティブに考えられるわけではないと思うんですけど、何か今後やりたいことや希望が持てることがあるのであれば、挑戦した方が一番いいのかなと思います。

私の場合はやりたいことや希望を持てることがベビーシッターでした。

ベビーシッターという選択肢があることは多分あまり知られてないと思うので、もっと知られたらいいなと思っています。

あと、私は「行動力」という言葉をとても大切にしています。

すごくつらいことがあっても、行動を起こすと良い方向に行けたことが結構あったので、心の中に入れておくといい言葉なんじゃないかなと思ってます。

Kさんが転職をする際に大切にした方が良いと思うポイント!

  • ポイント1:本当につらい時は逃げる(逃げるのは自分のためでもあるけど、周りのためでもある)
  • ポイント2:今後やりたいことや希望が持てることはあるのであるのであれば挑戦してみる
  • ポイント3:行動力が大切!行動を起こすことで良い方向に行ける

ー 取材協力:株式会社トビバコ

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