保育のコラム

【保育士転職体験談01】保育士を辞めたい、転職したいと思ったら1回動いてみるべき!

2023/04/14

今の職場を辞めたい、転職したいと考える保育士さんの中には、人手不足や退職のタイミングなどにより、「今辞めたら園や他の保育士に迷惑がかかるのでは……」と二の足を踏んでしまっている方は多くいます。

保育士さんは責任感が強い方が多いため、「年度末まで」「あと1年は続けよう」とズルズルと働き続けてしまい体や心を壊してしまう方が多くいるのが現状です。

今回は、考えすぎてしまってなかなか転職に踏み切れない保育士さんの参考になればという思いで、実際に転職に成功されたYさんにインタビューし、体験談を聞かせていただきました。

保育士になったきっかけ・理由

──保育士になったきっかけや理由を教えてください。

【保育士転職体験談01】保育士を辞めたい、転職したいと思ったら1回動いてみるべき!

元々高校生のときからすごく英語が好きで、海外留学をしたいなと思っていたんです。

でも海外に行くには手に職がないと難しいということが分かりました。

色々調べていくうちに、保育士の学校を卒業して何年か働けば「オペア」っていう制度を使って海外でベビーシッターのようなことをやりながら、海外で勉強ができるっていうのを知って、「そういうのもあるんだ。

道を広げたいな」と思って、手に職をつけるために保育士の専門学校に入りました。

あとは、子どもが好きだったのも理由の1つです。

元々長女で、いとこの中でも一番年上だったんです。

なので、子どもの面倒を見るとか小さい子のお世話をするっていうのは全然抵抗がなかったし、すごく好きでした。

アルバイトなども子どもに関わるものを自然と選んでいて、「私はきっと子どもが好きなんだ」と思って、専門学校に2年通って保育士の免許を取りました。

1社目の園(インターナショナルスクール)に就職した経緯

──専門学校卒業後は、最初から普通の保育園ではなくインターナショナルスクールに就職をされたんですか?

元々、海外に行きたかったから保育士の学校に通っていたので、普通の保育園じゃなくてインターナショナルスクールしか見ていませんでした。

どういうところがいいかなっていうのを自分で調べて、自分の仕事の後にインターナショナルスクールの先生から英語を教えてもらえるところを探して行きました。

──インターナショナルスクールの求人はどうやって探したんですか?

学校に何件かちらほらインターナショナルスクールの求人が来ていたんですけど、遠いところが多くて。

地方に行ってしまったら自分で何もできないときに助けてもらえないと思って、なるべく自分で通える距離もしくは、一人暮らしするにしても、友達と会えるような距離で探しました。

──インターナショナルスクールの求人を探すときに就職サイトや求人サイトなどの媒体は使われましたか?

あまり覚えていないんですけど、ネットで登録しなくても求人を見れるようなところで探したと思います。自分が本当に探して直談判で行った気がします。

1社目の園(インターナショナルスクール)から転職した理由・きっかけ

──Yさんがインターナショナルスクールを辞めた理由を教えてください。

インターナショナルスクールで一生懸命働いていたら、知らず知らずのうちにストレスがかかってたのか、生理が来なくなってしまって。

そこから体重が8kg〜9kg減ってしまいました。

それでも「食べれるし、ちゃんと寝てるし大丈夫」と、自分ではそんなに気にしてなかったんですけど、母親と今の旦那に「体おかしいよ」って言われて辞めることを意識しました。

ちょうどその時期に結婚の話が出ていたので、結婚を理由にして一旦この職場から離れることに決めました。

──インターナショナルスクールでストレスが溜まってしまった原因はどういうところにありましたか?

インターナショナルスクールは英語やリトミックにも力を入れてたんですけど、都内のマンションの一室だったので、すごく狭かったんです。

その狭い空間で子どもを何人もみていると、子どものストレスがすごく伝わってきて心苦しく感じていました。

それに加えて、カリキュラムがたくさんあって、カリキュラムに沿ってやらなきゃいけなくて。

のびのびとじゃなくて、時間通りに子どもを動かさなきゃいけないことがすごくストレスでした。

──その時は病院を受診されたんですか?

生理が来なくなったときに受診しました。お医者さんには「原因はストレスですね」と言われたのを覚えています。

生理が来なくなるまで追い込まれないと自分で気づけませんでした。

──インターナショナルスクールはどんな時間配分で働いていたんですか?

仕事は朝6時に出勤して帰りが終電という激務でした。

土日も終わらなかった仕事や、やらなきゃいけなかった仕事を家でやるか職場にわざわざ行ってやるかっていう感じだったので、ほとんど休みなく働いていました。

1回目の転職の流れ

──インターナショナルスクールを退職したあとの進路についてはどのように考えていたんですか?

インターナショナルスクールを辞めてから転職するまで1年ちょっとぐらい期間が空いて、この期間に子どもが生まれました。

インターナショナルスクールで体を壊してしまったので、保育士に戻る気はなかったんですけど、やっぱり保育園に入るのが激戦で。

保育士として働いていれば保育士加点があるので、「やっぱり保育士に戻ろうかな」と思い始めました。

でも、他の子の成長は見れるのに自分の子どもの成長が見れないことが私自身許せなくて。

なので、小規模であまりカリキュラムがない園で、自由に保育をしてくれて、子どもと一緒に入れる認可保育園を探しました。

──お子さんも一緒に入れる園を選んだんですね。

はい。全部で40人ぐらいしかいない小規模保育園にフルタイムのパートで就職して、子どもの入園を決めました。

──インターナショナルスクールから2社目の小規模保育園に行かれたときは何か転職サイトなどの媒体を使われましたか?

そうですね。当時、手当たり次第に5社〜6社登録・面談をして、いろんな園を見に行っていました。

2社目の小規模保育園を転職したきっかけ・理由

──小規模保育園から現在働かれている大規模保育園に転職したきっかけを教えてください。

2年前にまた主人の仕事の関係で引っ越しをしました。引っ越しを機に転職したという感じです。

2回目の転職の流れ

──2回目の転職はどのような流れで行いましたか?

ネットで保育士の求人を調べて、最終的に2社に登録しました。

「子どもと一緒に保育園に入る」というのが私の条件だったので、登録時にいただく電話で条件を提示して、この条件で保育園にアプローチをかけてもらえるかを聞きました。

それで、「ちょっと難しいです」って言われたところはお断りしていったっていう感じです。

残った2社で、園と直接話をつけていただいて、了承してくださった園と面談した感じです。

──求人に載ってるものではなくて、直接登録先のスタッフの方が営業してくださったということですよね。

そうですね。

こんな条件で飲んでくれるんだ、意外と直接交渉して就職先を探してくださるところもあるんだなと。

最初から「ここに書かれてないから駄目だ」じゃなくて探せば意外とあるかもしれないなと思いました。

転職時の状況

──保育園側も「こういう人がいるんですけど、どうでしょうか?」という感じで直接登録先のスタッフから交渉をしてもらった方が楽な部分もあるみたいですね。

そうなんですね。だからかもしれないけど、すごくトントン拍子に話が進んだと思います。

電話がかかってきて条件をお伝えしたら、「わかりました。載ってはないと思うんですけど、 何社か当たってみます」と言ってくださって。次の日ぐらいに電話かかってきて、「3社ほど受け入れるところがあるところがあるんですけどどうですか?」ってことで、すぐ決まったんですよね。なので、意外と自分からのアプローチって大事だなと思います。

現在の保育園で実際に働いてみて良いと感じた点

──現在の保育園で実際に働いてみて良いと思った点を教えてください。

働いてみて良かったなと思うのは、昔ながらの保育園で基盤がしっかりしているので、新しく私が入ったときに、いきなり保育に放り込まれるんじゃなくて、一つひとつ丁寧に教えてくださったところです。あとはやっぱり人数配置に余裕があったことですね。

3〜5歳って1人担任が主だと思うんですけど、そこも2人体制になっています。

あとは制作の準備など色んなことをフォローしてくださるっていうところが結構大きかったですね。

仕事量としては増えてると思うんですけど、サポートがあるので全然違うなと思いました。

──基盤や体制が整っていると保育の自由度も高そうですね。

すごく自由だなと思います。「何かお勉強させるんだったら遊ばせなさい」っていうのが園長先生がよく言ってらっしゃる言葉なんです。

インターナショナルスクールのときには知育、英語、リトミック、体操、音楽指導など、毎日何かしら指導があるので、遊ぶ時間って正直ほとんど取れなかったんです。

でも今の園はなんでもかんでも遊びなさいっていう方針なので、例えば私がやりたいことを提案したときに、「いいじゃない」って言ってくださるっていうところも良いところですね。

転職をする際に大切にした方が良いと思うポイント

──Yさんが転職に悩んでる方にアドバイスするとしたら何かありますか?

保育士さんって「この園のこの子どもたちを見るのは私しかいない」と責任感に苛まれてなかなか行動に移せないことがあると思うんですけど、視野を広げてみるっていうのはすごく大事だなと思います。

保育園は1つだけではないので、自分らしく働くために自分が今何を希望しているのか、何が嫌なのかっていうのを書き出してみたり、話してみたりするのがいいと思います。

ただ闇雲に調べるんじゃなくて、自分の希望するものをしっかり出した上で、転職活動をした方がいいのかなと思います。

せっかく子どもが好きで可愛くて保育士になったはずだから、せっかく夢を叶えたのに子どものこと嫌いになってしまうとか、保育士の仕事が嫌いになってしまうというのはもったいないと思います。

なので、ご自分の今の職場だけじゃないんだよっていうことを踏まえた上で転職を視野に入れてみるといいのかなと思います。

──現在保育士は慢性的な人員不足なので、自分が辞めることで周りに迷惑がかかるのではないかという方も多いと思うんですけど、Yさんの場合はどういうふうに気持ちに折り合いをつけて転職されたんですか?

【保育士転職体験談01】保育士を辞めたい、転職したいと思ったら1回動いてみるべき!_002

1社目のインターナショナルスクールを退職する時は正直、人が足りないから「この時期まで待ってくれ」って言われてたんですけど、結局待たずして辞めてるんです。

辞めたいと思ったら、周りの人よりも自分を優先していいと思います。

人手不足ってやっぱり大変だけど、そこを考えるのは私達ではなくて、管理者だなって。

それに、そのまま続けたら結局ズルズルと「もう一年、この子たちが卒業するまで」みたいな感じで続けてしまって、また体に負担をかけてたんじゃないかなと思うので、自分が辞めたい、転職したいと思ったら1回動いてみるべきなのかなと思います。

Yさんが転職をする際に大切にした方が良いと思うポイント!

  • ポイント1:自分が今何を希望しているのか、何が嫌なのかっていうのを書き出してみて、自分の希望するものをしっかり出した上で、転職活動した方が良い
  • ポイント2:今の職場だけじゃないんだよっていうことを踏まえた上で転職を視野に入れてみる
  • ポイント3:辞めたいと思ったら、周りの人よりも自分を優先していい。人手不足は気になるけど、そこを考えるのは私達ではなくて、管理者と思う
  • ポイント4:自分が辞めたい、転職したいと思ったら1回動いてみるべき

ー 取材協力:株式会社トビバコ

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