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「保育」のお役立ちコラム

食物アレルギー

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食物アレルギー
 
 私たちのからだには、ふだんは体内にない異物が外部から入ると、排除しようとするメカニズムが備わっています。異物に対抗する物質ができた結果、異物の影響を受なくてすむというはたらきは免疫反応とよばれ、異物が病原菌の場合は、感染症の予防にとても役立っています。ところが、この異物(抗原)と対抗する物質(抗体)が出会っておこる反応は、私たちにいつも有益とは限らず、ときに過敏な症状をもたらすことがあります。この場合をアレルギーといいます。異物には、花粉、チリダニ、食物などがあり、子どもの食物アレルギー有病率は、乳児が約10%、3歳児で約5%といわれています。対応に苦慮している保育園も多いことでしょう。
 
○子どもの食物アレルギー
 原因食物を摂取後、2時間以内に症状が現れる場合を即時型アレルギーといいます。乳児から幼児の即時型アレルギーの主な原因食品は、鶏卵、乳製品、小麦が上位を占めていますが、年齢が上がり学童期から成人になると、これらのほとんどは姿を消し、甲殻類、魚類、そば、落花生などが多くを占めるようになります。また、乳幼児期の食物アレルギーの特徴として、小学校就学前(6歳くらい)までに、約90%の子どもは耐性を得て、症状は出なくなるとされています。
 
○連携の大切さ
 保育園の栄養士さんから、「保育園では保護者からの申告で完全除去をしているのに、家庭では原因食品を与えているようです。」というお話をよくお聞きします。また、保護者の中には病院で診断を受けずに、自分の思い込みだけで保育園に除去食のお願いをしているケースもあります。まずは保育園の食物アレルギーに対する取り組みを保護者に理解していただき、保護者、保育者、調理室の栄養士や調理員、主治医が協力することが大切です。
 
○どんなに注意しても事故は起こると考える
 調理室では除去食を通常の給食とは別に調理するので、時間や人的な制約もあり、ひとりひとりに合わせた除去食を作ることは困難なのが実態です。そのため多くの保育園では、食物除去は完全除去を基本としています。食器の色やトレーを別にする、声掛けして確認してから配膳する、テーブルを別にするなど、さまざまな工夫をしても、他の子どもの食事を口へ入れてしまった、配膳を間違えたなどで誤食が発生してしまいます。保育室は最後の砦であり、保育者には、常に細心の気配りが求められます。
 
○アナフィラキシーが発症した場合に備えて
 さきの即時型アレルギーのうち、原因食品を摂取後、短時間に皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に激しい症状が現れて、急激に進行するものをアナフィラキシーといい、血圧低下や意識障害を起こして生命に危険が及ぶ場合をアナフィラキシーショックといいます。一刻を争う場合も多いので、保育園の職員全員が適切に対応する必要があります。日頃から、こうした場合を想定して話し合っておくことも必要です。
 
○心のケアも大切に
 除去食を食べている子どもも、次第に大きくなると、自分の食事と友達の食事がいつも違うことに気が付くようになります。保育園の給食のよいところは、みんなで楽しく食べられること。ひとりぼっちの食事やみんなと違う食事は、楽しいかどうか心配ですね。調理室では、せめて見た目は同じようにと精一杯の工夫をしてくださっていることでしょう。話が分かるようになったら、からだと食べ物について先生から伝えて、子どもに納得してもらうことも大切かもしれません。
 
○もっと詳しく知りたい方へ
 昨年3月に、厚生労働省から「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」が公表されました。アレルギーの総論や食物アレルギーへの対応についても詳細に記述されています。インターネットでダウンロードできますので、各園に常備しておくことをお勧めします。

 

 曽根 眞理枝 先生

(そね まりえ 先生) 
 
横浜女子短期大学准教授・管理栄養士
専門:小児栄養学

神奈川県内の保育士を対象として、離乳食の進め方など乳幼児の食生活に関する研修の講師を務めるほか、
2009年度より横浜市港南区の委嘱を受け、区内保育園の食育研修講師として食育推進にもかかわっている。

〔著書〕
「子どもの食と栄養」建帛社、「最新子どもの食と栄養」学建書院 など




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2012.08.01
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