保育のコラム

保育中に地震が発生したら?災害時における保育園・保育士の対応

2017/10/05

災害時における対応

 

災害は予期せず起こるものです。災害が起こってからどうしようと考えていては手遅れとなるため、大勢の子どもを預かる保育園は、緊急時の対応方法を定めておく必要があります。近年日本では地震が頻発しています。今一度災害時の対応について考えていきましょう。

 

今回は、災害時における保育園と保育士の対応についてご紹介します。

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

災害時の保育士の対応方法

 

 

 

保育士の対応方法

 

災害時には、保育士の判断と行動が子どもの命を左右します。緊急時にすぐに動けるよう、災害時の対応方法を把握しておきましょう。

 

例えば、地震が起こった場合はどのように対応すべきでしょうか。

 

最も気を付けないといけないことが、落下物です。子どもたちを物が落ちてきたり倒れてきたりしない場所に移動させ、窓や扉を開けて出入り口を確保します。

火を消してガスの元栓を閉めたら、防災頭巾をかぶらせて避難場所に誘導します。最後に子どもが全員いるかどうか点呼を行い、次の対応に向けて最新の地震情報をチェックしてください。

 

災害が起こると、誰でも不安を感じるものです。「先生はみんなの近くにいるから大丈夫だよ」「頭を手で押さえて守って」など、子どもに不安を与えないようにこまめに声をかけましょう。

 

保育士の行動一つ一つが子どもたちの命綱となるため、手際よく対応できるように普段から避難訓練でシミュレーションしてください。

 

 

事前の災害対策が大切

 

 

 

避難経路

 

災害時に子どもを安全に避難させられるかどうかは、事前の災害対策がしっかりとできているかどうかも影響します。

 

最初に避難経路を確認してください。複数の保育士が避難経路を自分の足で実際に歩いて、体感距離や経路自体の安全性を確かめることが大切です。

 

地図だけを見て避難経路を決めることは避けてください。道が分かりにくかったり、安全とはいえなかったりする可能性が考えられます。避難場所まで最短で安全にたどり着くことのできる避難経路を2つ以上決めておきましょう。

 

また、地域の防災関係施設の連絡先を把握しておくことも大切です。消防署や病院、警察はもちろん、電力会社やガス会社、水道局などのライフライン関係も合わせて確認してください。

 

 

大規模災害時に自衛隊や消防が到着するまでの間は園内で過ごすことも考えられるため、最低3日分の食料や日用品は備蓄しておきましょう。浸水を防ぐため、備蓄は建物の2階以上で保管するか、ビニールに入れます。

 

 

災害時には電話が通じなくなる可能性があります。複数の連絡手段を用意し、保護者向け説明会などで説明しましょう。連絡手段としては、一斉メール発信システムやホームページ、ブログ、Facebook、Twitter、災害用伝言ダイヤルなどが挙げられます。

 

ただし、このような連絡手段は普段から使っていないと災害時に使えない可能性があります。まずは避難訓練の際に使用してみましょう。

 

 

定期点検と地域との関係づくり

 

 

 

保育園と保育士の災害対策の必要性を説明しましたが、園内の定期点検や保育士と地域住民の方とのコミュニケーションも重要です。

 

園内の定期点検では、「ガラス戸に飛散防止シートが貼られているか」「非常口の前に物が置かれていないか」「棚などが固定されているか」「本棚の上に物が置かれていないか」「ガス栓やガス管に破損や劣化がないか」を確認してください。

 

また、災害時には保育園の地域住民の方との連携が不可欠です。地域住民と日頃から積極的にコミュニケーションを図り、災害時には保育園の避難を手伝ってもらえるような関係づくりができれば、保護者の方にとって安心できる保育園になります。

 

 

 

おわりに

 

 

 

災害時、子どもはもちろんですが、保育士も保護者も恐怖を感じます。しかし、困難な状況下でも、普段の災害対策を万全にし、保育士が率先して動くことで、子どもの大切な命を守ることができます。

 

災害が発生する前に防災マニュアルの作成や避難訓練、地域住民の方との関係づくりに取り組むことが重要です。

 

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