保育のコラム

主担任を任されている保育士ですが、負担が大きすぎて辞めたいです。これからどう行動すべきでしょうか?

2023/02/27

主担任になると、やりがいもありますが、業務量が増え負担が大すぎてストレスを抱え、辞めたいと考えてしまう保育士は多くいます。

本記事では、なぜ担任業務がしんどいと感じるのかと、辞めたいと思った時に行動すべきことをお伝えします。

また、年度途中で辞めてはいけないのでは、と悩む方へのヒントにもなるようまとめています。

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

担任を持つ保育士が辞めたいと感じる主な理由

 

担任を持つと、業務量や責任が重くのしかかります。特に主担任の負担はかなり多く、辞めたいと感じ悩まれる方も多いと聞きます。

では、どんなことが直接「辞めたい」と感じる理由になるのでしょうか。

 

理由1:業務負担が大きすぎるから

 

担任になると、業務負担が大きすぎることが原因です。

なぜこのようなことが起きるのかというと、正規職員の担任は、パート保育士・派遣保育士より、事務的な業務や園での役割、行事の準備等、圧倒的に業務が多くなります。

保育補助のポジションにいる保育士は、重要な事務業務をしないため、自分の負担が大きくなるのです。

主担任であれば、副担任となる同じクラスの担当保育士は、新人保育士であることが多く、指導・指示といった業務も発生することも多々あります。

 

また、会議や行事分担・保育園運営における役割分担等保育業務以外の園の業務も増えて、負担が大きくなるのです。

 

理由2:1人で多くの子どもをみる必要があるから

 

複数担任で自分が主担任である場合、自分が主となってクラス全員の子どもの成長を見て保育を進めていかなければいけなません。

事務業務はある程度分散出来ますが、先に述べたように副担任が新人保育士や派遣保育士である場合、ほとんど自分でこなさなければならない状況もあります。

 

1人担任の場合であれば、1人でクラスの子どもを全員見なければいけません。

クラス全員分の書類をすべて自分1人でやらなければいけないということにもなります。

 

理由3:責任が大きいから

 

主担任の責任は重大です。

やはり、一緒に組む先生が新人保育士や派遣保育士、臨時職員だったりすれば、正規職員であるあなたが、クラス運営において、すべてに責任を持つことになります。

 

本来ならば、主任保育士や園長、別のクラス担当の先輩保育士等が気にかけて支えてくれる存在であれば良いのですが、「主担任なんだからしっかりしなさい。」「正規職員なんだから当たり前。」などと、周囲が厳しいケースもあるようで、まじめで責任感の強い人ほど、クラス担任の責任の大きさやクラスをまとめるプレッシャーに負けてしまいそうになるようです。

 

理由4:保護者対応が難しいから

 

担任になると、保護者の直接対応が多くなります。

直接理不尽なクレームや要望を聞く事も多いでしょう。

 

また、子ども同士のトラブルがあった時などの保護者への対応は、主担任が行うことがほとんどです。

こういった保護者対応がストレスとなり、つらいと感じる保育士は多くいます。

 

理由5:休みを取りづらいから

 

保育士全般に言える事ですが、特に担任を持つと有給休暇を取得しづらい現状があります。

有休どころか、病欠でさえもままならない保育園も実際にあります。

 

これは、人手不足に影響しています。

余裕のある人員配置を行っていて、フリー保育士等が動けるようなところでは、急な病欠にも対応できるのですが、普段ギリギリの配置ですと休む事すらできず、多少の体調不良では無理をしてしまう、という現状の保育園もあります。

研修で外出したい、という場合も同じです。

園の方針や状況によって、積極的に出してくれる所と難しい所があります。

 

なかなか休めないとなると、そこで働く保育士としては、つらいと考えるでしょう。

 

担任の仕事がつらくて辞めたい場合、もし上司に相談できる場合は、正直に相談して担任から外してもらうのがベター

 

担任の仕事がつらくて辞めたいと考える時は、上司に相談できる状況であれば、ますは相談しましょう。

正直に状況を話して、担任から外してもらうのがベターです。

 

ただし、体力的にも精神的にも限界が来ているのであれば、医師の診断を得て休職しよう

 

ただし、自分の体と心がどんな状態にあるかにより進むべき行動は変わります。

体力的にも精神的にも限界が来ているのであれば、思い切って受診しましょう。

医師の診断により、適切な対処法が見えてくるかもしれません。

休職を視野に入れて検討するのが良いでしょう。

 

診断書を取ると休職がスムーズになります。

 

体力面・精神面が回復したら、転職または同じ保育園で保育補助をするなど担任以外のポジションで働くことを検討しよう

 

まずは、ゆっくり休養し、体力面・精神面が回復したら、次に進む道を考えましょう。

何もする気が起きないうちは無理をしてはいけません。自分が思った以上に心のダメージを受けているかもしれません。

 

次にどうするか考えられるようになったら回復に向かっているサインです。

 

転職するか、または同じ保育園で保育補助をするなど担任以外のポジションで働くことを検討しても良いかもしれません。

 

担任を持つ保育士が辞める時の一般的なフロー

 

担任を持っている保育士が辞める時はどうすればよいのか一般的なフローをお伝えします。

 

担任を持っていると、受け持ちのクラスの園児と保護者にはいつ伝えればいいのか、一緒に組んでいる先生には?などの疑問もあると思いますので、合わせてお伝えします。

 

保育士が退職する時の一般的な流れは、まずは退職の意思を伝えることから始まります。

退職の意思は、法的には退職希望日の14日前までに申告をするよう決められていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。

また、保育園の場合は担任等の人員配置に影響があるため、年度末退職を視野に入れて年末までに(12月頃)伝えるケースもあります。

 

まずは主任保育士など直属の上司に退職意思を伝え、その後上司の指示に従い、園長に伝えます。

園長に伝えた後に、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。

退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。

 

一緒に働くクラスの保育士や、同僚などに伝えるタイミングは、保育園側の指示に従うようにしましょう。

職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。

園長から伝える方針のところもあります。

 

また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行いましょう。

 

子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。

直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職日に掲示するか、退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。

周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。

 

年度途中で辞める場合も同じフローでOK!ただし、最低でも1ヶ月前までには退職の意向を伝えておくと円満退職しやすい

 

多くの保育士は、年度途中で辞める事をためらいますが、そのために自分が我慢する必要はありません。

自分の気持ちや体調を最優先にしましょう。

年度途中で辞める場合もフローは同じですが、最低でも1ヶ月前までには退職の硫黄を伝えておきましょう。

なぜなら、あなたの後任を募集するなど、園側にも様々な手続きがあるからです。

そうすることで、円満退職しやすくなります。

 

担任を持っていると、年度末を待たずに退職することに後ろめたさを感じてしまうかもしれませんし、退職の意思を伝えても引き留められるかもしれません。

しかし、年度途中での退職は法律的にはなんの問題もありません。

一般企業であれば、年度末に関係なく人が出入りします。

 

しかし、デメリットがないわけではありません。

転職する時にどうしても面接で、年度途中で退職した理由を聞かれるでしょう。

その際に、相手を納得させるだけの理由を説明出来ないと、ネガティブな印象を与えてしまいます。

同じ内容でもポジティブな言い回しになるように気をつけましょう。

 

担任がつらくて体力的も精神的にもしんどいのであれば、我慢せず担任以外のポジションで働ける職場や働き方を選択しよう!

 

いかがでしたでしょうか?

担任を持つと、業務が膨大で責任も大きく、つらいですよね。

体力的にも精神的にもしんどいと感じ限界が来ているのであれば、我慢せず休養し働き方を検討しましょう。

 

担任はやらずに、保育補助中心の雇用形態に転職する、という選択肢もあります。

派遣保育士やパート保育士として、保育補助や環境整備の業務がメインになる雇用形態もあるので、そちらへの方向転換を考えても良いでしょう。

 

しんどいのに無理して続けていても、体を壊しては元も子もありません。

「まずは、自分が今いる環境を変える事」から始めてみましょう。

 

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