保育のコラム

2年目になっても先輩保育士に怒られてばかりで保育士に向いていないのでは?保育園以外にも転職先はある?

2023/01/26

保育士2年目というと、1年以上過ごしてみて、一通り理解できた頃でしょうか。

同時に、やりづらさや悩みが深刻になっているかもしれません。

先輩保育士から色々と指導を受ける中で、つらいと感じたり、厳しくて委縮してしまったり、自分に自信が持てなくなる、などの悩みを抱えている保育士も多いと思います。

ここでは、2年目でよく躓く事、思い悩む事にフォーカスしながら、転職の選択肢についてお話します。

ずっと保育士編集部

【記事監修】ずっと保育士編集部

「ずっと保育士」は、保育ひとすじ28年の株式会社明日香が運営する保育専門のキャリアサポートサービスです。結婚や出産、育児など、目まぐるしく変わるライフステージの中で、その時その時にぴったり合うお仕事を紹介したい。そして、保育の仕事でずっと輝き続けるあなたを応援したい、という想いで保育士の就職、転職、復職などのキャリア支援を行っています。また、「ずっと保育士」では保育士さんの疑問や悩みなどを少しでも解決すべくコラムを通した情報発信も積極的に行っています。

保育士に向いていないと感じてしまう主な理由

 

2年目と言えば、ようやく仕事に慣れて来た頃だと思われますが、まだまだ出来ないことや経験していないことが多く、自分は保育士に向いていないのでは?と悩むことも多いでしょう。

どのような時に、自分は保育士に向いていないと感じてしまうのでしょうか?

その理由を探ってみます。

 

理由1:先輩保育士と比べて自分ができていないと感じるから

 

先輩保育士はすでに経験豊富で、テキパキと仕事をこなせる事でしょう。

様々なケースに対応したり、子どもとの接し方や保護者対応が円滑だったり、といった様子を目の当たりにして、自分は出来てないと自己嫌悪に陥るかもしれません。

しかし、2年目のあなたが出来ないのは当たり前のこと。

先輩も出来ないところから徐々に経験を積んでいったので、あなたが向いてないということではありません。

 

理由2:保育士に必要なスキルや技術が不足していると感じるから

 

ピアノ・室内装飾・行事準備等々、保育士は器用にこなさなければいけない業務が多々あります。

それだけではありません。

保育計画など、計画を立てて実走し、振り返って見直し、それを基準にまた計画を立て、と行った計画スキルやそれらを書類に残す事務スキル、連絡帳やお便りなど文章と会話での保護者とのコミュニケーションスキル、一人一人の子どもたちの成長を良く観察し、見合ったサポートをする観察力、などなど、様々なスキルが求められます。

 

そういったスキルや技術が不足していると感じると、向いてないのでは、と悩む事が多いようです。

 

理由3:他の保育士と円滑に連携することができないから

 

すべて一人で抱え込みがちな保育士は、自分は向いていないのでは?と感じるかもしれません。

保育士は、先輩保育士や同僚との連携がとても大事です。

複数担任でしたら一緒に組んでいる保育士とはもちろん密に連携します。

一人担任でも、早番遅番等の保育士との連携が必須です。

 

トラブルも、一人の責任ではなく園全体として対処する事もしばしばあります。

保育園業務はチームワークが大切です。

 

人に頼る事が苦手な方、円滑に連携したくてもコミュニケーションが上手くいかない方は、自分は向いていないと悩むようです。

 

理由4:子どもを可愛いと思えず、言うことを聞かないとイライラしてしまうから

 

子どもを可愛いと思えない場合、保育士の仕事はつらいかもしれません。

そもそも子どもが嫌いであれば保育士は目指さないと思いますが、仕事でつまずくと可愛さを感じなくなることもあります。

最初は「可愛い」と思っていて、やり始めてみたら「思ったよりも大変。」と感じ、「子どもの事を可愛いと思えなくなった」「言う事を聞かないとイライラする」と言った心情になることもあります。

 

そういった心情の時、「自分は保育士に向いていない。」と感じて悩むようです。

 

そもそも保育士に向き・不向きはある?

 

そもそも、保育士に向き・不向きはあるのでしょうか?

保育士の適性について考えてみたいと思います。

 

保育士に向いている人の特徴

 

【適性1】子どもと接することが好き

 

「子どもが好き」ということは、保育士に最低現限必要なベースと言えます。

実際に保育士になる理由はほとんどの人が「子どもが好き」ということでしょう。

しかし、どんなに子どもが好きでも、保育士は単なる子どもの遊び相手ではありません。

大切なことは、プロとして子どもと向き合う自覚です。

子どもの成長を支援する専門職であることを忘れず、子どもの良い部分は褒め、悪い部分は叱ることが求められます。

 

単に「子どもが好き」だけでなく、時に厳しくとも、子どもの成長を優しく見守り、子どもの自立を促し、そして子どもの学びのために何ができるのかを考えることのできる人が保育士に向いている人と言えるのではないでしょうか。

 

【適性2】体力

 

保育士を続けるためには、体力が必須です。

子どもたちを抱っこしたり、おんぶしたり、一緒に公園で走り回ったり、全力で動き回る子ども達と接する保育士は、肉体労働とも言え、かなりハードで体力を必要とします。

 

保育士には腰痛や慢性疲労を悩みに持つ人も多く、これらは「職業病」と言っても過言ではありません。

 

さらに、保育園では様々な病気が流行ります。

インフルエンザをはじめ、溶連菌、手足口病、ノロウィルス…など様々な感染症にも負けないよう、日頃から栄養や睡眠など体調管理にも気を配らなければなりません。

日頃からの体力維持に加え、適切な体調管理ができる人が保育士に向いているでしょう。

 

 

【適性3】コミュニケーション能力

 

保育士には特に高いコミュニケーション能力が必要です。

明るく、社交的な保育士は子ども達に好まれますし、子どもが社会生活を送る上で必要なコミュニケーション能力のお手本となる存在です。

 

また、保育士に欠かせないのが保護者との関わりです。

保護者の気持ちに寄り添い、保護者と共に育てていくという共感力を持って、コミュニケーションをとっていくことが大切です。

 

さらに、保育士は口頭でのコミュニケーションだけでなく、連絡帳や文書など、書面でのコミュニケーションも求められます。

 

そして、見逃せないのが、近隣の地域住民の方とのコミュニケーションです。

地域とともに子どもたちを育むことは、子ども達にも大切なことです。

そのためには、保育士も地域の方にご理解を得られるような挨拶や適切な指導など、好感の得られるコミュニケーションを心がけなければなりません。

 

このようなコミュニケーションが上手な方は、保育士としての適性があります。

 

【適性4】ポジティブ思考

 

保育士には、どんな時でも子どもたちの前ではいつでも笑顔で接することができるように、自分でポジティブに切り替えられる術を持っていることが求められています。

困難やトラブルに遭遇しても、「なんとかなる」という気持ちの切り替えが出来て、一人で悩まずに同僚や友人などに悩みを打ち明けられるような心の強さを持っているとなお良いです。

 

ポジティブ思考は、子どもたちにとっても重要です。

「きっと」「出来る」「ありがとう」などのポジティブワードは、心の形成に欠かせません。

「どうせ」「できない」などのネガティブワードを極力避け、子どもたちのお手本として接することは、保育士の必要な能力です。

どんなことがあっても明るい笑顔で子どもたちと接することができる、そんな前向きな性格の持ち主は保育士の適性があります。

 

【適性5】忍耐力

 

忍耐力とは、つらいことや苦しいことも耐え忍ぶことです。

もともとは「子どもが好き」ということで志した保育士という仕事でも、続けていくうちに必ず苦しいことやつらいことも必ず出てきます。

 

長い時間をかけて信頼関係や愛着関係を築いていくためには、どうしても忍耐力が必要となります。

 

「自分には保育士は向いていないのでは?」と考えてしまうこともあるかもしれませんが、最初から「保育士に向いている人」はいるかもしれませんが、最初から一人前の保育士である人は一人もいません。

困難を1つ1つ乗り越えて一人前の保育士として成長していくものです。

その忍耐の過程こそが、保育士が子どもに伝えるべき、社会人としての自立を促す教育につながります。

時には周りに頼り、助けてもらい、周りのサポートも上手に利用しながら忍耐力を高めていける人は、保育士に向いているといえるでしょう。

 

保育士に向いていない人の特徴

 

特徴1 子どもと向き合うのを面倒に感じる

 

子どもとしっかりと向き合うことを面倒に思う人は、保育士に向いていないと言えます。

ただ預かってその日1日無事に終われば良いというものではありません。

保育の現場では、子どもの発達段階に沿ってねらいを設け、その成長のサポートをします。

一人一人の子どもとしっかり向き合う事から逃げてしまう方は、保育士に向いていないでしょう。

 

特徴2 体力がない

 

保育士の仕事は体力勝負です。

子どもたちをおんぶしたり抱っこしたり、元気な子供たちと動き回ったり、ととにかく体力が必要です。

 

また、様々な病気が流行りますが、子どもたちだけでなく大人も感染することもしばしば。

感染しづらい、または感染しても軽症で済むような体力と抵抗力が必要です。

身体が弱い方は保育士に向いていないと言えます。

 

特徴3 人とのコミュニケーションが苦手

 

保育士は、円滑な保育業務を行うためには、子どもとのコミュニケーション、保護者とのコミュニケーション、そして園内での職員同士のコミュニケーションが欠かせません。

また、地域住民とのコミュニケーションも場合によっては必要になります。

昨今では、保護者の送迎マナーや子ども達の遊び声、泣き声、イベントや行事での音など、地域住民の方とのトラブルが話題となっています。

 

人と接するのが苦手と感じる方は、保育士は難しいかもしれません。

 

特徴4 ネガティブ思考

 

いつでも子どもたちの前で明るい笑顔を見せることが大切な保育士。

保育士の前向きな姿勢とポジティブワードは、日々子どもたちのやる気を引き出します。

「何でもやってみる。」「出来ると信じる。」といった姿勢を見せる事、子どもたちにもそれを心掛けて日々接する事が大事です。

「ありがとう。」と言った感謝の言葉も、感謝する心や優しい心を育みます。

反対にポジティブワードは、子どもたちに良い影響を与えません。

 

仕事をしていく中で様々な不安や悩み、トラブルにぶつかることもあるかと思いますが、「どうせ」「でも」「できない」「私なんて」「無理」などというネガティブワードを口にすると、ますます状況は悪化します。

 

常日頃からついつい物事をネガティブにとらえがちな方は、保育士に向いていないと言えます。

 

特徴5 忍耐力がない

 

「子どもが好き」ということで志した保育士という仕事でも、続けていくうちに必ず苦しいことやつらいことも出てきます。そういったことにも耐え、乗り越えていく力が必要です。

 

トラブルへの対処では、根気強く接していかねばならないこともあります。

子どもや保護者との信頼関係などは、一朝一夕でなるものではありません。

ここには忍耐力も必要になります。

 

また、保育士として一人前になるまでは、数年かかります。

新卒で入職していきなり完璧な人などいません。

 

様々な壁にぶち当たりながらも努力して徐々にスキルと経験を積んでいくだけの忍耐力も必要です。

すぐにあきらめてしまう方や、我慢強さがあまりない方には向いてないでしょう。

 

 

保育士に向いていないから辞めたいと思った時の選択肢

 

保育士に自分は向いていない、と悩み、辞めたいと思った時に、選択肢は4つあります。

 

保育士以外の、まったくの異業種に転職するのも良いですが、保育施設にも色々種類があり、保育園以外にも保育士が活躍できる場はたくさんあります。

また、一般企業にも保育士のスキルと経験が役立つところは数多くあります。

そのため、まずはスキルが活かせる転職先を探してみるのがおすすめです。

 

1、保育士以外の職種に転職する

 

保育士に向いてない、もう保育士の仕事に一切かかわりたくない、という気持ちがある場合や、新しい分野に挑戦してみたい時は、思い切って全く違う職種に転職するのも良いでしょう。

 

2、保育園以外の保育施設に転職する

 

保育園は向いていないけど、子どもたちと関わるのは好き、保育士の仕事は辞めたくない、という場合、保育園以外の保育施設に転職する、という選択肢があります。

保育園以外で保育士が活躍できる保育施設は、児童福祉施設、託児所、病児保育室・院内保育所・企業内保育所・学童保育・児童館など様々です。

また、ベビーシッターや保育ママなどは資格がなくてもできる仕事ですが、保育士資格があれば信頼度が上がるので良いとされています。

 

3、保育士スキルを活かせる職種に転職する

 

保育士の仕事はもう出来ないけど、やっぱり子どもが好き、子どもにかかわる企業で働きたい、という場合、保育士のスキルと経験が活かせる職種に転職する、という選択肢もあります。

保育園運営会社、保育士求人サイトや派遣・採用支援などの人材会社、赤ちゃん関連のメーカーなどなど、一般の企業でありながら保育士経験を活かせる職種が多数存在します。

 

4、派遣保育士として働く

 

正規職員としての働き方はプレッシャーを感じてつらいけど、保育園で働く事はやっぱり好き、と感じる場合は、派遣保育士としての働き方も選択肢のひとつです。

派遣であれば、正規職員保育士のサポートに回るので、担任リーダーは向かないけど子どもの世話は好き、という方にはぴったりと言えます。

 

保育士が辞める一般的な流れ

 

保育士が退職する一般的な流れは、まずは退職の意思を伝えることから始まります。

 

退職の意思は、法的には退職希望日の14日前までに申告をするようになっていますが、一般的には1ヶ月程度前に申告するのが良いとされています。

 

まずは直属の上司に退職意思を伝え、その後園長に伝えます。

その後、保育園側から退職に関する書類等が発行されますので提出します。

退職日には保険証や貸与品の返却を行い退職となります。

 

一緒に働く同僚などに伝える場合は、保育園側の指示に従うようにしましょう。

職場の環境などに配慮して情報の解禁日を設ける保育園もあります。

また、引き継ぎについても、後任者が困ることのないようにできる限りしっかりと行うことで、あなた自身の今後の成長に繋がります。

 

子どもたちや保護者へ退職を伝えるかどうかも保育園の方針によります。

せっかく関わりのあった方々へ直接自分から伝えたいという思いがあったとしても、今後の影響を考えて退職後にプリントなどで伝えるのみにするなど保育園側にも方針があります。

周囲への混乱を招かないためにも、退職についてどのように伝えるかは園長や上司に聞いてみてから進めるようにしましょう。

 

保育園以外にも保育士スキルを活かせる職種は多くある!これまでに培った保育士スキルを活かせる転職先や働き方を探そう!

 

保育士に向いてないと感じて辞めたい時の視野は広がりましたでしょうか?

 

保育園以外にも、保育士が活躍できる職種は多くあります。

向いていないと思ったのは環境が合わなかっただけで、自分に合う場所が見つかるかもしれません。

これまでに培った保育士スキルを活かせる転職先や働き方を探してみてはいかがでしょうか。

 

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