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「保育」のお役立ちコラム

子どものこだわりから発展させる保育

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1.子どものこだわりを考える
子どものこだわりは、善なのでしょうか。それとも悪なのでしょうか。
どうも大人たちは、「こだわり=悪」と考えていることが多いような気がします。
 
さて、次の事例は保育園の1歳児クラスのものです。
 
室内で女児5人(A、B、C、D、E)がおままごとをしていました。
その時に、保育士が赤ずきんのCDをかけたのです。(この曲で表現活動をしていた)
すると、A、B、CがそのCDの曲にすぐに気づき、保育士のまねをして踊り出しました。
両ほほに指をやったり、クルクル回ったり、表現をし出したのです。
その時、Dが様子見をし、Eは黙々とおままごとをしていました。
 
このEは、おままごとが大好きで、おままごとに対して特にこだわりが強い子でした。
ふだんから、他の子の遊びには入らず、一人でおままごとをして遊ぶことが多い様子が見られました。
 
保育士がバッグを持ってセリフを言い、
3人の女児も保育士と同じように、セリフを楽しんでいました。
そのうちに、Aが保育士の持っているバッグに気づき、
「Aちゃんも~」
とバッグを持ちました。それを見ていたB、Cも、バッグを探したり、
保育士に「チョーダイ」と言ってバッグを欲しがり始めました。
 
そして、3人はCDに合わせて「行ってきま~す」「は~い」などと保育士と一緒に言い、
オオカミの出る所では「キャー」と言って逃げるといった遊びとして楽しみ始めました。
そのうち、様子見をしていたDもバッグをさがしに行き、
3人にまざって赤ずきんになって遊びはじめました。
そのうち、Eも一緒に「キャー」と逃げたので、
バッグを渡すと皆と同じようにバッグを持って遊ぶようになり、
5人が同じようにバッグを持ち「おしまい」になったのです。
 
 
2.なぜ、Eが遊びに参加したのか?
さて、この事例で考えるべきこととして、
「ままごとにこだわりの強いEが、どうして赤ずきんごっこに参加したのか?」
ということです。今までだったら、あり得なかった出来事だったそうです。
 
Eは、よくバッグの中におままごと道具を入れて持ち運んだり、遊んだりしていたのです。
ですから、「おままごと道具→バッグ→赤ずきんちゃんごっこ」という形で、
バッグという存在を媒介として、赤ずきんちゃんごっこに入ったのです。
つまり、Eはおままごとに強いこだわりを持っているのですが、
その大事なおままごと道具を入れるバッグというものを橋渡しとして、
みんなの「ごっこ遊び」の世界に入ることができたのです。
 
小さな子どもはどの子も、大なり小なり「こだわり」というものを持っています。
そのこだわりを悪いことと否定してしまうと、子どもは自己否定感を持ってしまいかねません。
また、「遊びに入れないダメな子」と見てしまうことにもつながってしまいます。
こだわりの強い子が、上手にみんなとの遊びの世界に入れるためには、
そのこだわりに橋渡しの役目与え、
それをうまく活かしながら「仲間との遊びの世界」に誘い入れてあげることが大事なのです。
 
 
3.幼保小の連携として
また、幼稚園や保育園の中で、鬼ごっこのような「離散遊び」はよくするのではないでしょうか。
しかし、小学校では離散というより、集合する場面が多くなります。
ですから、離散と集合の両方をバランスよく取り入れた遊びをしてもらいたいと思います。
 
それが、幼保小の連携につながっていくのです。


 

増田 修治 先生
(ますだ しゅうじ 先生) 
 
白梅学園大学子ども学部子ども学科准教授。
小学校教諭、埼玉大学非常勤講師をご経験。
2001年に「児童詩教育賞」受賞。
こどもたちに「ユーモア詩」を書かせるなど、子育てに関
しての講演、著書出版などでご活躍され、NHK「にんげん
ドキュメント」、テレビ朝日「徹子の部屋」でも紹介されまし
た。
著書には『子どもが育つ言葉かけ』『笑って伸ばす子ども
の力』 『子どもが伸びる!親のユーモア練習帳』『子ども
が育つ言葉かけ』 『笑う子育て実例集』など。

2011.11.01
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