保育士 / 幼稚園 / ベビーシッターの求人・派遣などの総合保育サービス【明日香】
Tel.03-6912-0015
Tel.045-316-5515
Tel.052-232-7715
Tel.06-6155-7755
「保育」のお役立ちコラム

スタッフからの質問・回答

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
今回は、日常的に現場で勤務しているスタッフから悩んでいることを
実際のケースを元にご質問いただき、冨田先生にお答えいただきました。
皆さまの勤務の中でもご参考していただければと思います。
 
------------------------------------------------------------------------
 
① 派遣スタッフ(年少クラスの担任)からの質問です。
子ども同士の玩具の取り合いから噛んでしまったケースについてです。
玩具を取られたくなかったから噛んでその思いを表現したということはわかるのですが、噛まれた子のフォローもしなければなりません。その時は二人を離すのに必死で何も声をかけることができませんでした。
噛んでしまった子、噛まれた子のフォローの仕方、指導の仕方を教えていただければと思います。
 
年少クラスということは3歳児でしょうか。
保育現場から「噛みつき」のケースで相談を受けることは多く、2歳を過ぎることから「自己主張」をしたいけど、言葉の発達がまだ未熟なため「噛みつき」という行動で自己主張をすることが頻繁に起こり、多くの子どもさんを預かっている保育現場では「噛んだ方」も「噛まれた方」も怪我のように神経質になりがちです。今回のケースは、3歳ということで明らかな「自己主張」による「噛みつき」と考えられます。
さらに玩具の取り合いも頻繁に起こりますね。なぜなら3歳は自分というものがはっきりとしてきてその行動にも自分の意図がはっきりとあるからです。しかし、まだ社会性といった他者との折り合いの付け方は未熟ですので最も原始的な自己主張の方法「噛みつき」で何かを言いたかったのでしょう。
このようなお子さんは少し言葉の発達がゆっくりだったり、自己主張がうまくできなかったりする場合多く起こります。
対処の方法としては「噛まれた方」には噛まれたショックを取り除くように安心感を与えるように「痛かったね」「大丈夫だから・・・」など先ずは受け入れ、落ち着いたら理由を聞きましょう。
「噛みついてしまった方」の子どもも、大人のように悪意があるわけでは無く、何か「自己主張」したかったのでしょう。「何が言いたかったの?」「噛むのは止めようね」「どうして噛んじゃった?」など叱る前に噛みつかなければならなかった事情を聴き、その気持ちを理解・受容してからその方法は良くない方法だというころを繰り返し伝えることが重要です。
 
------------------------------------------------------------------------
 
② 院内保育士からの質問です。
アレルギーのある園児のお母さんが神経質で困っています。入園許可は病院総務の採決で既におりていますが、その手続き時点では総務にお母さんは子供の詳しい状態を話していなかったようです。
園としては、まずはお母さんをねぎらい、次に園で「できること」「限界」を誠実にお話したつもりですが、お母さんからは「万が一死んだらどうするのか」といった発言があり、要求も細かい(誤飲のみならず皮膚にアレルゲンがついてもダメだが、その子が居るあいだは掃除機も箒がけもダメと言う等々)うえに園に文書で念書のようなものを出してほしいといわれました。
観察したところ、お母さんのおっしゃるよりお子さんは健康で活発そうで、問題はお母さんの心のような気がしています。一朝一夕にうまくはいかないのは覚悟していますが、どう対応すればいいでしょうか。
 
アレルギーを持っているお子さんが最近は大変増えております。そして、アレルゲンも本当に様々で、個別の対応は至難の業とでも言いましょうか、とても大変です。
今回のご相談のケースで保護者の気持ちが拗れてしまった事情が具体的に分からないのですが、アレルギーを抱えている親御さんは、本当に日々その子どもへの対応に追われ神経質になっているケースがほとんどです。それは当然ですね。一歩間違えれば本当に死にいたるケースも有るからです。「問題はお母さんの心」と相談者は言っておりますが、そのお母さんの不安を本気で理解することから始めないと問題は解決しないでしょう。
さらに、お子さんのアレルギーの状態については、しっかりと診断書を頂き主治医からの指示書等を頂いて、保育所でできる対応について具体的に客観的に検討して、最善を尽くしたいという誠意を示しながらお母さんと信頼関係を形成する努力が必要でしょう。一番困るのは子どもですね。お預かりする子どもの「最善の利益」を守ることに努めてほしいと考えます。
 
------------------------------------------------------------------------
 
③ ベビーシッターからの質問です。
シッティングに入ったお宅のお子様が、年齢的なものではなく、少し他のお子様の成長具合と明らかに違うのですが、保護者の方(特にお母様)はそのことを認めていらっしゃらないご家庭があります。
本当は、より専門的なサポートを受けられることがお子様にとってもいいと思うのですが、なかなかお話することができません。どのようにすればいいでしょうか。
 
関わっているお子さんが他のお子さんと明らかに違うという印象を持っていらっしゃるようですね。具体的にどのように違っているか相談内容からは分からないのですが、最近、発達障害のグレーゾーンと呼ばれる子どもが保育現場でも多くなっていると言われています。本当に発達障害なのか、家庭の養育態度の問題から起こったが発達の偏りかその実態は様々です。
ご相談のケースでは、お母さんがその違いを認めていらっしゃらないということですが、シッターを利用するぐらいですから、お子さんと過ごす時間も少ないでしょうし、他の子どものとの違いを具体的に理解する環境に有るとは思えません。子どもを産めば親に成るわけではありません。子育ての経験を通して「親」になっていくわけですから子どもの発達への理解が不十分だったり未熟なのは当然で、発達の偏りも少しは感じているでしょうが、認められないのは「親心」として当然です。
このような場合、お母様との関係をしっかり築いて、今そのお子さんができる事をお伝えしながらお母様から「相談しよう」という気持ちになっていただいてからでは無いと全く効果は有りません。まずはお母様の認められない気持ちを受け止めて待ちましょう。
 
------------------------------------------------------------------------
 
④ ベビーシッターからの質問です。
お子様が自閉症と診断されているお宅にシッティングで長くお伺いする中で、お子様からもお母様からも信頼されて色々とお願いをされています。
ただ最近では、お子様の体格も非常に大きくなり自傷だけでなく他傷の症状も出てきていて対応が難しいと感じています。お母様からは、ご自分が学んでこられてきたお子様への対応の方法などについてお話もいただくことも増えてきて、自分が辞めた時のことを考えると、なかなか言い出せない状況です。ただ現実は、かなり対応が難しくなってきているので、どうすればいいでしょうか。
 
自閉症と診断されているお子さんのシッターは大変ですね。長くお付き合いする中でお母様とも信頼関係ができているように思います。しかし、最近、成長と共に自傷や他傷の症状が現れてお困りのようですが、この症状についてはお母様はご理解しているのでしょうか。症状の変化は子どもの発達にとって重要なことで、絶対にお伝えしなければなりません。
ただし、伝え方が問題ですね。信頼関係があるのですから、そのお子さんを心から心配してお話することを伝え、今起こっている症状について具体的に個人的な感情や意見は入れずに「事実」についてご相談するつもりでお話をしてみたらいかがでしょうか。お母様の立場で考えたら、そのようなことが起こっているにも関わらず「何も言ってくれなかった」と思うのではないですか。誠意を持って伝えれば必ずその時は辛いかもしれませんが、そのお子さんの将来を考えて伝えてみましょう。対応についても自分で判断せず、お母様はいろいろ学んでいるでしょうし、診断を受けている機関などからのアドバイスもお母様を通して頂きながら支援していくことが重要だと思います。シッターのできる範囲の事をすることが大切です。
 




冨田 久枝 先生
(とみた ひさえ 先生) 
 
20年余にわたり幼稚園教諭として勤務。
その後カウンセリング及び保育内容の
指導者として活躍中。
現在は千葉大学教育学部にて指導。
編著「保育カウンセリングの原理」ほか。

2010.10.01
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
あなたにピッタリなお仕事が見つかる!